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■2022年12月例会 |
◆卓話:大岡啓二氏「ジャングルに蝶を求めて」;演者は長年東南アジアのジャングルで蝶の採集をされており、新種の蝶を発見し奥様に献名したこともある。今回の講演では東南アジアのジャングルの紹介やそこに生息する蝶を紹介された。種ごとの生態に合わせて行うトラップの種類や仕掛ける場所の工夫など実践的な採集技術など蝶採集をする上で大いに参考になる内容であった。当日は演者が実際に採集された蝶の標本を展示され、多くの会員が美しい標本に魅了され、標本の周りに集まっていた。 ◆一人一話:猪高緑地でオオスズメバチの巣を掘り出す/懇親会の参加が大切/来週の即売会が楽しみ/アメリカ大使館からマイマイガについて説明を頼まれる/三河湾でムラサキツバメが多数発生/爬虫類の餌用コオロギがよく鳴く/渥美半島産ヒナカマキリを飼育中/戸田川緑地でクワガタ幼虫を採集/展翅をコツコツ行う/アザミウマ図鑑を購入したが使いこなせず/中学入学で採集の時間を取れず/飼育しているルリボシカミキリをうっとり眺める日々/音を聴いて直翅目を採集/ムシャクロの幼虫にツメレンゲで飼育し羽化する/小幡緑地でクワガタ幼虫を採集/ムシャクロの生態に関する卒業研究/孫と一緒に虫の勉強/チャイロケシカタビロアメンボを採集/ギフチョウコレクションの整理/キリガの発生がずれていて採りづらい(T.0.) |
■2022年11月例会 |
◆卓話:岩田圭二氏「ザ・ハチ」;演者は幼少期より昆虫採集に勤しみ,これまで特にハチ類を多く集められている.現在も息子さんと共に昆虫採集を楽しまれている.今回の卓話においてはよく知られた種から最近記載された種,美麗種,外来種,ハチに擬態した昆虫まで,多数の標本写真が披露され,周辺の知識や採集のエピソードなども語られた(伊藤健太郎) 標本の展示もあり,多様性に満ちたハチの世界を知ることが出来る貴重な機会であった. ◆一人一話:大学近くでオオスズメバチを採集/愛媛県でオオキトンボ,ナニワトンボを採集/アヤモクメキリガが羽化するも不全/カブトムシが3世代目に突入/土岐市で赤トンボを採集/生物多様性センター祭りでオオスズメバチのオスが大好評/採卵中にタイヤがバースト,痛い出費/猪高緑地でヒメカマキリモドキを採集/平和公園で昆虫採集/北海道のシジミチョウ類を展翅/糖蜜でムラサキミツボシキリガを採集/万歩計を導入,これまでの車横付け採集を反省/ベトナム・クックフォンで採集を楽しむ/蒲郡市でムラサキツバメを採集/瀬戸市でムシャクロッバメシジミを採集/小牧市でムシャクロッバメシジミを採集,全国拡大を懸念/ナガゴミムシのDNA解析をする毎日/ヤマトヒバリの声を聴けず,年齢を実感/ムクゲキノコを調べている/夏休みにハチを食べる/沖縄で同行者がコロナ陽性,自分は陰性でワクチンの効果に救われる/木曽川でムクゲカメムシを採集/アメリカザリガニとウシガエルの駆除/夏の展示会の反響のお手紙を頂く(伊藤健太郎) |
■2022年10 月例会 |
※新型コロナウィルス感染拡大のため、一人一話は行われなかった。 |
■2022年9 月例会 |
◆卓話:成田茂生氏「名古屋市・愛知県・岐阜県のアカトンボ」;演者は本職のサンマの卸売りをされる傍ら,トンボを中心とした昆虫採集やその他多くの趣味に励んでこられた。今回の卓話では昨年退職されたことを踏まえ,演者の半生(仕事や趣味)について面白おかしく振り返られた。普段虫一色の卓話が殆どであるため,非常に新鮮な発表であり,また演者の巧みな話術も合わさって会場全体が演者の話に聞き入った講演であった。(T.0) ◆一人一話:初めてマダニに噛まれる/しらびそ高原でキべリタテハを採集/ウスバキトンボのマーキング調査をやりたい/北海道へカミキリ採集に行く予定だったがコロナに感染し断念/長野県でコブヤハズ2種を採集/長野でヒメシジミを採集/那覇でフタオチョウを目撃/開田高原でヘリグロチャバネセセリを採集/庭のブラックライトでアオドウガネを乱獲/ベトナムに行くが甲虫は振るわず/碧南で父がギンヤンマを採集/カマキリ飼育をするが中々うまくいかず/6月に採集したミヤマクワガタが9月まで生きる/夏休みの自由研究でムシャクロツバメシジミの分布調査/スズメバチを恐る恐る採集/北海道でミヤマクワガタを採集/アヤモクメキリガの幼虫が蛹に/鹿の食害で草本に付くチョッキリが激減/東区の学校の周りでムシャクロッバメシジミを確認/木曾駒の灯火採集を機に蛾にはまる/カマキリに挟まれた指が痛い/郡上にヒメオオクワガタを探しに行くが採集できず/オオトックリゴミムシを採集/和歌山でオオムラサキを採集/九州へ採集に行くが自衛隊の演習に妨害される/開田高原でトンボ採集傍目にキべリタテハを採集/シオヤヤンマのヤゴを飼育/高山の洞から良いハネカクシを採集/各地でカミキリ採集(T.0.) |
■2022年8 月例会 |
◆卓話:田村英之氏「小笠原の虫」;演者は2年問小笠原諸島父島に住まれており、その間当地で多くの昆虫を確認されてきた。今回は始めに小笠原諸島の地理や歴史、文化、その後独自の生態系や危機的な状況について概説された。その後演者自身が確認された昆虫を写真とともにその生息状況について詳述された。昆虫が多く生息しているかの如く思われがちな小笠原であるが、特にグリーンアノールやオオヒキガエルなどの外来種による捕食圧によって引き起こされた深刻な現状に置かれていることを強く実感させられる発表であった。 ◆一人一話.中川区でカブトムシを探すがコクワガタしか見つからず/戸田川緑地でアサギマダラを採集/スジボソヤマキチョウが赤いネットに集まる/平和公園でコムラサキを採集/庭でアシナガバチを捕獲/コロナが落ち着いてきたので採集始動/灯火採集のセットを導入/大隅で甲虫採集/平和公園でウスバキトンボを多数採集/南伊勢のコンビニでベーツヒラタカミキリを採集/白川郷でミヤマクワガタを採集/沖縄でナガサキアゲハを多数確認/中学生になり虫離れ?/みよし市で昆虫店開催(T.0.) |
■2022年7 月例会 |
◆スライド大会:恒例のスライド大会で卓話はなし 杉坂美典氏「この1年に撮影された日本の珍蝶」で21種の画像。吉岡政幸氏は青森県への自家用車による9日間で2900キロを走破しての蝶類や土地の風物について夫々紹介された。 ◆一人一話:コロナで出勤停止。昆虫の整理/ペンの握りすぎで腱鞘炎。展翅もできず/初のオニヤンマ、ジャコウアゲハ幼虫を採集/最近はゼフしか採らず/西浦でゴミムシダマシ採集/撮影を先行しキマルリに逃げられる/試験でゼフ採集ならず/中津川で甲虫採集/飼育のノコギリクワガタの脱走相次ぐ/バッタ類を見ながら登下校/虫の英才教育が少しずつ功を奏している/名古屋各地のハイイロヤハズを調査/減少著しいドウガネブイブイを採集/タガメ繁殖で地獄絵図/灯火でクビアカツヤカミキリ採集/矢作川上流で灯火にオオムラサキ飛来/べニマルハキバガに近似の新種が出ている/白川郷の採集会でカミキリ採集(A.0.) |
■2022年6 月例会 |
◆卓話:大熊千晶氏「ムシと仲間づくりアートグッズという入口」:演者は豊田市自然観察の森でレンジャーを務める傍ら、主に蛾を採集。タガメや蛇の飼育にも精通している。釧路湿原での好奇の視線を浴びながらの夜間採集。生き物のアートやグッズの製作。様々なイベント参加での経験を披露。それらを通じて虫仲間の輪を広げたいという夢を語られた(A0.) ◆一人一話:/愛知のオナガシジミが羽化/大高緑地でタガメの餌採り/コムラサキ採集に四苦八苦/大山市八曽でハッチョウトンボを観察/ウラナミシジミがすでに出現/名東区で鱗翅類を観察/知多でイシガケチョウを多数確認/岡崎市でギフチョウの保護活動/ヒメギフチョウの飼育にチャレンジ/スズムシ飼育で目覚まし代わり/ハッチョウトンボ採集会でBBQ/ヤゴ飼育でネキトンボが羽化/三好市民俗博物館の昆虫展準備/アキニレでツヤハダゴマダラカミキリ調査/子供用採集ノートを名昆で作製/八草でゼフィルス多産/ムシャクロツバメが分布拡大傾向/アオバセダカヨトウを羽化させるも食草の判別できず/レッドデータの種類生息確認に追われる(A.0.) |
■2022年5 月例会 |
◆卓話:水野利彦氏「マイマイガの世界」:演者は名和昆虫博物館の研究員としてドクガ類に精通しておられる。今回は氏のドクガ類、中でも日本産マイマイガ属について発表がなされた。氏のドクガ研究は、故岡田正哉氏が沖縄で採集してきたタイワンキドクガの幼虫飼育を任されたことに端を発し、扇風機で涼を得ていた折、風に毒刺毛が舞い大惨事になったこと、フェロモンにより昼飛性のオスを誘引したところ飛来数が多過ぎて手に負えなくなるなどユニークなエビソードを紹介された。また得難いとされるシロシタマイマイのメスについて、沖縄本島での観察例では活動性が低いことが分かっていることや、沖縄本島のアカヒゲドクガは本上のそれと幼虫の体色が著しく異なり、別亜種となる可能性があるなど、ドクガ類は大型ながら新知見が見込めるため、その興味深さが窺える卓話だった。 ◆一人一話:飼育中のオサムシが産卵しない/ウラキンシジミのパラシュートを見に行くも時期が早く見られす/ピンクのクビキリギスを飼育/名古屋市緑区でアヤモクメキリガの幼虫を採集・飼育/千種区の昆虫類の記録をまとめ中/今年度トンボ学会は岡崎の人間環境大学で開催/千種区の蛾類調査、4月は風と低温で10種程度だったのが5月は70種以上/名古屋市内都市部の自宅ライトでメスのハマオモトヨトウ等採集/(K.I.) |
■2022年4 月例会 |
◆卓話:杉山裕美子氏「昆虫界の人間界」;演者は様々な昆虫に関わる学会や同好会に横断的に参加し、様々な立場の虫と関わる方々との人脈が豊富である。今回はそんな演者がこれまで出会ってきた方々の虫に対する認識の違いに主眼をおいて様々な虫との関り方を講演された。意識していなければあまり多くの界隈に出入りすることも無いため、虫にどっぷりと浸かっているうちに無意識に形成された先入観や偏見を吹き飛ばし、たまには虫屋以外の集まりに参加するのもまた一興と感じられるような視野の拡がる講演だった ◆一人一話:南伊勢でイボタガを採集/千種区のヒメアカネのヤゴを多数飼育/なごビオで昆虫部会開設/羽化を楽しみにアオスジアゲハを飼育/地下鉄でフクラスズメを採集/昭和の森のカンアオイが猪に荒らされる/南濃で採集したコガタルリハムシを飼育/戸田川緑地でモンキチョウを採集/白内障の手術後スズメガの美しさに感動/香嵐渓でオオムラサキの幼虫を採集/地蔵川でモンキチョウを観察/孫に頼まれヒメオオクワガタの大型個体を採集するも小さいと評される/平和公園でツマキチョウを採集/学校でテングチョウを見かける/(T.0.) |
■2022年3 月例会 |
◆卓話:成瀬璃玖氏「初心者のゼフィルスの楽しみ方」:演者はゼフィルス採集をメインとし,チョウの収集に余念がない。ゼフィルス採集のポイントとして,採卵・幼虫採集からの飼育。成虫採集。多数採って地理・個体変異を究める、の3つを掲げ,それぞれの体験,私見を交えて解説。卓話の最後には子供向けのゼフィルス・クイズも出題。終始,なごやかな雰囲気で終了した。 ◆一人一話:材採集をするも普通種のカミキリばかりが羽脱/定光寺へオサ掘り予定するも雪で断念/ヒメアカネの幼虫のミジンコ飼育から成虫の放流までを手掛ける/湿地の減少でトンボが危機状態/3月9日に浜松市でギフチョウが確認された/メスアカミドリシジミ採集日本一を目指す/オカモトトゲエダシャクを栄で採集/クワガタ,カプトの飼育が大好き/昆虫採集大好きで,これから勉強/スズメバチは美味/オオトモェを採集/昆虫DNA解析に余念なく/1月採集のウシカメムシの産卵をめざす/猿投山でオオムラサキの幼虫に混じりアカホシゴマダラの幼虫を採集/静岡でカバマダラを狙う/オーストリア留学でチョウを狙う/(A.0) |
■2022年1 月例会 |
◆卓話:大野友豪氏「禍転じて福と為す-コロナ渦での虫採りの話-」;幹事らの多忙により参加して卓話を拝聴することができませんでした。お詫び申し上げます。 |
■2021年12 月例会 |
◆卓話:河野勝行氏「昆虫の生態を調べることについて:卵寄生蜂やコブハサミムシのことなど」;幹事らの多忙により参加して卓話を拝聴することができませんでした。お詫び申し上げます。 |
■2021年11 月例会 |
◆卓話:秋田勝巳氏「ゴミムシダマシの魅力」;演者はむし社刊行の「日本産力ミキリ大図鑑(I)」「日本産ゴミムシダマシ大図鑑」の著者でありチョウや甲虫全般に造詣が深く所蔵標本は約700箱,50万頭にも及ぶ。ゴミムシダマシ類につきものの「黒くて臭い虫」というイメージを一新し随所にユーモアを交えた講話は参加者を釘づけにする圧巻な内容であった。 ◆一人一話:愛知県各地でクロマダラソテッシジミを採集/タガメのエサに四苦八苦/念願のフクチコプヤハズを採集/平和公園でべニイトトンボを撮影/テントウムシ調査会は2000頭の成果/本年度のナイター47回達成/東山でコカマキリの緑色型採集/ヒメバチ類を同定/沖縄で幻のタガメを採集/クロマダラソテッの低温期型が発生/採集時に樹上から6メートル落下/東山でミノウス.バが多数発生/コンビニ灯火でべーッヒラタカミキリ採集/石垣島でムモンチャイロホソバネやタイワンナカボソタマムシを採集/蝶の異常型をいくつも採る/チャレンジ6年目にしてヤクシマホソコバネを採集 (A.O.) |
■2021年9 月例会 |
◆卓話:大野康司氏「サラリーマンが昆虫採集をすると・・・」;演者はサラリーマンとして仕事をされる傍ら昆虫採集を長年続けてこられた。今回の卓話ではその中でも特に一生懸命取り組まれた国産ネキダリス(ホソコ.バネカミキリ属)の採集談やそれに伴った人々との出会い・やり取りのェビソード、職場の方々とのやり取りなどを流行歌と併せつつ非常にコミカルに発表された。虫屋なら分野を問わず誰もが共感できる非常に楽しい発表であった。 (T.O.) |
■2021年8 月例会 |
◆卓話:井上晶次氏「ゾウムシの話」:演者は数十年におよび名古屋市内に生息するゾウムシを中心にゾウムシ類の調査をされており、例えば日本甲虫学会発行の『愛知県のゾウムシ類』の著者として有名である。今回の卓話ではゾウムシについて大まかな系統関係の説明や和名の変わった種類、各種の発生消長など様々な視点からゾウムン類について概説された。名前こそ有名なものの種数が非常に多く難解なイメージのあるゾウムシであるが、その理解の助けになる分かりやすく有意義な講演であった (T.O.) ◆一人一話:鱗翅類の飼育を中心に参加者が経験談やテクニックなどについて活発に議論を交わし、これまでのZoom例会の一人一話で過去最大の盛り上がりを見せた様に思われる (T.O.) |
■2021年7 月例会 |
◆スライド大会:7月は年一回の定例スライド大会が行われ、愛知県に生息する海浜性陸生ガムシ、蝶の様々な異常個体の標本写真、様々な昆虫の生態写真、昆虫の写真影のコツ、ゾウムシの生態写真の5つの演題が発表された。オンライン例会であるためプロジェクターで大写しされた美しい写真を見られなかった点は残念であったが、各演者が興味深い話題を提供され始終飽きることなく楽しむことができた。(T.O.) ◆一人一話:毛が禿げたコフキコガネ/春日井でミヤマクフガタを採集/飼育しているスズメガの幼虫が成長/東近江でクロホシタマムシを採集/平和公園でキイトトンボを見る/ホシミスジが増加傾向/愛知県でセダカコプヤハズカミキリを採集 (T.O.) |
■2021年6 月例会 |
◆卓話:岩下幸平氏「蛾類ことはじめ」;演者はマクロからミクロまで幅広くガ類の採集・調査をされており、例えば愛知県での調査成果の一つとして『グリーンデータブックあいち2018チョウ目ガ』などが有名である。今回の卓話では生態や分布などで興味深い種や同定が難しい種についてその新知見が得られた経緯などを各論的に発表された。大型有名種のコンプリートで終わってしまうような陳腐な楽しみ方ではなく、分布や生態の新知見や場合によっては新種の発見ができる様な深いガ類の楽しみ方について発表された。これまで鱗翅類をやっていなかった方も調査に出たくなるような熱い講演であった。(T.O.) ◆一人一話;カマキリ幼虫の種類が分からない/スズメガの幼虫飼育/ミノムシの飼育について/根尾谷でミズキからズマルトラカミキリを採集/カラスアゲハを自宅のべランダで採集/平和公園でゴマダラカミキリを採集/亀山市でダイミョウセセリの産卵を観察/古い三角紙標本も展翅できるから諦めないで/採集中ムカデに噛まれる (T.O.) |
■2021年5 月例会 |
◆卓話:森 勇一氏「昆虫考古学を究める」;演者は遺跡から発掘される昆虫化石を基に当時の環境や人の生活など を推測する学問である昆虫考古学のパイオニアである。今回は氏が昆虫考古学をどの様に発展させたのかを紹介さ れ、昆虫化石から見えてくる縄文時代の日本の環境や栽培作物、釉にトラップされた昆虫を頼りに土器が作られた季 節の推定など、昆虫を通して多くのことが見えてくる事例を解説された。現代の虫を対象とする名昆会員にとって普 段あまり触れることが無い内容であり、非常に新鮮で興味深い講演であった。(T.O.) ◆一人一話:東山公園でヨツボシケシキスイを採集/飼育していたアジアイトトンボが羽化後 40 日/東山公園のコ デマリに訪花した 7 年間の甲虫記録のまとめをしたい/沖縄のネキ採集で派手に日焼け/富山で透けギフを初採集 (T.O) |
■2021年4 月例会 |
◆卓話:間野隆裕氏「初心者向けの虫の話」;演者は名古屋昆虫同好会の会長をされており、採集会を開催されるな ど長年若手の育成に尽力されてきた。今回は初心者を対象に昆虫とはどの様な生物なのか、どの様な過程を経て名前 が付けられているのか、どの様などの様に研究がなされているのかなど、初心者がよく持つ疑問について分かりやす く解説された。初心者だけでなく長年昆虫採集に励んでいる会員にとっても楽しめる講演だった。(T.O.) ◆一人一話:オオシモフリスズメを街頭で採集/サトユミアシゴミムシダマシが 1 年 2 カ月生存/犬山市で初めてギ フチョウを採集/平和公園でシャシャンボからクロオビトゲムネサルゾウムシを発見し撮影/ツヤツチゾウムシを初 採集 (T.O) |
■2021年3 月例会 |
◆卓話:久松定智氏「世界と日本のケシキスイ」; 演者は修士課程の頃からケシキスイ科の甲虫の分類や生態を研究さ れており、昨年度からは人間環境大学の講師をされている。今回は氏が記載すると共に生態を明らかにされたケシキ スイに纏わるエピソードの紹介やケシキスイ科の各亜科についてその形態的特徴や生態、採集法などについて概説さ れた。人によっては普段あまり関りがないケシキスイ科について深く知ることができたのと同時に氏が経験された新 発見を追体験でき、微小な甲虫ながらも講演後すぐにでも野外に探しに行きたくなるような講演だった。 (T.O.) |
■2021年2 月例会 |
◆卓話:戸田尚希氏 「最近の外来種」;演者は愛知県外来種調査検討会の委員を務められており,県内の外来種の移入状況に造詣が深い。今回は近年分布拡大が全国的な問題となっているクビアカツヤカミキリの名古屋市における発生状況やその生態情報,DNA情報から原産地の推定など様々な視点から解説されたほか,その他愛知県内で確認されている顕著な外来種を総論的に紹介された。クビアカツヤカミキリの詳しい情報について学ぶことができ,また昨今の外来種の侵入状況を俯瞰できる貴重な機会であった。 ◆一人一話:アカスジクサカゲロウを家の前で発見/札幌でヒロズコガを狙いサルノコシカケを採取/ケシキスイの分類を研究/冬の石垣島は蝶が多い/外出自粛の機にこれまで採集した虫を報告/去年採集したサトユミアシゴミムシダマシが未だ生存/アカギカメムシを三重県で確認/家の近所でホンドニセハイイロハナカミキリを多数確認/糖蜜採集でガ類採集/クモガタガガンボを2月に探しに行くが見つからず/年末にクモガタガガンボを採集。(T.O) |
■2020年12月例会 新型コロナのため,卓話のみで一人一話はなし |
◆卓話:杉坂美典氏 「愛知県で分布を拡大する蝶と衰退していく蝶」;演者は長年,愛知県の蝶相の調査を行われており,特に三河地域の蝶相に造詣が深い。今回は近年分布を拡大しているアカボシゴマダラやクロマダラソテツシジミ,ヤクシマルリシジミなどの近年の分布概要と逆に減少傾向にある岡崎市のギフチョウの発生消長や実際に行われている保全策について紹介された。ここ15年における蝶相の変異について概要を振り返りつつ各種の生態について理解を深められる貴重な発表であった。(T.O) |
■2020年11月例会 |
◆卓話:大野徹 氏「 私の好きなトンボたち、ビデオ動画を中心に 」;演者は 長年トンボの撮影に取り組んでおられ,とりわけ動画撮影 に造詣が深い。 当日は演者が撮影された トンボの動画とその撮影秘話について発表されたが、スロー撮影などを利用することで 各種の求愛や産卵、縄張り争い等の 滅多にお目にかかれない 生態の一面を見事に収められて いた。動画の質の高さから 撮影にかかった労力や年月が偲ばれ、 演者のトンボに対する 深い 情熱が強く 伝わってきた 。会場から の 感嘆の声が途切れること の無い発表だった。 T.O ◆今まで甲虫のついでに採集してきたカメムシの同定に取り組んでおります。実際に調べると収集欲が高まり、積極的な採集をしたくな るものですが、残念ながら 今は冬。香しい春が待ち遠しいです。( T .O ) ◆ 再びの新型コロナウイルスの感染者増加により、仕事で参加する学会が急遽オンライン開催に変更となりました。パワーのある団体は切り替えが可能ですが、会員の年齢層や構成によっては難しいでしょうね。以前のような現場での開催を懐かしく思います。 K .I ◆繁殖飼育に用いるマヤサンコブヤハズ成虫を採りに長野県北部に行きました。異常気 象を反映し数は少なかったのですが,叩き網に落下し触覚をぴんと伸ばして四方を睨む姿には何だかホッとするものを感じました。別ポイントでコブヤハズも採り異種交配にチャレンジ中です。 A .O |
■2020年10月例会 新型コロナのため開催中止 |
■2020年9月例会 新型コロナのため開催中止 |
■2020年8月例会 新型コロナのため開催中止 |
■2020年7月例会 新型コロナのため開催中止 |
■2020年6月例会 新型コロナのため開催中止 |
■2020年5月例会 新型コロナのため開催中止 |
■2020年4月例会 新型コロナのため開催中止 |
■2020年3月例会 新型コロナのため開催中止 |
■2020年2月例会 |
◆卓話:安居義高 氏「 東海地方のオサ掘りについて考えてみた 」;演者は 東海地方を中心にオサムシの分布調査等を精力的に行われており、オサムシの生態に造詣が深い。今回は崖や朽木などで越冬しているオサムシを掘り出す採集法「オサ掘り」について、その魅力や愛知県に生息する各種の特徴、千葉県や北九州 のオサ掘りで出会える種の紹介などがなされた。発表時丁度冬であったこともあり、今すぐフィールドに「キラリと輝く宝石」とも言えるオサムシを掘り出しに行きたくなるような発表であった。 ◆一人一話: 1 月に自宅でムシャクロツバメシジミを確認/春日山公園でサトユミアシゴミムシダマシを採集/海上の森センター でコウモリ調査を楽しむ/橿原昆虫館でオオゴマダラを見て感動/ 12月の採集中にクマと遭遇/豊明で採集したオワリシリブトヨツメハネカクシ が新種記載 、献名される/愛知県史の自然史編に目を通すも誤りが多い/愛知県で秋に咲くカンアオイを確認/今年はウマノオバチを採りたい/総会での話が心に響いた/食草を植えた自宅にジャコウアゲハが発生/横浜でクロバネフユシャクを採集/クワガタの菌糸ビンを交換/長年蓄えた三角紙を標本化/愛知県各地でオサムシを採集/トンボにはまってこの冬はヤゴ類の採集/オオムラサキの採蛹、今年こそ羽化させ たい/マイマイカブリの酸を目にかけられる (T .O) |
■2019年12月例会 |
◆卓話:森井隆文氏「 ヒメドロムシのすゝめ 」; 演者は愛知・岐阜を中心に全国各地で水生昆虫の調査を 精力的にされており特にヒメドロムシの造詣が深い。今回は一般にあまり馴染みのないヒメドロムシ科について初心者向けに分かりやすく解説された。泳がず何かにしがみついて生活し呼吸のために水上に上がる必要が無い「プラストロン呼吸」を採用している驚くべき生き様、種による生息環境の違い及びその採集方法、斑紋変異、特徴的な種の紹介などを美しい生態写真も交えて紹介された。微小ながらも驚くべき世界が身近に存在することに気付かされる発表だった。 ◆一人一話:季節外れのキボシカミキリを観察/自宅でキマダラカメムシを確認/キヅタからヒゲブトナガカメムシを採集/12月にツマグロヒョウモンの幼虫を確認/庄内川でクロケシタマムシを採集/昆虫採集のボランティアでコカブトを撮影/平和公園でトンボ類を採集/仕事先でトンボ探し/豊田市で黒化ミカワオサムシを採集/両生類探索中オオオサムシを採集/生態状況報告の大切さを感じる/チビハナゾウムシの生態サイクルが気になる/イセキリガを探しに行くが採れず/ショウジョウバエの行動研究/クロマダラソテツシジミの生態を纏める/甲虫学会大阪例会に参加してから例会に参加/新城市でニシキキンカメムシを採集/奄美 に行くも成果は振るわず/西尾市の調査でワイノジハエトリを採集/ツマグロヒョウモンの成虫を確認/佳香蝶は今号も 30頁越え/猿投山でオオムラサキの採幼/県の蝶を選定したい(T .O) |
■2019年11月例会 |
◆卓話:常川真氏「昆虫を撮る」;演者は東海地方の昆虫類の撮影に精力的に取り組まれていることで知られる。当日は演者が撮影された驚くべき写真の数々と共に撮影に使用されたカメラ,レンズ,撮影方法,カメラに搭載された最新の技術などが紹介された。撮影された数々の決定的瞬間の背後に存在する演者の努力や工夫など,写真を見るだけでは伺い知れない事柄を聞くことができる貴重な機会であった。美しい写真が表示される度に会場からは感嘆の声が上がり,今すぐフィールドへ撮影に行きたくなるような発表であった。 ◆一人一話:クロマダラソテツシジミが多数発生/ヒサマツミドリシジミを採卵/河川敷で洪水採集でフタボシチビゴミムシを採集/自宅で父が使っていた長竿を発見/マダラナニワトンボを観察/河川敷でマルテントウダマシ類を採集/学校でエンマコオロギを採集/11月に叩き採集でゾウムシを10種ほど採集/田原でリュウキュウムラサキが発生/沖縄でバナナせせりを採集/ミャンマーでマノキシタバを採集/通学路のクチナシでオオスカシバの幼虫を観察/名古屋市でクスベニヒラタカスミカメを複数確認/東京でセンチコガネを多数採集/いつも見ていたCatocalaが日本未記録種のマホロバキシタバだった/ミャンマーでヒゲブトオサムシを採集/大阪で外来種のヒメバチを採集/名古屋市の樹液でアカマダラハナムグリを採集/拾った蝶の幼虫からクロコノマチョウが羽化/池の暗黒化を防ぐために樹木伐採/乗鞍で複数回クマを確認/トノサマバッタを初めて採集(T.O) |
■2019年10月例会 |
◆虫供養:桃厳寺において虫供養が厳かに執り行われた。例会,幹事会が開かれ次年度事業計画案の審議がなされた。 ◆一人一話:キリシマミドリシジミ採卵時にポケットにヒル/春日井でムシャクロツバメ/平和公園で甲虫調査/青森の灯火でガムシなど多数採集/岡崎でカミキリ採集中にマダニに噛まれる/キアゲハが10月中旬に羽化/ツマベニヒメナガカメムシを愛知県で確認/鈴鹿でキリシマ多数採卵/夜間,飼育中のガムシが脱走/三河でクロマダラソテツ多数発生/コブヤハズなど連続調査/ケケンポナシにつく蛾を調査予定/マイマイカブリの展足に苦戦/ニジイロクワガタを飼育中/タガメ繁殖にオタマジャクシ7000頭採集/マダラナニワトンボ保護のため生息地で伐採/港区でカラスアゲハ目撃/新種記載されたヤエヤマフトツツマグソコガネに献名される/マルカブトゴミムシダマシを針葉樹から採集/鳥羽の神島でハチ採集/東京のインセクトフェアに来場者5万人(A.O) |
■2019年9月例会 |
◆卓話:内藤遊多氏「直翅の魅力−鳴く虫−」:直翅類の中でも特に鳴くグループについて,聴く・採る・標本・見る・遠征の5つの楽しみ方に分けて魅力を発表された。演者は北海道や沖縄,対馬といった魅力的な採集地だけでなく地元でも精力的に活動し,観察・採集・飼育・標本化と丁寧に直翅類の研究を続けられてきた。中でも北方系種のカラフトキリギリスを累代飼育する上での工夫や,長距離を飛翔するため採集が困難なトノサマバッタ対馬個体群を容易に採集する方法など演者の直翅類愛に溢れた発表であった。 ◆一人一話:知多でハマベゾウムシ/白内障の手術でチョウの卵が見えるように/セラネクイハムシの池が水位減少/シラビソ峠でエルタテハとキベリタテハ/串田会員のトンボ池の整備/RDBの調査,全体的に厳しい/台湾と奄美大島に遠征,オナシモンキを採集/アカシャチホコを採集/三重でコシボソヤンマを採集/チャイロスズメバチに刺される/与那国でコモンタイマイを採要幼/北海道でエゾヒメシロチョウを採集/シラビソ峠でフタスジチョウ,田原でクロマダラソテツシジミとリュウキュウムラサキ/北海道でシロオビヒメヒカゲとカラフトタカネキマダラセセリ/西尾でキンモウアナバチ/山梨でシカのくくり罠にかかる/沖縄でヤンバルクロキリギリス(K.I) |
■2019年8月例会 |
◆卓話:戸田尚希氏「東アジアの虫採り」;演者はここ数年ベトナムとミャンマーでしばしば昆虫採集をされている。今回はその遠征の成果である様々な昆虫類の写真や現地の人々や町,採集地の写真を紹介された。日本ではなかなかお目にかかることができない奇抜な昆虫の写真やそれに纏わるエピソード,新種のセンチコガネを発見し献名された話などが紹介され海外採集への憧れを強く感じさせる興味深い発表であり,発表中感嘆する声が絶えなかった。 ◆一人一話:伊豆でアカボシゴマダラを採集/ベトナムで蛾類を採集/いなべ市でキリシマミドリシジミを採集/自宅でニジュウヤホシテントウを飼育/クロツヤキマワリを期待してキマワリを多数採集/クビアカツヤカミキリが湧いた桜からクロツヤキマワリやチビクワガタを多数確認/ルーミスシジミを採集/三河昆虫研究会の採集会でコシロオビドクガの♀を採集し採卵/アヤスジミゾドロムシを採集/面ノ木峠でフジミドリシジミの幼虫を採集/女神湖でゴマシジミを採集/屋久島でオニホソコバネカミキリ屋久島亜種を一頭採集/名昆合宿でミヤマカラスアゲハを採集/日本産カミキリ大図鑑(U)を執筆中/西尾市でタケオオツクツクを確認/持ち帰った女王アリが営巣/昆虫を食べる会に飛び入り参加し満腹/パーキングエリアで昆虫採集/御岳でサハリンを採集/山梨県でクワガタを数種採集/長篠の駅舎でカマキリモドキを採集/東谷山で外来種のハバチを採集/平和公園の灯火採集で得られたセミが例年より少ない。(T.O.) |
■2019年7月例会 |
◆スライド大会:7月は年一回の定例のスライド大会が行われ,チョウやカミキリなどの生態写真が2名の会員から披露されたほか,コケムシ科の甲虫の標本写真が飛び入り参加された1名の非会員から披露された。演者が行かれた採集地の美しい風景写真や,様々な場所で撮影された100種を超えるカミキリの見事な生態写真,普段あまり馴染みのない落葉下に生息する微小甲虫の標本写真など,通常では見ることができない貴重な写真の数々が披露された。 きさせない興味深い内容であり,また紹介された多くの生態写真は非常に美しく演者の蝶に対する情熱が強く伝わってくる卓話だった。 ◆一人一話:初見のカミキリを多数確認/奇形のミヤマクワガタ・ジョウザンミドリシジミ・アイノミドリシジミを採集/スミナガシの幼虫を採集/水生半翅類やハイイロゲンゴロウを採集/奈良県でゴミムシダマシを採集/飼育しているカマキリが脱皮/奄美で特大のネキを採集/長久手でムネアカハラビロカマキリを多数確認/オオスジコガネを採集/通りすがりに偶戦開催されていた名昆の例会に参加。(T.O.) |
■2019年6月例会 |
◆卓話:大野友豪氏「ゴミムシダマシの魅力」;演者は甲虫類,特にゴミムシダマシに造詣が深い。一般には地味な甲虫という認識が強いファミリーだが,その色彩の豊かさ。拡大すると奇怪にも思える魅力的なフォルム。生息環境により変化する体型や分布上の問題点などをユーモアを交えて分かりやすく解説された。 ◆一人一話:住宅街でマイマイカブリを確認/東山でホシミスジを多数確認/沖縄で出張ついでに採集/春日井市でオオムラサキが増加傾向/面ノ木峠で夜間にセダカコブヤハズを採集/六所山でルイスホソカタムシを採集/新城でニシキキンカメムシを確認/琵琶湖水系でナベブタムシ類の幼虫を採り飼育中/庭のムクゲにラミーカミキリが飛来/クモマツマキの写真を多数撮影/珍品ナマリギンガを採集/石垣島でシロウラナミシジミが大発生/名昆の夜間採集会でオナガミズアオを採集/アラメエンマムシを採集/キナンウラナミアカシジミを採集/面ノ木峠で採集の帰路にフジミドリの幼虫を採集。(A.O.) |
■2019年5月例会 |
◆卓話:杉坂美典氏「ムシャホシチャバネセセリの再発見はできたのか? 日本と台湾の両方に分布する蝶の変異」;演者は長年,台湾で蝶類の撮影を続けておられ,運営されるホームページ「台湾産蝶類デジタル成虫生態図鑑 台湾の蝶」は台湾でも有名である。前半では近年台湾で出版された蝶類生態図鑑に掲載された絶滅したとされる台湾特産種のムシャホシチャバネセセリが他種の誤同定であることが証明されたこと,後半では台湾と日本の共通種である蝶の斑紋などの違いについて写真と共に詳しく紹介された。演者の台湾での体験を交えながらなされた発表は幅広い世代が集まった会場全体を飽きさせない興味深い内容であり,また紹介された多くの生態写真は非常に美しく演者の蝶に対する情熱が強く伝わってくる卓話だった。 ◆一人一話:新潟でギフチョウを見かけるが網を持っておらず採集できず/平和公園でハラグロオオテントウを採集/オグマサナエを尾張旭市との境の名古屋市側でなんとか採集/水鳥谷でミヤマカラスアゲハ,スギタニルリシジミを採集/犬山でハラグロオオテントウを採集/オサ掘りでガロアムシを採集/蒲郡でミヤマカラスアゲハを採集/三河地方のオオシモフリスズメの分布域の調査/志摩市で海浜性カメムシを採集/自宅でムシャクロを5 月3 日に確認/沖縄でネキを採集/庄内川でナガタマを採集/尾張旭市でオオトックリゴミムシを採集/磯山海岸で狙いのホソカタムシを採集/恵那でスギタニルリシジミを多数確認/宮城県でヒメギフチョウを採集/水鳥谷でマグソクワガタを多数採集/改元に因んで和歌山にミカドアゲハ採集へ/自宅でキマダラカメムシを採集し三重県最南端を更新。(T.O.) |
■2019年4月例会 |
◆卓話:福富宏和 氏「 虫採りのススメ〜タマムシを中心に〜 」; 演者はタマムシの研究に取り組まれており 20 13 年に出版された『日本産タマムシ大図鑑』の著者として知られる。 前半 は 日本に産するタマムシの属ごとの形態や生態について美しい標本写真を交え ながら紹介され 後半はタマムシ採集の魅力 普段使用される道具やその修理方法などが冗談を交えつつ紹介された。始終明るい雰囲気の中 学術的な内容から実用的な内容に至るまで幅広く紹介された卓話であった。 ◆一人一話: 部活でハエの研究をしたいが後輩を勧誘するために自粛/沖縄でマルケシゲンゴロウを多数採集/ カミキリ 550 種を目指したい/犬山でギフチョウを採集/ 郡上八幡でギフチョウを 確認/台湾で蝶を多数採集/昭和の森でギフチョウを撮 影/ 中国に蝶を撮影に行くも天候が優れず/ゼフィルスの卵の飼育/普段通っている公園でミツバチの分蜂を観察/ 蛾の採集に行くも月齢が優れず成果上がらず/海上の森センターの蝙蝠調査 で洞窟 か ら ヤスマツアメンボを確認/飼育していたヤゴが羽化/石垣島で雨の中採集するもうまくいかず/北陸ではギフチョウが出るのが早い/ 石垣島でオオヒゲブトハナムグリを採集/腹部が黄色のオビヒトリが羽化/高山に採集に行くも降雪/昔採集したカワラゴミムシを確認/三重県でオオヨツボシゴミムシを採集/ 美濃加茂市のかわでタイコウチ 等を採集/ ツルグレンでヒラタウロコアリなどを採集/奄美大島でクモ採集/箕面の昆虫館でダンゴムシのガチャを回す/ネアカヨシヤンマのヤゴを探しに行くも湿地が乾燥しており採れず/小牧で日本初記録のヒラタアブを採集 。( T O) |
■2019年3月例会 |
◆卓話:清水典之氏「トンボの話 ―その多様性―」 演者はトンボ類の生態写真の撮影を長年続けておられ,数多くの決定的瞬間を捉えた生態写真集『トンボ− Dragonflies 』の著者として知られる。今回は 各種の異なった産卵環境や産卵行動を写真と共に詳しく紹 介され その産卵環境の多様性を考慮した上で今後なされるべきトンボの保全策について提言された。見事 な生態写真を楽しみながら今後の環境保全 について考えることができる有意義な発表であった。 |
■2019年2月例会 |
◆卓話:伊藤健太郎氏「虫が教えてくれる数学」;演者は数学と昆虫に興味を持ち,昆虫を通して自然界と数学の関係を研究している。今回はライトトラップに昆虫が誘引される仕組みを,明りと虫体の為す角が一定になるように昆虫が飛行することによって等角螺旋が描かれることによると説明され,等角螺旋のパラメータ表示を実際に変形することにより時間によらず等角螺旋上のある点における接線と原点からある点に対して伸ばした直線のなす角が常に一定になることを証明された。虫を通して我々の世界に潜む数学の面白さについて学ぶことのできる発表であった。 |
■2018年12月例会 |
◆卓話:久田和成氏「親子で昆虫採集12か月」;演者はナゴヤサナエの羽化について長年調べてきた。今回は水温・水位・月齢・潮の満ち引き・羽化場所とナゴヤサナエの羽化との関係について試行錯誤しながら調査を行った様子を紹介された。様々な視点から行われた調査結果はグラフや写真を用いて発表され,楽しみながら学ぶことのできる発表だった。 |
■2018年11月例会 |
◆卓話:江田信豊氏「ミドリシジミ類の活動性」;演者はミドリシジミ類の活動性の研究を長年行ってきた。今回は,アイノミドリシジミ,ジョウザンミドリシジミ,エゾミドリシジミ各種の活動と照度・温度の関係を膨大なデータの下に作成されたグラフを用いて説明・考察された。具体的なデータを基にした科学的な説明からは学ぶところが多く,非常に充実したデータをもとになされた発表からは演者の蝶に対する情熱が感じられた。 |
■2018年10月例会 |
◆虫供養:桃厳寺において虫供養が厳かに執り行われた。例会,幹事会が開かれ次年度事業計画案の審議がなされた。 |
■2018年9月例会 |
◆卓話:杉坂美典氏「台湾の採集地・撮影地」;演者は長年,台湾の蝶類の研究をされてきたため,台湾の地理や現地の状況に詳しい。今回は,台湾の好採集地・好撮影地の詳しい状況について演者自身の経験などを踏まえつつ注意点などを盛り込みながら紹介された。台湾での採集・観察が実際にどの様な状況でなされているかを知ることのできる貴重な機会であった。 |
■2018年8月例会 |
◆卓話:間野隆裕氏「カマキリについて」;演者は本業であるガの研究をするかたわら,なごや生きもの一斉調査の一環で愛知県内のカマキリ類を調査している。愛知県内に生息するカマキリについて成虫の識別方法に加え種による卵塊の形状の違いや各種の分布状況,ハリガネムシの報文などが紹介された。当日は多くの子供達が例会に来ていたため,子供達にもわかるよう終始優しい言葉で発表が行われ,参加者全員が愛知県のカマキリについて考えることのできる発表だった。 |
■2018年7月例会 |
◆毎年恒例のスライド大会につき卓話はなく,3名の会員により画像が紹介された。 |
■2018年6月例会 |
◆卓話:安居義高氏「木曽川流域のミカワオサムシ考」;演者はフンチュウ,オサムシなどの甲虫類に造詣が深い。今回はミカワオサムシにスポットを当て,7亜種について解説。さらに各務ヶ原や一宮など木曽川流域の個体群について古地理の紹介を含めユニークな持論を展開。卓話後は活発な質疑応答がなされた。 |
■2018年5月例会 |
◆卓話:杉坂美典氏「台湾の蝶」:演者は台湾のチョウを精力的に調査されており,年に何か月も台湾で過ごされている。その実績は運営されているインターネットサイトを現地のチョウ屋が参考にするほどである。今回の卓話は台湾に生息するチョウの中でもイナズマチョウのように珍しいものやホッポアゲハのように人気のあるものについての紹介が中心であった。杉坂会員が次回発表される9月例会では採集地・撮影地についてであるので,そちらも是非拝聴したいものである。 |
■2018年4月例会 |
◆卓話:澤田宗一郎氏「カメムシについて」:卓話者の澤田会員は大学でコバネナガカメムシの分類を学ばれたカメムシのプロフェッショナルである。分類学者からの目線でそもそもカメムシとは何ぞや,という段階から徐々に下位の分類群へ階層別に各分類群を特徴づける形態を挙げながら説明がなされた。またモチツツジカスミカメムシのように興味深い生態をしている種やクスベニヒラタカスミカメムシなど,今後県内で問題になるであろう外来種の説明もなされ,今後カメムシへの興味を増させるような興味深い卓話だった。 |
■2018年3月例会 |
◆卓話:松沢孝晋氏「名古屋市の地形,環境,トンボの生息について」;今回卓話を担当された松沢会員は地理情報システムのエキスパートであり,また熱心なトンボ屋でもある。今まで様々な場所でトンボの生息環境について発表や出前授業をされてきたようで,今回の卓話でも軽快なテンポでトンボの生息環境について説明をしてくださった。また普段は関東圏にお住まいのようであるが,調査のため年に何回も名古屋へ通われているというのだから驚きである。卓話者のトンボにかける熱意が感じられる卓話だった。 |
■2018年2月例会 |
◆卓話:小林俊光氏「東三河地区のヘボ(クロスズメバチ類)追い文化の現状と課題」;演者は縁あって東栄町でのヘボ追いに触れる機会があり,それ以来当地でのヘボ追いに参加し楽しんでいる。近年のヘボ追いは初夏に巣を見つけて秋に掘り出す場合と初夏に巣を採取して秋まで養育する場合の二通りがあり,後者の場合は養育した巣のいくつかを野外に返すという持続的な利用が行われている。他にも蜂供養を行うなど自然に感謝して恵みをいただいて活動していることが紹介された。またヘボ類の生態や今後の問題も説明され,楽しくも考えさせられる発表だった。 |
■2017年12月例会 |
◆卓話:東野朗子氏「親子で昆虫採集12 か月」;演者は2 歳ごろから色々な生物に親しんできた。多忙な仕事のかたわら,2008年から母娘で自然観察・撮影を開始。身近なフィールドの植物や昆虫を鮮明な画像で紹介。年間を通した観察記録を紹介された。様々な昆虫の捕食や交尾。鳥やクモに捕食される様子。ヤホシホソマダラやキンモンノメイガなど珍種の画像もあり,一見平凡なエリアにも興味深い昆虫世界があることを示唆。後半には東野来映氏によりイモムシ・トップ |
■2017年11月例会 |
◆卓話:成田茂生氏「赤トンボの話」;演者はトンボ採集に余念がない。無事,還暦を迎えられ今までの人生を振り返るとともに,もっとも愛着を持つアカトンボ類について画像を交え紹介。自作の魚網ネットとメッシュネットの違いなどのエピソードも交え,名昆随一のユーモアに長けた話術は終始にこやかな雰囲気で進められた。 |
■2017年10月例会 |
◆虫供養:桃厳寺において虫供養が厳かに執り行われた。例会,幹事会が開かれ次年度事業計画案の審議がなされた。 |
■2017年9月例会 |
◆卓話:大塚篤氏「水生昆虫の採集と飼育」;タガメ他産地にて,学生会員家族との採集の様子から採集テクニックを始めとして,自宅での飼育風景,繁殖行動,幼虫飼育から羽化,餌やりの注意点など30以上の画像を使用し,紹介された。長年の飼育経験からしか得られない,一般的なタガメ本にも掲載されていないようなタガメの行動についても説明された。供覧標本は外国産含む多数のタガメやムラサキトビケラなど水生昆虫の 2 箱。まだ昆虫については初心者である新規会員参加者が多い中,採集・飼育の敷居が高いと思われるタガメを専門的でありながら,親しみ易く,かつ,わかり易く,興味を抱かせるような卓話であった。 |
■2017年8月例会 |
◆卓話:蟹江 昇氏「コブヤハズカミキリ採集の楽しみ方」;カミキリの中でも独特な生態をもつコブヤハズカミキリ類の採集方法やその魅力について講演された。国内に生息する6種それぞれの生息環境やルッキング,トラップといった採集方法,採集のコツ等が写真とともに解説された。種の分布境界線には中間的な特徴をもった個体が存在し,それらを狙っての採集や,あえて個体数が少ない地域での採集など,スポーツとしての楽しみ方や採集の奥深さなどが紹介され,虫屋のチャレンジ精神をくすぐる卓話であった。 |
■2017年7月例会 |
◆卓話: 中野文尊氏「細かい甲虫の話」;近年,甲虫を趣味とする人達の間で微小な種類を愛好する人が増えてきている。卓話を担当した中野会員は,その採集センスから若手アマチュア甲虫の中でも全国的に有名である。今回は中野会員が微小甲虫に目覚めたきっかけ,そして微小甲虫の魅力が美麗な写真とともに紹介された。スライドに登場した標本はいずれも美しく展脚されており,質疑応答ではその整形方法が訪ねられた。 |
■2017年6月例会 |
◆毎年恒例のスライド大会につき卓話はなく,4名の会員により画像が紹介された。 |
■2017年5月例会 |
◆卓話:大野康司氏「カミキリ」;カミキリ屋の演者が最も好きなホソコバネカミキリ類(通称ネキ)の魅力について,全 11 種の魅力や採集方法等が解説されると共に,ご自身のネキ採集歴が語られた。ポイントに多数の採集者が集まる場面もあるネキ採集のための,技術的・心理的テクニックも紹介された。当時の流行や時事ネタ,面白エピソードなど,満遍なく散りばめられたネタで会場は絶えず笑いに包まれており,演者の話術が光る卓話であった。 |
■2017年4月例会 |
◆卓話:戸田尚希氏「甲虫の細かい話」;甲虫は国内でも1万種を超える,昆虫類でも現状最も種数の多い分類群である。今回の卓話では演者の虫屋としての歴史を辿りながら,甲虫の中でも様々な分類群についての話題が提供された。発見した新種が記載される際に献名された例や,その種がシノニムとして消去されてしまったという残念な例も紹介された。各種甲虫の同定方法等も紹介され,甲虫類の奥深さと演者の知識の深さが現れた卓話であった。 |
■2017年3月例会 |
◆卓話:長谷川政美氏「奄美大島採集行―奄美のチョウ」;演者を含む 3 名で,2016 年 6 月18 日〜22 日の 5 日間,奄美大島東部にてチョウ採集をされた際の報告がなされた。前半は採集風景や生息環境。夜店や飲み会など風物も含めて紹介。後半では採集品の画像が示され ,貴重なアカボシゴマダラの黒化型及びノーマル型と黒化型の合成で特徴を分かりやすく解説。パワーポイントを駆使した画像は「映画を観ているよう!」との声も上がっていた。 |
■2017年2月例会 |
◆卓話:中橋 徹氏「チョウの擬態について」;チョウ類は種ごとにそれぞれ異なる擬態をしている。今回の発表では主に日本産のチョウ類の擬態がステージや戦略ごとに写真とともに,演者の野外での行動観察を踏まえて解説された。また演者が作成した鱗翅目の種間のベイツ型・ミューラー型の対応関係を示した標本や,粉飾擬態・マスカレード型擬態を説明するドイツ箱内に作成されたジオラマ標本が展示された。卓話後は特に種間の擬態関係について質問があり,分布範囲や行動生態なども含めて種間の擬態の対応関係が議論された。 |
■2016年12月例会 |
◆卓話:川崎洋揮氏「湿原のギフチョウ」;ギフチョウは地理的な斑紋の変異があり,中でも飛騨地方を中心に分布する黄色味の強いグループは飛騨ギフと呼ばれている。今回はまず飛騨ギフの定義の説明があり,その後過去の採集における体験談やポイントへのアクセスルート等,蝶屋の方には目の離せない話題が風景や生体写真とともに提供された。悪路を走り獣道や笹薮をかき分けての採集という過酷さと,成功した際の喜びが多くの参加者に伝わった。また水ノ平等全国的にも珍しい産地での報告もあり,演者の飛騨ギフにかける情熱が表れた,非常に刺激的な卓話であった。 |
■2016年11月例会 |
◆卓話:大野康司氏「虫屋のイメージを変えてみよう」;虫屋に対して”気持ち悪い”など,暗いイメージが持たれることが多い中,どうすればイメージを向上させることができるのかについて演者の考えが述べられた。虫屋が偏見を持たれる原因,演者が日常生活や採集時に取り組んでいる虫捕りの PR,積極的な挨拶,手土産持参等について解説。豊富な写真やネタと共に面白おかしく進行し,会場は笑いで満たされていた。虫屋の振る舞いひとつで昆虫採集全体のイメージが悪化する現実がある中,コミカル調でありながらも深いメッセージがこめられた卓話であった。 |
■2016年10月例会 |
◆虫供養:桃厳寺にて虫供養が厳かに執り行われた。例会,幹事会が開かれ次年度事業計画案の審議がなされた。 |
■2016年9月例会 |
◆卓話:大池崇資氏「モンゴル西部地域の蝶」;モンゴル西部ホブド方面のチョウ類調査の様子についての解説。ロシアンジープで 1500 キロを走破。砂漠気候の荒涼とした風景の中での調査は困難で採集種は 10 種程度で蝶相は貧弱。50 年ぶりの大雨にたたられたり不法侵入と判断されパスポートを一時取り上げられたエピソードもあり。日本産とは |
■2016年8月例会 |
◆採集談:8 月の例会は中小企業会館が改装工事のため,国際センターの会議室で行われた。例年通り採集談が行われ,参加者の今シーズンの成果が報告された。 |
■2016年7月例会 |
◆スライド大会:7 月例会は年一回の定例のスライド大会が行われ,チョウ・トンボ・カミキリなど多岐にわたる写真が 3 名の会員から披露された。台湾のフトオアゲハの飛翔を連射撮影した動画や,ハラビロカマキリにオンブバッタが乗り交尾行動を見せている場面など,通常では見ることができない貴重な写真が披露された。 |
■2016年6月例会 |
◆卓話:杉山裕美子氏「蟲愛づる姫君からのメッセージ〜千年の時を越えて〜」;現存資料も少なく謎多き女性「蟲愛ずる姫君」について,平安時代の文化や風潮にも触れつつ自ら描いたイラストを交え解説がなされた。演者曰く,姫君の非社会性をコミカルに描いた作品で昆虫研究者(生態学など)の素顔を持つとのこと。更なる研究の進展が待たれる内容であった。 |
■2016年5月例会 |
◆卓話:間野隆裕氏「ボルネオの面白い昆虫」;ボルネオの昆虫類について多数の標本と鮮明な画像を用いて解説された。演者は一晩の夜間採集でカマキリが 20 種類以上採れることを例に掲げ,昆虫生態系の頂点に君臨するカマキリがこれだけ多種類であることはその裾野にあたる昆虫相はとてつもなく深いと解説。美しく多様な熱帯の昆虫類の魅力をあらためて示唆された。背中の太いトゲで攻撃するアリ,日本産と全く異なるナガサキアゲハ,カルナルリモンアゲハの近縁種(?),奇妙な形態の直翅類,ヤモリの死骸を引きずる巨大なギガスオオアリ,脚の形状を変化させるサシガメなどは特に注目を集めていた。 |
■2016年4月例会 |
◆卓話:河野勝行氏「南西諸島のホシカメムシ上科の分類と生態」;演者が石垣島にて研究してきた南西諸島に生息するホシカメムシ上科について詳しい解説がなされた。それぞれの種について,生態写真だけでなく記載論文等の資料を交えながら詳しく紹介され,分類学的混乱が生じていたシロジュウジホシカメムシの正体についても分類の経緯から明らかにした。また,種による生態の比較を行い,時期による餌の違いがあることについても解説。身近な普通種でも意外に謎が多い,新種がまだまだ見つかるといったカメムシ学の魅力・奥深さを実感する発表であった。 |
■2016年3月例会 |
◆卓話:間野隆裕氏「トリバガについて」;枝分かれした不思議な翅を持つトリバガ類について,日本一を自負されるコレクション(6000 個体)に基づき解説。灯火にはあまり飛来せず局地的で特異な植物につくものもあり,希少種 |
■2016年2月例会 |
◆卓話:石川進一郎氏「昆虫切り紙実演」;昆虫を切り紙で再現するという演者の特技が実演された。作成されたのは,参加者からリクエストのあったオオクワガタ♂とギフチョウであった。どちらも触角や?節など細かい部分まで作られており,完成するたびに参加者から拍手があがった。また,過去に演者が作成したアシダカグモやオオカマキリなどの作品も回覧され,参加者はその精巧な出来を間近で観察することができた。最後には,演者がメナード美術館にて行うワークショップの案内がなされた。 |
■2015年12月例会 |
◆卓話:服部和之氏「採集地案内・離島の蝶U(加計呂麻島・パラオ・フィジー)」;演者が最近採集遠征を行った加計呂麻島,請島,与論島,パラオペリリュー島での様子が披露された。現地でのチョウの生息環境や採集ポイントのほか,昆虫に限らない様々な生き物達の姿が多彩な写真を用いて紹介された。請島での自然好きな少年との出会いやペリリュー島の見どころなども語られ,採集遠征の楽しさや醍醐味が伝わってくるお話であった。 |
■2015年11月例会 |
◆卓話:大野康司氏「素人のミーハーカミキリ採集記」;演者がカミキリの魅力を知り採集するようになるまでの経緯を,初めて昆虫採集を行った少年時代から,サークルでカミキリ採集に奮闘した北海道での大学時代を経て,多忙な社会人生活のなか忘れていたカミキリ熱が再燃し現在にいたるまで,様々なエピソードを交えて紹介された。それぞれのエピソードは面白く,採集姿を好奇の目で見られるなど虫屋なら誰でも共感できる内容もあり,満席の会場は絶えず笑いに包まれていた。 |
■2015年10月例会 |
◆虫供養:桃厳寺にて記念すべき 50 回目の虫供養が厳かに執りおこなわれた。快晴のなか近年にない多数の出席者を得て,引き続き例会・幹事会が開かれ,次年度事業計画(案)などの提案・審議がなされた。 |
■2015年9月例会 |
◆卓話:蟹江 昇氏「ナラ枯れによる甲虫相の変遷」;1980 年代から顕著となったナラ枯れにおいて,被害木の状況や採集される甲虫類の変遷について多くの画像と並行し報告。ルイスホソカタムシなど稀種の増加が確認される反面,クリストフコトラカミキリ,オオムツボシタマムシなどナラ枯れ材には飛来しない種も存在するため,単純な枯れ死とは状況が異なる。行政により実施されている駆除法は,甲虫の生態を充分に把握しておらず効果も上がらず,周囲で薬剤散布による影響が深刻化しているなど,いろいろな角度からの検証がなされた。 |
■2015年8月例会 |
◆卓話:採集談話中心の例会で,卓話はなし。 |
■2015年7月例会 |
◆スライド大会:スライド持参者がなく,発表者なし。情報交換会となった。 |
■2015年6月例会 |
◆卓話:笹俣光甫氏「私のトンボ標本」;映画看板の絵師という職業柄培われた腕で,変色しやすいトンボ類の標本に彩色を施し,生時そのままに鮮やかな色調に仕上げる方法とその標本が披露された。発泡スチロールを組み合わせた展翅板を使用し,彩色や針の刺し方,ストローやガラス板などで整形する細部にまでこだわった技法が解説され,今にも羽ばたいて飛んでいきそうな美しい標本に,皆,称賛の声を上げていた。 |
■2015年5月例会 |
◆卓話:浅野守彦氏「豊明での甲虫採集7年を振り返って」;愛知県豊明市で7年間にわたって継続している甲虫調査の報告がなされた。自身のお気に入りの種や同定が困難な微小種の採集エピソードなども紹介。ビーティング,材採集,FITといった様々な調査法を試み,宅地中心の小さな町でありながら 900 種を越える甲虫類を確認された。調査のほかに里山の保全活動も熱心に行っており,氏の地道な活動にただただ脱帽であった。 |
■2015年4月例会 |
◆卓話:岩下幸平氏「未記載種キノコヒモミノガ(仮称)の生態」;本種は一年の大半を幼虫で過ごし,主にブナ科の枯木につく多孔菌ハカワラダケに依存しているため,ほかの植物からはなかなか見つからない。キノコ子実体の状態ごと・植物の枯死年ごとの比較(古くなるほど菌類も劣化し蛾も減少)など非常に緻密で細かいグラフとデータが示され,活発な質疑応答が交わされた。 |
■2015年3月例会 |
◆卓話:石川進一朗氏・大塚 篤氏・石川みどり氏「タガメの飼育繁殖に七転八倒」;野外採集した成虫を数回ペアリングさせ,飼育を試みた激動の記録。うまく産卵させ数百卵を得るものの,幼虫飼育は困難でほとんどが若齢で死亡することが多く,成虫まで羽化させたのはわずか数頭。水質管理・餌交換などお母さんを始め,家族の理解に支えられての奮闘が伝わる内容であった。 |
■2015年2月例会 |
◆卓話:佐藤裕美子氏「ジャングルの日々〜ボルネオで過ごした3K ?の 10 日間〜」;演者ら6名が採集旅行で訪れたボルネオで過ごした濃密な日々が,ジャングルならではの3K(きつい・汚い・危険)な体験を交えながら紹介された。虫の気配は濃いものの採集は容易でないといった実体験や,日本では見られない様々な色・形をした昆虫の写真など興味深い内容に加え,会場には演者らが採集した多数の標本が披露され出席者の目を奪っていた。 |
■2014年12月例会 |
◆卓話:大草伸治氏「ハチの世界」;世界で 13 万種,国内でも 4,500種が知られるハチ類について,多数の標本や生態画像を交え紹介。分類群ごとに寄生性,営巣など詳細な解説がなされた。ヒメバチ類は現在 1,450 種が知られるが,記載が進めばこの仲間だけで1万種を越えるかもしれないといった興味深い話もあり,分類・生態共に未知の部分が多く,奥深いハチの魅力を存分に披露されていた。 |
■2014年11月例会 |
◆卓話:間野隆裕氏「愛知県の外来種蝶類」;愛知県に定着している外来種蝶類の概要と,それぞれの種の現状が紹介された。刻々と変化する動静の中で,演者が把握している最新データを交えた詳細な説明がなされた。アカボシゴマダラがゴマダラチョウへ与える脅威を示したデータの紹介や,ムシャクロツバメシジミの根絶できていない現状のグラフを用いた解説などがあり,外来種蝶類が今後どのように分布拡大するか,非常に考えさせられる内容であった。 |
■2014年10月例会 |
◆虫供養:桃厳寺にて 49 回目の虫供養が厳かに執り行われた。引き続き例会および幹事会が開かれ,次年度事業計画(案)などの提案・審議がなされた。 |
■2014年9月例会 |
◆卓話:高橋匡司氏「台湾馬祖島のチョウと風物」;台湾本島から船で6時間ほどの位置にある馬祖島にて,25 年間発見されていない幻のチョウ,ムモンウラナミジャノメを求めて調査された折の体験談を当地域の風物やチョウの話題を交えて紹介された。本命の発見はかなわなかったものの,タイワンキコモンセセリ,カルミモンシロチョウなど貴重種の画像もあり,撮影優先で惜しくも現物は未採集の場面もしばしばとのことで,演者の野外に舞うチョウの姿を捉えたいという情熱がはっきりと感じられた。 |
■2014年8月例会 |
◆卓話:採集談話中心の例会で,卓話はなし。 |
■2014年7月例会 |
◆スライド大会:井上晶次氏:東北遠征で採れたカツオゾウムシの一種を紹介。体長 3 ? 4mm ほどの小型種で,白色の長毛を有する特徴があり,日本では 3 頭目の記録とのこと。横地鋭典氏:新川で発見されたムシャクロツバメシジミを中心に紹介。現地の環境や駆除大会の様子,幼虫・蛹・交尾や吸蜜シーンなどが一通り披露された。 |
■2014年6月例会 |
◆卓話:大塚 篤氏「採集時の危険体験」;昆虫採集時に遭遇した危な体験について,自らを振り返ると共に,虫屋仲間の逸話も披露。危険生物(熊・毒蛇・毒魚)や採集ドライブ時の事故,採集旅行中の危険な食材などを紹介。 |
■2014年5月例会 |
◆卓話:小西宏明氏「奄美大島・石垣島・西表島でのカミキリ採集」;計2週間以上の採集旅行で得た約 80 種のカミキリムシの中から,様々な種の写真が披露された。各種の食草や生息環境,自身のお気に入りの種なども紹介。本州亜種の移入があり,交雑が起こっている現状についても報告された。 |
■2014年4月例会 |
◆卓話:浅野邦史氏「名古屋大学構内の蛾」;2001 年から 10 年間に亘る地道な調査結果について,特にミクロ蛾を中心に美しい写真が披露された。継続的な調査による蛾相の変遷,自作の展翅板や山登りから蛾の道へ進んだきっかけなども紹介され,終始 “ 蛾愛 ” に満ちた内容であった。(調査結果は,名大博物館報告 No.28(2012) に掲載されています。) |
■2014年3月例会 |
◆卓話:吉岡政幸氏「日本のネクイハムシ」;日本各地のネクイハムシ類について生息地風景や生態画像を多数示して解説。各種の生息状況や,葉上に集う美麗な成虫。ミズバショウなど水辺の植物に群がり花粉を後食する様子なども紹介。環境の変遷で急速に姿を消しつつある現実を詳細に報告された。 |
■2014年2月例会 |
◆卓話:間野隆裕氏「外来昆虫の脅威−なぜ外来昆虫が問題か−」;日本に定着している外来昆虫の現状とその脅威について発表された。近年定着が確認されたムネアカハラビロカマキリなどの状況について,自身が取りまとめた最新のデータを交えて詳細に紹介された。生態系への影響を解明することが困難な中で,侵入が進んでいく現状が分かりやすく解説された。名古屋市で確認されたムシャクロツバメシジミは根絶可能と考えられる稀なケースであり,可能なうちに駆除をすることが重要であるとの持論が示された。卓話後には議論の時間が設けられ,継続的な調査やさらなる啓蒙の必要性について指摘があるなど,大変深い内容の卓話となった。 |
■2013年12月例会 |
◆卓話:魚住泰弘氏「愛知県産シジミチョウの一生態」;旭高原におけるムモンアカシジミの生態について,数年にわたる詳細な観察内容が披露された。クサアリ属と結びつきが強い特異な生態をもつこの種について,卵から成虫までのライフサイクルの概要,幼虫・成虫の生態,生息地の環境などが詳しく解説された。長野県の発生地との比較なども披露され,内容の濃いお話であったが,パソコントラブルで大型スクリーンに映写できなかったのはやや残念であった。 |
■2013年11月例会 |
◆卓話:服部和之氏「採集地案内・離島の蝶(北海道・台湾・マレーシア)」;北海道:焼尻島・天売島,台湾:緑島,マレーシア:ティオマン島・パンコール島での近年実際に現地を訪問しての各種情報が披露された。ゼフが数百も乱舞する様子やジャングル内に「服部式スズメトラップ」を設置する様子など採集のポイントのほか,ビールを飲むお勧めの場所など様々な注意点も語られた。今回の場所に限らず,これから離島などで採集される方にとって非常に参考になるお話であった。 |
■2013年10月例会 |
◆虫供養:秋の冷たい雨の降る中,名古屋市の桃厳寺にて48回目の虫供養が厳かに執り行われた。引き続き例会および幹事会が開かれ,次年度事業計画(案)などの提案・審議が行われた。 |
■2013年9月例会 |
◆卓話:小西宏明氏による「奄美・沖縄でのカミキリ採集」が予定されていたが,パソコン・トラブルにより次年度に延期。急遽,採集談話と情報交換の例会となった。 |
■2013年8月例会 |
◆卓話:池竹弘旭氏「水生昆虫採集談〜マイナー種の紹介〜」;水生昆虫の中でも同好者が少ないグループ,特に流水性ガムシ類やセスジゲンゴロウ類などについて生息環境や各種の解説がなされた。細流や源流域などで微小種を探すという採集の難しさや新発見が多いという楽しさを交えながら,マレーゼトラップのメリット・デメリットなども披露された。 |
■2013年7月例会 |
◆卓話:採集談のため,卓話はなかったものの参加者からの熱い採集報告で時間が足りないほどであった。また中京テレビから撮影への協力依頼もあり,いつもとちょっと変わった雰囲気の例会であった。 |
■2013年6月例会 |
◆毎年恒例のスライド大会:本年度も会員から多くの貴重な生態画像が披露された。 |
■2013年5月例会 |
◆卓話:岩下幸平氏「石垣・西表の蛾類」;2012年11月3〜6日と2013年3月11〜15日に石垣・西表両島で実施した蛾類調査について報告された。ハグルマヨトウやオキナワルリチラシ・タッタカモクメシャチホコなどの美麗種を含む画像は解説つきで非常にわかりやすい編集がされていた。また,夜間の長時間走行やナイター終了後のミクロ蛾類の展翅など, 苦労談も紹介された。 |
■2013年4月例会 |
◆卓話:高橋匡司氏「守山区志段味のツマグロキチョウの食性転換」;2001年以降に守山区周辺で急激に数が増えたツマグロキチョウの食草について,観察を続けてきた高橋氏の話が披露された。カワラケツメイとアレチケツメイの見分け方や,現在の守山区志段味地区の様子についても詳細な説明があった。身近な場所のチョウということもあり,質問や意見などが活発に飛び交い,このチョウに対する会員の関心の高さも興味深いものがあった。 |
■2013年3月例会 |
◆卓話:大塚 篤氏「タガメの幼虫飼育」;タガメの第一人者である大塚氏から経験に基づく貴重な話が披露された。産卵数など基本的な生態のほか,幼虫の共食いは実際には少ないこと,餌としてワカサギはビタミン破壊酵素があり,メダカは脂肪分が多く要注意であること,飼育用の水草は人工物の方が適するなどなど。NHK番組の裏話や最盛期には成虫140・幼虫2,000ほども飼育し,毎日の水替え・餌やりという苦労話もあり,長年培ってきたノウハウに質疑応答も盛況であった。 |
■2013年2月例会 |
◆卓話:浅野邦史氏「木曽川南派川流域の蛾」;演者が継続調査している木曽川水系の南派川流域の蛾類,43科74亜科844種について詳細な報告がなされた。珍種ハマオモトヨトウや群飛するゴマフヒゲナガなど1種ごとに複数の鮮明な画像が整理編集されて示され,大変分かり易い内容であった。また,コウモリガが産み落とした2,000個の卵を9時間かけて整理したといったエピソードも紹介された。 |
■2012年12月例会 |
◆スライド大会:清水清市氏の軽快な音楽と思わず笑ってしまうコメントで紹介された「東濃地方でのゲンゴロウ採集の思い出」から始まったスライド大会。吉鶴靖則氏のスライドでは普段あまり話題にならないハネナガウンカやラクダムシなどの画像が。中橋徹氏の9月の石垣島での採集風景,関戸裕靖氏の美しい写真でギフチョウや高山チョウの姿を堪能し,最後は横地鋭典氏のトンボやチョウのスライドが紹介された。とてもバリエーションに富んだ充実のスライド大会でした。 |
■2012年11月例会 |
◆卓話:小西宏明氏「カミキリの採集を始めて」;5年間で収集された351種のカミキリムシについて, 1.東郷町・日進市 2.知多半島 3.豊田市 4.御嶽山周辺と4地域に大別し, それぞれの地域で注目するべき種について採集時の思い出や画像と共に詳細な報告がなされた。日進市に多産するスギカミキリや東海地方初記録となったテツイロヒメカミキリなど興味深い内容を披露。飼育羽化したトガリバホソコバネカミキリの画像は圧巻で会員から賞賛の声が幾つも上がっていた。 |
■2012年10月例会 |
◆虫供養:秋晴れの気持ちよい空気の中,名古屋市の桃厳寺にて47回目の虫供養が厳かに執り行われた。引き続き例会および幹事会が開かれ,次年度事業計画(案)などの提案・審議が行われた。 |
■2012年9月例会 |
◆卓話:大塚 篤氏「甲虫の話題」;継続調査中のハラグロオオテントウやチビクワガタの最近の観察結果および愛岐トンネルでの調査結果などが紹介された。ハラグロオオテントウは豊田市以外での産地も確認し夏眠の可能性が示唆され,チビクワガタは乾燥材に集まる例が紹介された。愛岐トンネル調査ではすでに300種程度を確認し,非常に興味深い場所であることが報告され,参加者からの質問も相次いだ(→愛岐トンネル調査に興味がある方は,大塚氏に直接連絡してください)。 |
■2012年8月例会 |
◆卓話:採集談話中心の例会で,卓話はなし。 |
■2012年7月例会 |
◆卓話:間野隆裕氏「矢作川のウスバシロチョウは本当に分布拡大しているか?」;1980年以前は矢作川流域で生息地が2ケ所のみであったが,1990年〜95年にかけて一気に分布を拡大した。ゴルフ場造成,造林・ダム事業などで草原環境が増加したことに伴うと推測され,現在ではこれらの環境が樹林化し,むしろ減少傾向にあることが示された。多数の現地調査に基づきプロットされた地点図は説得力のあるものであった。 |
■2012年6月例会 |
◆卓話:高橋匡司氏「極東ロシア ツンドラ帯のチョウと風物」;北極圏に位置する,北緯68度のシベリアのツンドラでの過酷な採集調査について興味深い話を聞くことができた。白夜のツンドラではさすがに昆虫の数は多くないようであったが,雄大な風景の中での採集行は圧巻であった。ものすごい量のカに悩まされる,食事が貧弱などという苦労話もさらっと話されるあたりは,この地域への慣れでありましょうか。 |
■2012年5月例会 |
◆卓話:成田茂生「私の考えるトンボ」; トンボ類について演者独特の考察が披露された。 |
■2012年4月例会 |
◆卓話:安居義高氏「初心者向けのダイコクコガネ採集法」;フン虫の中でも人気の高いダイコクコガネの採集法について標本と画像を交えて解説。パソコン・トラブルにより投影ができず, 演者がアイポッドを手に抱え映像を見せながら話すという大変な状況となった。 |
■2012年3月例会 |
◆卓話:清水典之氏「トンボの生態写真」; トンボ類について多数の生態写真を紹介, 解説がなされた。いずれも鮮明な迫力ある画像で, 特にマダラナニワトンボやベッコウチョウトンボの行動。空中で卵が産み落とされるシーンやイトトンボ類の潜水産卵は圧巻。また, 生息環境などについても披露された。 |
■2012年2月例会 |
◆卓話:吉岡政幸氏「北限のギフチョウ」;北限地域(秋田県)のギフチョウについて, 採集地の景観や風物の画像を交え解説がなされた。演者曰く「ここにギフチョウは基本的にいません!」と言わしめるほど採集困難な個体群について体験に基づいた苦労談が披露されたが,その舞台である鳥海山の雪化粧に彩られた景勝は息をのむ素晴らしさであった。また,「低温に適応しているためか強い日差しを嫌い,朝7時頃から飛び始めるが10時を過ぎると見られなくなる。」「環境は抜群で食草オクエゾサイシンも多いが,ともかく成虫の数が少なく本種が採れなければほかには(早春性の蝶すらも)何もいない。」などの興味深い話題が示された。 |
■2011年12月例会 |
◆卓話:服部和之氏「北ボルネオ サバ州 熱帯雨林の蝶」;ボルネオ・サバ州の最新の採集事情について詳細な話を聞くことができた。ケニンガウのロッジでのライトトラップは楽しそうだが,ジャングルに分け入ってハンモックで眠る採集スタイルは過酷で,誰でも真似できるものとは思えないが,大変面白いものであった。チョウの採集はトラップメインで,ネットを振る機会がほぼないというのも興味深い話であった。 |
■2011年11月例会 |
◆卓話:大塚 篤氏「カメムシについて」;タガメの話は一切しないとの宣言どおり,陸生カメムシについて最近のトピックスが紹介された。特に近年分布を拡大しつつあるウシカメムシやキマダラカメムシ,名古屋市内ではほとんど記録されていなかったツノカメムシ類など地元でのフィールド活動の成果が披露された。 |
■2011年10月例会 |
◆虫供養:名古屋市の桃厳寺にて46回目の虫供養が厳かに執り行われた。引き続き例会および幹事会が開かれ,次年度事業計画(案)などの提案・審議が行われた。 |
■2011年9月例会 |
◆卓話:大森悠紀氏「蝶・西表島紀行」;2010年4月上旬の西表島大富・大原・白浜・仲間川・浦内川や由布島の好採集地で確認したチョウ70種の成果をスライドで発表。大森氏の記念すべき採集行。若手の初々しさで会場は盛り上がった。 |