例会報告
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例会報告

2011.9〜2022.12

(更新 2023.3.18)



2022年12月例会


◆卓話:大岡啓二氏「ジャングルに蝶を求めて」;演者は長年東南アジアのジャングルで蝶の採集をされており、新種の蝶を発見し奥様に献名したこともある。今回の講演では東南アジアのジャングルの紹介やそこに生息する蝶を紹介された。種ごとの生態に合わせて行うトラップの種類や仕掛ける場所の工夫など実践的な採集技術など蝶採集をする上で大いに参考になる内容であった。当日は演者が実際に採集された蝶の標本を展示され、多くの会員が美しい標本に魅了され、標本の周りに集まっていた。
◆一人一話:猪高緑地でオオスズメバチの巣を掘り出す/懇親会の参加が大切/来週の即売会が楽しみ/アメリカ大使館からマイマイガについて説明を頼まれる/三河湾でムラサキツバメが多数発生/爬虫類の餌用コオロギがよく鳴く/渥美半島産ヒナカマキリを飼育中/戸田川緑地でクワガタ幼虫を採集/展翅をコツコツ行う/アザミウマ図鑑を購入したが使いこなせず/中学入学で採集の時間を取れず/飼育しているルリボシカミキリをうっとり眺める日々/音を聴いて直翅目を採集/ムシャクロの幼虫にツメレンゲで飼育し羽化する/小幡緑地でクワガタ幼虫を採集/ムシャクロの生態に関する卒業研究/孫と一緒に虫の勉強/チャイロケシカタビロアメンボを採集/ギフチョウコレクションの整理/キリガの発生がずれていて採りづらい(T.0.)


2022年11月例会


◆卓話:岩田圭二氏「ザ・ハチ」;演者は幼少期より昆虫採集に勤しみ,これまで特にハチ類を多く集められている.現在も息子さんと共に昆虫採集を楽しまれている.今回の卓話においてはよく知られた種から最近記載された種,美麗種,外来種,ハチに擬態した昆虫まで,多数の標本写真が披露され,周辺の知識や採集のエピソードなども語られた(伊藤健太郎)
標本の展示もあり,多様性に満ちたハチの世界を知ることが出来る貴重な機会であった.
◆一人一話:大学近くでオオスズメバチを採集/愛媛県でオオキトンボ,ナニワトンボを採集/アヤモクメキリガが羽化するも不全/カブトムシが3世代目に突入/土岐市で赤トンボを採集/生物多様性センター祭りでオオスズメバチのオスが大好評/採卵中にタイヤがバースト,痛い出費/猪高緑地でヒメカマキリモドキを採集/平和公園で昆虫採集/北海道のシジミチョウ類を展翅/糖蜜でムラサキミツボシキリガを採集/万歩計を導入,これまでの車横付け採集を反省/ベトナム・クックフォンで採集を楽しむ/蒲郡市でムラサキツバメを採集/瀬戸市でムシャクロッバメシジミを採集/小牧市でムシャクロッバメシジミを採集,全国拡大を懸念/ナガゴミムシのDNA解析をする毎日/ヤマトヒバリの声を聴けず,年齢を実感/ムクゲキノコを調べている/夏休みにハチを食べる/沖縄で同行者がコロナ陽性,自分は陰性でワクチンの効果に救われる/木曽川でムクゲカメムシを採集/アメリカザリガニとウシガエルの駆除/夏の展示会の反響のお手紙を頂く(伊藤健太郎)


2022年10 月例会


※新型コロナウィルス感染拡大のため、一人一話は行われなかった。


2022年9 月例会


◆卓話:成田茂生氏「名古屋市・愛知県・岐阜県のアカトンボ」;演者は本職のサンマの卸売りをされる傍ら,トンボを中心とした昆虫採集やその他多くの趣味に励んでこられた。今回の卓話では昨年退職されたことを踏まえ,演者の半生(仕事や趣味)について面白おかしく振り返られた。普段虫一色の卓話が殆どであるため,非常に新鮮な発表であり,また演者の巧みな話術も合わさって会場全体が演者の話に聞き入った講演であった。(T.0)
◆一人一話:初めてマダニに噛まれる/しらびそ高原でキべリタテハを採集/ウスバキトンボのマーキング調査をやりたい/北海道へカミキリ採集に行く予定だったがコロナに感染し断念/長野県でコブヤハズ2種を採集/長野でヒメシジミを採集/那覇でフタオチョウを目撃/開田高原でヘリグロチャバネセセリを採集/庭のブラックライトでアオドウガネを乱獲/ベトナムに行くが甲虫は振るわず/碧南で父がギンヤンマを採集/カマキリ飼育をするが中々うまくいかず/6月に採集したミヤマクワガタが9月まで生きる/夏休みの自由研究でムシャクロツバメシジミの分布調査/スズメバチを恐る恐る採集/北海道でミヤマクワガタを採集/アヤモクメキリガの幼虫が蛹に/鹿の食害で草本に付くチョッキリが激減/東区の学校の周りでムシャクロッバメシジミを確認/木曾駒の灯火採集を機に蛾にはまる/カマキリに挟まれた指が痛い/郡上にヒメオオクワガタを探しに行くが採集できず/オオトックリゴミムシを採集/和歌山でオオムラサキを採集/九州へ採集に行くが自衛隊の演習に妨害される/開田高原でトンボ採集傍目にキべリタテハを採集/シオヤヤンマのヤゴを飼育/高山の洞から良いハネカクシを採集/各地でカミキリ採集(T.0.)


2022年8 月例会


◆卓話:田村英之氏「小笠原の虫」;演者は2年問小笠原諸島父島に住まれており、その間当地で多くの昆虫を確認されてきた。今回は始めに小笠原諸島の地理や歴史、文化、その後独自の生態系や危機的な状況について概説された。その後演者自身が確認された昆虫を写真とともにその生息状況について詳述された。昆虫が多く生息しているかの如く思われがちな小笠原であるが、特にグリーンアノールやオオヒキガエルなどの外来種による捕食圧によって引き起こされた深刻な現状に置かれていることを強く実感させられる発表であった。
◆一人一話.中川区でカブトムシを探すがコクワガタしか見つからず/戸田川緑地でアサギマダラを採集/スジボソヤマキチョウが赤いネットに集まる/平和公園でコムラサキを採集/庭でアシナガバチを捕獲/コロナが落ち着いてきたので採集始動/灯火採集のセットを導入/大隅で甲虫採集/平和公園でウスバキトンボを多数採集/南伊勢のコンビニでベーツヒラタカミキリを採集/白川郷でミヤマクワガタを採集/沖縄でナガサキアゲハを多数確認/中学生になり虫離れ?/みよし市で昆虫店開催(T.0.)


2022年7 月例会


◆スライド大会:恒例のスライド大会で卓話はなし 杉坂美典氏「この1年に撮影された日本の珍蝶」で21種の画像。吉岡政幸氏は青森県への自家用車による9日間で2900キロを走破しての蝶類や土地の風物について夫々紹介された。
◆一人一話:コロナで出勤停止。昆虫の整理/ペンの握りすぎで腱鞘炎。展翅もできず/初のオニヤンマ、ジャコウアゲハ幼虫を採集/最近はゼフしか採らず/西浦でゴミムシダマシ採集/撮影を先行しキマルリに逃げられる/試験でゼフ採集ならず/中津川で甲虫採集/飼育のノコギリクワガタの脱走相次ぐ/バッタ類を見ながら登下校/虫の英才教育が少しずつ功を奏している/名古屋各地のハイイロヤハズを調査/減少著しいドウガネブイブイを採集/タガメ繁殖で地獄絵図/灯火でクビアカツヤカミキリ採集/矢作川上流で灯火にオオムラサキ飛来/べニマルハキバガに近似の新種が出ている/白川郷の採集会でカミキリ採集(A.0.)


2022年6 月例会


◆卓話:大熊千晶氏「ムシと仲間づくりアートグッズという入口」:演者は豊田市自然観察の森でレンジャーを務める傍ら、主に蛾を採集。タガメや蛇の飼育にも精通している。釧路湿原での好奇の視線を浴びながらの夜間採集。生き物のアートやグッズの製作。様々なイベント参加での経験を披露。それらを通じて虫仲間の輪を広げたいという夢を語られた(A0.)
◆一人一話:/愛知のオナガシジミが羽化/大高緑地でタガメの餌採り/コムラサキ採集に四苦八苦/大山市八曽でハッチョウトンボを観察/ウラナミシジミがすでに出現/名東区で鱗翅類を観察/知多でイシガケチョウを多数確認/岡崎市でギフチョウの保護活動/ヒメギフチョウの飼育にチャレンジ/スズムシ飼育で目覚まし代わり/ハッチョウトンボ採集会でBBQ/ヤゴ飼育でネキトンボが羽化/三好市民俗博物館の昆虫展準備/アキニレでツヤハダゴマダラカミキリ調査/子供用採集ノートを名昆で作製/八草でゼフィルス多産/ムシャクロツバメが分布拡大傾向/アオバセダカヨトウを羽化させるも食草の判別できず/レッドデータの種類生息確認に追われる(A.0.)


2022年5 月例会


◆卓話:水野利彦氏「マイマイガの世界」:演者は名和昆虫博物館の研究員としてドクガ類に精通しておられる。今回は氏のドクガ類、中でも日本産マイマイガ属について発表がなされた。氏のドクガ研究は、故岡田正哉氏が沖縄で採集してきたタイワンキドクガの幼虫飼育を任されたことに端を発し、扇風機で涼を得ていた折、風に毒刺毛が舞い大惨事になったこと、フェロモンにより昼飛性のオスを誘引したところ飛来数が多過ぎて手に負えなくなるなどユニークなエビソードを紹介された。また得難いとされるシロシタマイマイのメスについて、沖縄本島での観察例では活動性が低いことが分かっていることや、沖縄本島のアカヒゲドクガは本上のそれと幼虫の体色が著しく異なり、別亜種となる可能性があるなど、ドクガ類は大型ながら新知見が見込めるため、その興味深さが窺える卓話だった。
◆一人一話:飼育中のオサムシが産卵しない/ウラキンシジミのパラシュートを見に行くも時期が早く見られす/ピンクのクビキリギスを飼育/名古屋市緑区でアヤモクメキリガの幼虫を採集・飼育/千種区の昆虫類の記録をまとめ中/今年度トンボ学会は岡崎の人間環境大学で開催/千種区の蛾類調査、4月は風と低温で10種程度だったのが5月は70種以上/名古屋市内都市部の自宅ライトでメスのハマオモトヨトウ等採集/(K.I.)


2022年4 月例会


◆卓話:杉山裕美子氏「昆虫界の人間界」;演者は様々な昆虫に関わる学会や同好会に横断的に参加し、様々な立場の虫と関わる方々との人脈が豊富である。今回はそんな演者がこれまで出会ってきた方々の虫に対する認識の違いに主眼をおいて様々な虫との関り方を講演された。意識していなければあまり多くの界隈に出入りすることも無いため、虫にどっぷりと浸かっているうちに無意識に形成された先入観や偏見を吹き飛ばし、たまには虫屋以外の集まりに参加するのもまた一興と感じられるような視野の拡がる講演だった
◆一人一話:南伊勢でイボタガを採集/千種区のヒメアカネのヤゴを多数飼育/なごビオで昆虫部会開設/羽化を楽しみにアオスジアゲハを飼育/地下鉄でフクラスズメを採集/昭和の森のカンアオイが猪に荒らされる/南濃で採集したコガタルリハムシを飼育/戸田川緑地でモンキチョウを採集/白内障の手術後スズメガの美しさに感動/香嵐渓でオオムラサキの幼虫を採集/地蔵川でモンキチョウを観察/孫に頼まれヒメオオクワガタの大型個体を採集するも小さいと評される/平和公園でツマキチョウを採集/学校でテングチョウを見かける/(T.0.)


2022年3 月例会


◆卓話:成瀬璃玖氏「初心者のゼフィルスの楽しみ方」:演者はゼフィルス採集をメインとし,チョウの収集に余念がない。ゼフィルス採集のポイントとして,採卵・幼虫採集からの飼育。成虫採集。多数採って地理・個体変異を究める、の3つを掲げ,それぞれの体験,私見を交えて解説。卓話の最後には子供向けのゼフィルス・クイズも出題。終始,なごやかな雰囲気で終了した。
◆一人一話:材採集をするも普通種のカミキリばかりが羽脱/定光寺へオサ掘り予定するも雪で断念/ヒメアカネの幼虫のミジンコ飼育から成虫の放流までを手掛ける/湿地の減少でトンボが危機状態/3月9日に浜松市でギフチョウが確認された/メスアカミドリシジミ採集日本一を目指す/オカモトトゲエダシャクを栄で採集/クワガタ,カプトの飼育が大好き/昆虫採集大好きで,これから勉強/スズメバチは美味/オオトモェを採集/昆虫DNA解析に余念なく/1月採集のウシカメムシの産卵をめざす/猿投山でオオムラサキの幼虫に混じりアカホシゴマダラの幼虫を採集/静岡でカバマダラを狙う/オーストリア留学でチョウを狙う/(A.0)


2022年1 月例会


◆卓話:大野友豪氏「禍転じて福と為す-コロナ渦での虫採りの話-」;幹事らの多忙により参加して卓話を拝聴することができませんでした。お詫び申し上げます。

2021年12 月例会


◆卓話:河野勝行氏「昆虫の生態を調べることについて:卵寄生蜂やコブハサミムシのことなど」;幹事らの多忙により参加して卓話を拝聴することができませんでした。お詫び申し上げます。

2021年11 月例会


◆卓話:秋田勝巳氏「ゴミムシダマシの魅力」;演者はむし社刊行の「日本産力ミキリ大図鑑(I)」「日本産ゴミムシダマシ大図鑑」の著者でありチョウや甲虫全般に造詣が深く所蔵標本は約700箱,50万頭にも及ぶ。ゴミムシダマシ類につきものの「黒くて臭い虫」というイメージを一新し随所にユーモアを交えた講話は参加者を釘づけにする圧巻な内容であった。
◆一人一話:愛知県各地でクロマダラソテッシジミを採集/タガメのエサに四苦八苦/念願のフクチコプヤハズを採集/平和公園でべニイトトンボを撮影/テントウムシ調査会は2000頭の成果/本年度のナイター47回達成/東山でコカマキリの緑色型採集/ヒメバチ類を同定/沖縄で幻のタガメを採集/クロマダラソテッの低温期型が発生/採集時に樹上から6メートル落下/東山でミノウス.バが多数発生/コンビニ灯火でべーッヒラタカミキリ採集/石垣島でムモンチャイロホソバネやタイワンナカボソタマムシを採集/蝶の異常型をいくつも採る/チャレンジ6年目にしてヤクシマホソコバネを採集 (A.O.)

2021年9 月例会


◆卓話:大野康司氏「サラリーマンが昆虫採集をすると・・・」;演者はサラリーマンとして仕事をされる傍ら昆虫採集を長年続けてこられた。今回の卓話ではその中でも特に一生懸命取り組まれた国産ネキダリス(ホソコ.バネカミキリ属)の採集談やそれに伴った人々との出会い・やり取りのェビソード、職場の方々とのやり取りなどを流行歌と併せつつ非常にコミカルに発表された。虫屋なら分野を問わず誰もが共感できる非常に楽しい発表であった。 (T.O.)

2021年8 月例会


◆卓話:井上晶次氏「ゾウムシの話」:演者は数十年におよび名古屋市内に生息するゾウムシを中心にゾウムシ類の調査をされており、例えば日本甲虫学会発行の『愛知県のゾウムシ類』の著者として有名である。今回の卓話ではゾウムシについて大まかな系統関係の説明や和名の変わった種類、各種の発生消長など様々な視点からゾウムン類について概説された。名前こそ有名なものの種数が非常に多く難解なイメージのあるゾウムシであるが、その理解の助けになる分かりやすく有意義な講演であった (T.O.)
◆一人一話:鱗翅類の飼育を中心に参加者が経験談やテクニックなどについて活発に議論を交わし、これまでのZoom例会の一人一話で過去最大の盛り上がりを見せた様に思われる (T.O.)

2021年7 月例会


◆スライド大会:7月は年一回の定例スライド大会が行われ、愛知県に生息する海浜性陸生ガムシ、蝶の様々な異常個体の標本写真、様々な昆虫の生態写真、昆虫の写真影のコツ、ゾウムシの生態写真の5つの演題が発表された。オンライン例会であるためプロジェクターで大写しされた美しい写真を見られなかった点は残念であったが、各演者が興味深い話題を提供され始終飽きることなく楽しむことができた。(T.O.)
◆一人一話:毛が禿げたコフキコガネ/春日井でミヤマクフガタを採集/飼育しているスズメガの幼虫が成長/東近江でクロホシタマムシを採集/平和公園でキイトトンボを見る/ホシミスジが増加傾向/愛知県でセダカコプヤハズカミキリを採集 (T.O.)

2021年6 月例会


◆卓話:岩下幸平氏「蛾類ことはじめ」;演者はマクロからミクロまで幅広くガ類の採集・調査をされており、例えば愛知県での調査成果の一つとして『グリーンデータブックあいち2018チョウ目ガ』などが有名である。今回の卓話では生態や分布などで興味深い種や同定が難しい種についてその新知見が得られた経緯などを各論的に発表された。大型有名種のコンプリートで終わってしまうような陳腐な楽しみ方ではなく、分布や生態の新知見や場合によっては新種の発見ができる様な深いガ類の楽しみ方について発表された。これまで鱗翅類をやっていなかった方も調査に出たくなるような熱い講演であった。(T.O.)
◆一人一話;カマキリ幼虫の種類が分からない/スズメガの幼虫飼育/ミノムシの飼育について/根尾谷でミズキからズマルトラカミキリを採集/カラスアゲハを自宅のべランダで採集/平和公園でゴマダラカミキリを採集/亀山市でダイミョウセセリの産卵を観察/古い三角紙標本も展翅できるから諦めないで/採集中ムカデに噛まれる (T.O.)

2021年5 月例会


◆卓話:森 勇一氏「昆虫考古学を究める」;演者は遺跡から発掘される昆虫化石を基に当時の環境や人の生活など を推測する学問である昆虫考古学のパイオニアである。今回は氏が昆虫考古学をどの様に発展させたのかを紹介さ れ、昆虫化石から見えてくる縄文時代の日本の環境や栽培作物、釉にトラップされた昆虫を頼りに土器が作られた季 節の推定など、昆虫を通して多くのことが見えてくる事例を解説された。現代の虫を対象とする名昆会員にとって普 段あまり触れることが無い内容であり、非常に新鮮で興味深い講演であった。(T.O.)
◆一人一話:東山公園でヨツボシケシキスイを採集/飼育していたアジアイトトンボが羽化後 40 日/東山公園のコ デマリに訪花した 7 年間の甲虫記録のまとめをしたい/沖縄のネキ採集で派手に日焼け/富山で透けギフを初採集 (T.O)

2021年4 月例会


◆卓話:間野隆裕氏「初心者向けの虫の話」;演者は名古屋昆虫同好会の会長をされており、採集会を開催されるな ど長年若手の育成に尽力されてきた。今回は初心者を対象に昆虫とはどの様な生物なのか、どの様な過程を経て名前 が付けられているのか、どの様などの様に研究がなされているのかなど、初心者がよく持つ疑問について分かりやす く解説された。初心者だけでなく長年昆虫採集に励んでいる会員にとっても楽しめる講演だった。(T.O.)
◆一人一話:オオシモフリスズメを街頭で採集/サトユミアシゴミムシダマシが 1 年 2 カ月生存/犬山市で初めてギ フチョウを採集/平和公園でシャシャンボからクロオビトゲムネサルゾウムシを発見し撮影/ツヤツチゾウムシを初 採集 (T.O)

2021年3 月例会


◆卓話:久松定智氏「世界と日本のケシキスイ」; 演者は修士課程の頃からケシキスイ科の甲虫の分類や生態を研究さ れており、昨年度からは人間環境大学の講師をされている。今回は氏が記載すると共に生態を明らかにされたケシキ スイに纏わるエピソードの紹介やケシキスイ科の各亜科についてその形態的特徴や生態、採集法などについて概説さ れた。人によっては普段あまり関りがないケシキスイ科について深く知ることができたのと同時に氏が経験された新 発見を追体験でき、微小な甲虫ながらも講演後すぐにでも野外に探しに行きたくなるような講演だった。 (T.O.)

2021年2 月例会


◆卓話:戸田尚希氏 「最近の外来種」;演者は愛知県外来種調査検討会の委員を務められており,県内の外来種の移入状況に造詣が深い。今回は近年分布拡大が全国的な問題となっているクビアカツヤカミキリの名古屋市における発生状況やその生態情報,DNA情報から原産地の推定など様々な視点から解説されたほか,その他愛知県内で確認されている顕著な外来種を総論的に紹介された。クビアカツヤカミキリの詳しい情報について学ぶことができ,また昨今の外来種の侵入状況を俯瞰できる貴重な機会であった。
◆一人一話:アカスジクサカゲロウを家の前で発見/札幌でヒロズコガを狙いサルノコシカケを採取/ケシキスイの分類を研究/冬の石垣島は蝶が多い/外出自粛の機にこれまで採集した虫を報告/去年採集したサトユミアシゴミムシダマシが未だ生存/アカギカメムシを三重県で確認/家の近所でホンドニセハイイロハナカミキリを多数確認/糖蜜採集でガ類採集/クモガタガガンボを2月に探しに行くが見つからず/年末にクモガタガガンボを採集。(T.O)

2020年12月例会 新型コロナのため,卓話のみで一人一話はなし


◆卓話:杉坂美典氏 「愛知県で分布を拡大する蝶と衰退していく蝶」;演者は長年,愛知県の蝶相の調査を行われており,特に三河地域の蝶相に造詣が深い。今回は近年分布を拡大しているアカボシゴマダラやクロマダラソテツシジミ,ヤクシマルリシジミなどの近年の分布概要と逆に減少傾向にある岡崎市のギフチョウの発生消長や実際に行われている保全策について紹介された。ここ15年における蝶相の変異について概要を振り返りつつ各種の生態について理解を深められる貴重な発表であった。(T.O)

2020年11月例会


◆卓話:大野徹 氏「 私の好きなトンボたち、ビデオ動画を中心に 」;演者は 長年トンボの撮影に取り組んでおられ,とりわけ動画撮影 に造詣が深い。 当日は演者が撮影された トンボの動画とその撮影秘話について発表されたが、スロー撮影などを利用することで 各種の求愛や産卵、縄張り争い等の 滅多にお目にかかれない 生態の一面を見事に収められて いた。動画の質の高さから 撮影にかかった労力や年月が偲ばれ、 演者のトンボに対する 深い 情熱が強く 伝わってきた 。会場から の 感嘆の声が途切れること の無い発表だった。 T.O
◆今まで甲虫のついでに採集してきたカメムシの同定に取り組んでおります。実際に調べると収集欲が高まり、積極的な採集をしたくな るものですが、残念ながら 今は冬。香しい春が待ち遠しいです。( T .O )
◆ 再びの新型コロナウイルスの感染者増加により、仕事で参加する学会が急遽オンライン開催に変更となりました。パワーのある団体は切り替えが可能ですが、会員の年齢層や構成によっては難しいでしょうね。以前のような現場での開催を懐かしく思います。 K .I
◆繁殖飼育に用いるマヤサンコブヤハズ成虫を採りに長野県北部に行きました。異常気 象を反映し数は少なかったのですが,叩き網に落下し触覚をぴんと伸ばして四方を睨む姿には何だかホッとするものを感じました。別ポイントでコブヤハズも採り異種交配にチャレンジ中です。 A .O

2020年10月例会 新型コロナのため開催中止

2020年9月例会 新型コロナのため開催中止

2020年8月例会 新型コロナのため開催中止

2020年7月例会 新型コロナのため開催中止

2020年6月例会 新型コロナのため開催中止

2020年5月例会 新型コロナのため開催中止

2020年4月例会 新型コロナのため開催中止

2020年3月例会 新型コロナのため開催中止

2020年2月例会


◆卓話:安居義高 氏「 東海地方のオサ掘りについて考えてみた 」;演者は 東海地方を中心にオサムシの分布調査等を精力的に行われており、オサムシの生態に造詣が深い。今回は崖や朽木などで越冬しているオサムシを掘り出す採集法「オサ掘り」について、その魅力や愛知県に生息する各種の特徴、千葉県や北九州 のオサ掘りで出会える種の紹介などがなされた。発表時丁度冬であったこともあり、今すぐフィールドに「キラリと輝く宝石」とも言えるオサムシを掘り出しに行きたくなるような発表であった。
◆一人一話: 1 月に自宅でムシャクロツバメシジミを確認/春日山公園でサトユミアシゴミムシダマシを採集/海上の森センター でコウモリ調査を楽しむ/橿原昆虫館でオオゴマダラを見て感動/ 12月の採集中にクマと遭遇/豊明で採集したオワリシリブトヨツメハネカクシ が新種記載 、献名される/愛知県史の自然史編に目を通すも誤りが多い/愛知県で秋に咲くカンアオイを確認/今年はウマノオバチを採りたい/総会での話が心に響いた/食草を植えた自宅にジャコウアゲハが発生/横浜でクロバネフユシャクを採集/クワガタの菌糸ビンを交換/長年蓄えた三角紙を標本化/愛知県各地でオサムシを採集/トンボにはまってこの冬はヤゴ類の採集/オオムラサキの採蛹、今年こそ羽化させ たい/マイマイカブリの酸を目にかけられる (T .O)

2019年12月例会


◆卓話:森井隆文氏「 ヒメドロムシのすゝめ 」; 演者は愛知・岐阜を中心に全国各地で水生昆虫の調査を 精力的にされており特にヒメドロムシの造詣が深い。今回は一般にあまり馴染みのないヒメドロムシ科について初心者向けに分かりやすく解説された。泳がず何かにしがみついて生活し呼吸のために水上に上がる必要が無い「プラストロン呼吸」を採用している驚くべき生き様、種による生息環境の違い及びその採集方法、斑紋変異、特徴的な種の紹介などを美しい生態写真も交えて紹介された。微小ながらも驚くべき世界が身近に存在することに気付かされる発表だった。
◆一人一話:季節外れのキボシカミキリを観察/自宅でキマダラカメムシを確認/キヅタからヒゲブトナガカメムシを採集/12月にツマグロヒョウモンの幼虫を確認/庄内川でクロケシタマムシを採集/昆虫採集のボランティアでコカブトを撮影/平和公園でトンボ類を採集/仕事先でトンボ探し/豊田市で黒化ミカワオサムシを採集/両生類探索中オオオサムシを採集/生態状況報告の大切さを感じる/チビハナゾウムシの生態サイクルが気になる/イセキリガを探しに行くが採れず/ショウジョウバエの行動研究/クロマダラソテツシジミの生態を纏める/甲虫学会大阪例会に参加してから例会に参加/新城市でニシキキンカメムシを採集/奄美 に行くも成果は振るわず/西尾市の調査でワイノジハエトリを採集/ツマグロヒョウモンの成虫を確認/佳香蝶は今号も 30頁越え/猿投山でオオムラサキの採幼/県の蝶を選定したい(T .O)

2019年11月例会


◆卓話:常川真氏「昆虫を撮る」;演者は東海地方の昆虫類の撮影に精力的に取り組まれていることで知られる。当日は演者が撮影された驚くべき写真の数々と共に撮影に使用されたカメラ,レンズ,撮影方法,カメラに搭載された最新の技術などが紹介された。撮影された数々の決定的瞬間の背後に存在する演者の努力や工夫など,写真を見るだけでは伺い知れない事柄を聞くことができる貴重な機会であった。美しい写真が表示される度に会場からは感嘆の声が上がり,今すぐフィールドへ撮影に行きたくなるような発表であった。
◆一人一話:クロマダラソテツシジミが多数発生/ヒサマツミドリシジミを採卵/河川敷で洪水採集でフタボシチビゴミムシを採集/自宅で父が使っていた長竿を発見/マダラナニワトンボを観察/河川敷でマルテントウダマシ類を採集/学校でエンマコオロギを採集/11月に叩き採集でゾウムシを10種ほど採集/田原でリュウキュウムラサキが発生/沖縄でバナナせせりを採集/ミャンマーでマノキシタバを採集/通学路のクチナシでオオスカシバの幼虫を観察/名古屋市でクスベニヒラタカスミカメを複数確認/東京でセンチコガネを多数採集/いつも見ていたCatocalaが日本未記録種のマホロバキシタバだった/ミャンマーでヒゲブトオサムシを採集/大阪で外来種のヒメバチを採集/名古屋市の樹液でアカマダラハナムグリを採集/拾った蝶の幼虫からクロコノマチョウが羽化/池の暗黒化を防ぐために樹木伐採/乗鞍で複数回クマを確認/トノサマバッタを初めて採集(T.O)

2019年10月例会


◆虫供養:桃厳寺において虫供養が厳かに執り行われた。例会,幹事会が開かれ次年度事業計画案の審議がなされた。
◆一人一話:キリシマミドリシジミ採卵時にポケットにヒル/春日井でムシャクロツバメ/平和公園で甲虫調査/青森の灯火でガムシなど多数採集/岡崎でカミキリ採集中にマダニに噛まれる/キアゲハが10月中旬に羽化/ツマベニヒメナガカメムシを愛知県で確認/鈴鹿でキリシマ多数採卵/夜間,飼育中のガムシが脱走/三河でクロマダラソテツ多数発生/コブヤハズなど連続調査/ケケンポナシにつく蛾を調査予定/マイマイカブリの展足に苦戦/ニジイロクワガタを飼育中/タガメ繁殖にオタマジャクシ7000頭採集/マダラナニワトンボ保護のため生息地で伐採/港区でカラスアゲハ目撃/新種記載されたヤエヤマフトツツマグソコガネに献名される/マルカブトゴミムシダマシを針葉樹から採集/鳥羽の神島でハチ採集/東京のインセクトフェアに来場者5万人(A.O)

2019年9月例会


◆卓話:内藤遊多氏「直翅の魅力−鳴く虫−」:直翅類の中でも特に鳴くグループについて,聴く・採る・標本・見る・遠征の5つの楽しみ方に分けて魅力を発表された。演者は北海道や沖縄,対馬といった魅力的な採集地だけでなく地元でも精力的に活動し,観察・採集・飼育・標本化と丁寧に直翅類の研究を続けられてきた。中でも北方系種のカラフトキリギリスを累代飼育する上での工夫や,長距離を飛翔するため採集が困難なトノサマバッタ対馬個体群を容易に採集する方法など演者の直翅類愛に溢れた発表であった。
◆一人一話:知多でハマベゾウムシ/白内障の手術でチョウの卵が見えるように/セラネクイハムシの池が水位減少/シラビソ峠でエルタテハとキベリタテハ/串田会員のトンボ池の整備/RDBの調査,全体的に厳しい/台湾と奄美大島に遠征,オナシモンキを採集/アカシャチホコを採集/三重でコシボソヤンマを採集/チャイロスズメバチに刺される/与那国でコモンタイマイを採要幼/北海道でエゾヒメシロチョウを採集/シラビソ峠でフタスジチョウ,田原でクロマダラソテツシジミとリュウキュウムラサキ/北海道でシロオビヒメヒカゲとカラフトタカネキマダラセセリ/西尾でキンモウアナバチ/山梨でシカのくくり罠にかかる/沖縄でヤンバルクロキリギリス(K.I)

2019年8月例会


◆卓話:戸田尚希氏「東アジアの虫採り」;演者はここ数年ベトナムとミャンマーでしばしば昆虫採集をされている。今回はその遠征の成果である様々な昆虫類の写真や現地の人々や町,採集地の写真を紹介された。日本ではなかなかお目にかかることができない奇抜な昆虫の写真やそれに纏わるエピソード,新種のセンチコガネを発見し献名された話などが紹介され海外採集への憧れを強く感じさせる興味深い発表であり,発表中感嘆する声が絶えなかった。
◆一人一話:伊豆でアカボシゴマダラを採集/ベトナムで蛾類を採集/いなべ市でキリシマミドリシジミを採集/自宅でニジュウヤホシテントウを飼育/クロツヤキマワリを期待してキマワリを多数採集/クビアカツヤカミキリが湧いた桜からクロツヤキマワリやチビクワガタを多数確認/ルーミスシジミを採集/三河昆虫研究会の採集会でコシロオビドクガの♀を採集し採卵/アヤスジミゾドロムシを採集/面ノ木峠でフジミドリシジミの幼虫を採集/女神湖でゴマシジミを採集/屋久島でオニホソコバネカミキリ屋久島亜種を一頭採集/名昆合宿でミヤマカラスアゲハを採集/日本産カミキリ大図鑑(U)を執筆中/西尾市でタケオオツクツクを確認/持ち帰った女王アリが営巣/昆虫を食べる会に飛び入り参加し満腹/パーキングエリアで昆虫採集/御岳でサハリンを採集/山梨県でクワガタを数種採集/長篠の駅舎でカマキリモドキを採集/東谷山で外来種のハバチを採集/平和公園の灯火採集で得られたセミが例年より少ない。(T.O.)


2019年7月例会


◆スライド大会:7月は年一回の定例のスライド大会が行われ,チョウやカミキリなどの生態写真が2名の会員から披露されたほか,コケムシ科の甲虫の標本写真が飛び入り参加された1名の非会員から披露された。演者が行かれた採集地の美しい風景写真や,様々な場所で撮影された100種を超えるカミキリの見事な生態写真,普段あまり馴染みのない落葉下に生息する微小甲虫の標本写真など,通常では見ることができない貴重な写真の数々が披露された。
きさせない興味深い内容であり,また紹介された多くの生態写真は非常に美しく演者の蝶に対する情熱が強く伝わってくる卓話だった。
◆一人一話:初見のカミキリを多数確認/奇形のミヤマクワガタ・ジョウザンミドリシジミ・アイノミドリシジミを採集/スミナガシの幼虫を採集/水生半翅類やハイイロゲンゴロウを採集/奈良県でゴミムシダマシを採集/飼育しているカマキリが脱皮/奄美で特大のネキを採集/長久手でムネアカハラビロカマキリを多数確認/オオスジコガネを採集/通りすがりに偶戦開催されていた名昆の例会に参加。(T.O.)


2019年6月例会


◆卓話:大野友豪氏「ゴミムシダマシの魅力」;演者は甲虫類,特にゴミムシダマシに造詣が深い。一般には地味な甲虫という認識が強いファミリーだが,その色彩の豊かさ。拡大すると奇怪にも思える魅力的なフォルム。生息環境により変化する体型や分布上の問題点などをユーモアを交えて分かりやすく解説された。
◆一人一話:住宅街でマイマイカブリを確認/東山でホシミスジを多数確認/沖縄で出張ついでに採集/春日井市でオオムラサキが増加傾向/面ノ木峠で夜間にセダカコブヤハズを採集/六所山でルイスホソカタムシを採集/新城でニシキキンカメムシを確認/琵琶湖水系でナベブタムシ類の幼虫を採り飼育中/庭のムクゲにラミーカミキリが飛来/クモマツマキの写真を多数撮影/珍品ナマリギンガを採集/石垣島でシロウラナミシジミが大発生/名昆の夜間採集会でオナガミズアオを採集/アラメエンマムシを採集/キナンウラナミアカシジミを採集/面ノ木峠で採集の帰路にフジミドリの幼虫を採集。(A.O.)


2019年5月例会


◆卓話:杉坂美典氏「ムシャホシチャバネセセリの再発見はできたのか? 日本と台湾の両方に分布する蝶の変異」;演者は長年,台湾で蝶類の撮影を続けておられ,運営されるホームページ「台湾産蝶類デジタル成虫生態図鑑 台湾の蝶」は台湾でも有名である。前半では近年台湾で出版された蝶類生態図鑑に掲載された絶滅したとされる台湾特産種のムシャホシチャバネセセリが他種の誤同定であることが証明されたこと,後半では台湾と日本の共通種である蝶の斑紋などの違いについて写真と共に詳しく紹介された。演者の台湾での体験を交えながらなされた発表は幅広い世代が集まった会場全体を飽きさせない興味深い内容であり,また紹介された多くの生態写真は非常に美しく演者の蝶に対する情熱が強く伝わってくる卓話だった。
◆一人一話:新潟でギフチョウを見かけるが網を持っておらず採集できず/平和公園でハラグロオオテントウを採集/オグマサナエを尾張旭市との境の名古屋市側でなんとか採集/水鳥谷でミヤマカラスアゲハ,スギタニルリシジミを採集/犬山でハラグロオオテントウを採集/オサ掘りでガロアムシを採集/蒲郡でミヤマカラスアゲハを採集/三河地方のオオシモフリスズメの分布域の調査/志摩市で海浜性カメムシを採集/自宅でムシャクロを5 月3 日に確認/沖縄でネキを採集/庄内川でナガタマを採集/尾張旭市でオオトックリゴミムシを採集/磯山海岸で狙いのホソカタムシを採集/恵那でスギタニルリシジミを多数確認/宮城県でヒメギフチョウを採集/水鳥谷でマグソクワガタを多数採集/改元に因んで和歌山にミカドアゲハ採集へ/自宅でキマダラカメムシを採集し三重県最南端を更新。(T.O.)


2019年4月例会


◆卓話:福富宏和 氏「 虫採りのススメ〜タマムシを中心に〜 」; 演者はタマムシの研究に取り組まれており 20 13 年に出版された『日本産タマムシ大図鑑』の著者として知られる。 前半 は 日本に産するタマムシの属ごとの形態や生態について美しい標本写真を交え ながら紹介され 後半はタマムシ採集の魅力 普段使用される道具やその修理方法などが冗談を交えつつ紹介された。始終明るい雰囲気の中 学術的な内容から実用的な内容に至るまで幅広く紹介された卓話であった。
◆一人一話: 部活でハエの研究をしたいが後輩を勧誘するために自粛/沖縄でマルケシゲンゴロウを多数採集/ カミキリ 550 種を目指したい/犬山でギフチョウを採集/ 郡上八幡でギフチョウを 確認/台湾で蝶を多数採集/昭和の森でギフチョウを撮 影/ 中国に蝶を撮影に行くも天候が優れず/ゼフィルスの卵の飼育/普段通っている公園でミツバチの分蜂を観察/ 蛾の採集に行くも月齢が優れず成果上がらず/海上の森センターの蝙蝠調査 で洞窟 か ら ヤスマツアメンボを確認/飼育していたヤゴが羽化/石垣島で雨の中採集するもうまくいかず/北陸ではギフチョウが出るのが早い/ 石垣島でオオヒゲブトハナムグリを採集/腹部が黄色のオビヒトリが羽化/高山に採集に行くも降雪/昔採集したカワラゴミムシを確認/三重県でオオヨツボシゴミムシを採集/ 美濃加茂市のかわでタイコウチ 等を採集/ ツルグレンでヒラタウロコアリなどを採集/奄美大島でクモ採集/箕面の昆虫館でダンゴムシのガチャを回す/ネアカヨシヤンマのヤゴを探しに行くも湿地が乾燥しており採れず/小牧で日本初記録のヒラタアブを採集 。( T O)


2019年3月例会


◆卓話:清水典之氏「トンボの話 ―その多様性―」 演者はトンボ類の生態写真の撮影を長年続けておられ,数多くの決定的瞬間を捉えた生態写真集『トンボ− Dragonflies 』の著者として知られる。今回は 各種の異なった産卵環境や産卵行動を写真と共に詳しく紹 介され その産卵環境の多様性を考慮した上で今後なされるべきトンボの保全策について提言された。見事 な生態写真を楽しみながら今後の環境保全 について考えることができる有意義な発表であった。
◆一人一話:ヒサマツミドリシジミを採卵/ 大須の昆虫展示販売即売会に参加/学校の部活でクロバネキノコバエの飼育を顧問の先生に説得中/ 越冬明けのチョウ類を採集/ホオノキの身に入るガの幼虫を探索/ ススキの根際で採集するが 12 月と比較して少数しか採集できず/ 7 月に採集したウスイロシマゲンゴロウとガムシを飼育中/今年は奈良公園の調査をしたい/庄内川でオサムシを探しゴミムシ等を採集/田起こしの効率性の追求/クワトゲエダシャクをついに 採集/ ムシャクロツを目当てに社宅の選定/フチグロトゲエダシャクを愛知で探すも確認できず/ヒサマツミドリシジミ採集の際にキリガの卵を多数観察/愛知県森林公園でハエ類を採集/天白川でヨツボシゴミムシの破片を確認/農業セ ンターでネブトクワガタを材採集/ 洞窟でメクラチビゴミムシを採集/兵庫でトゲナベブタムシを採集/ミャンマーで採集したカトカラに献名される/沖縄で微小なメツブテントウを多数採集/名城大学の標本から興味深いドロバチを確認/弥富町でネアカヨシヤンマのヤゴを探すが確認できず/ 「誘蛾燈」に初めて報文を投稿/飛翔する蝶を見て春の訪れを実感/修学旅行で沖縄に行き浜でハシリグモ類を観察 。 (T .O)


2019年2月例会


◆卓話:伊藤健太郎氏「虫が教えてくれる数学」;演者は数学と昆虫に興味を持ち,昆虫を通して自然界と数学の関係を研究している。今回はライトトラップに昆虫が誘引される仕組みを,明りと虫体の為す角が一定になるように昆虫が飛行することによって等角螺旋が描かれることによると説明され,等角螺旋のパラメータ表示を実際に変形することにより時間によらず等角螺旋上のある点における接線と原点からある点に対して伸ばした直線のなす角が常に一定になることを証明された。虫を通して我々の世界に潜む数学の面白さについて学ぶことのできる発表であった。
◆一人一話:佐久島でゴミダマ探し/トンボの生態観察会に参加/図書館で昆虫調べ/寒いがツチイナゴを発見/同定作業を行っているが顕微鏡が必要/オオムラサキの幼虫を探すがゴマダラが少ない/台湾の蝶の統計処理が学会誌に掲載へ/水鳥谷で30年ぶりにヒサマツミドリシジミの採卵/地蔵川のムシャクロツバメシジミが多数産卵し羽化/小さい蝶の展翅に苦労/笹東トラップやススキの根際採集で微小甲虫を多数採集/通常より大きいゴマダラチョウの幼虫を採集/猿投山でオオムラサキの採幼/森林公園で採集するが名前の分かる虫は一種しか採れず/子供たちが虫に触れ合える場所が必要/蛾類学会で蛾屋さんとお話し/タイで蛾採集/緑区の竹林でカブトムシの幼虫採集/伊丹の昆虫館でカミキリムシを見る/定光寺でオオゴキブリを採集


2018年12月例会


◆卓話:久田和成氏「親子で昆虫採集12か月」;演者はナゴヤサナエの羽化について長年調べてきた。今回は水温・水位・月齢・潮の満ち引き・羽化場所とナゴヤサナエの羽化との関係について試行錯誤しながら調査を行った様子を紹介された。様々な視点から行われた調査結果はグラフや写真を用いて発表され,楽しみながら学ぶことのできる発表だった。
◆一人一話:家の中で多数カメムシと遭遇/山原「で採集したムカデが脱皮間近/御在所岳でオオセンチコガネを目撃/庭でオオカマキリが産卵/飼育しているタガメがあと少しで3年/天白公園でウラギンシジミを採集/スナゴミムシダマシの調査/台湾での蝶のGIF撮影/冷蔵庫の中で干からびた蛹を発見/西尾市でキベリナガカメムシを採集/酷暑の影響か虫が少ない/犬山城付近でウラギンシジミを確認/肉厚な葉の裏で微小なハチを観察/岐阜県で10年ぶりにヒメカマキリを発見/外国産のゴキブリを数種お迎え/キリシマミドリシジミを採集(T.O)


2018年11月例会


◆卓話:江田信豊氏「ミドリシジミ類の活動性」;演者はミドリシジミ類の活動性の研究を長年行ってきた。今回は,アイノミドリシジミ,ジョウザンミドリシジミ,エゾミドリシジミ各種の活動と照度・温度の関係を膨大なデータの下に作成されたグラフを用いて説明・考察された。具体的なデータを基にした科学的な説明からは学ぶところが多く,非常に充実したデータをもとになされた発表からは演者の蝶に対する情熱が感じられた。
◆一人一話:寒くなり採集に行けず/庭で在来のハラビロカマキリを確認/シンジュキノカワガが羽化したが行方不明/飼育しているギンヤンマが羽化直前/家の中でルリタテハを確認/自宅付近でクロマダラソテツシジミを確認/山梨県でオオクワガタを採集/自宅でアカシジミを観察/出費がかさみ遠征ができず/平和公園で今年もモリモトシギゾウムシを確認/冷蔵庫の蝶の展翅を行う日々/名城大学でクロマダラソテツシジミを確認/木曽川でシナスナゴミムシダマシを狙うも失敗/地蔵川でムシャクロツバメシジミの発生状況を確認/宮城の実家でウスタビガを確認/矢作川の河口部で採集するも空振り/尾鷲に蝶の採集に行くも採れず/弥冨でムラサキツバメの幼虫を多数確認/マダラナニワを観察/採集には行かず標本整理/ツマグロキチョウを確認/様々な昆虫食を試す。(T.O)


2018年10月例会


◆虫供養:桃厳寺において虫供養が厳かに執り行われた。例会,幹事会が開かれ次年度事業計画案の審議がなされた。
◆一人一話:ナガサキアゲハの羽化に立ち会えず/文化祭の昆虫展示に成功するも変人扱い/国産チョウ・コレクションがほぼ揃った/ムネアカハラビロカマキリの記録が「昆虫と自然」に掲載/1月に子供が誕生。昆虫残業と称して細々と採集/400個のチョウ蛹を羽化タイム・コントロールし学習教材/韓国でヒメタイコウチを採集/定光寺でセトナガゴミムシ採集/千種区で外来種ハゴロモが発生/春日井でムシャクロツバメ採集/下校時にカマキリを多数採集/牧歌の里でフン虫採集/扇風機に侵入したウラギンシジミの幼虫を取り出して羽化させた/タガメや糞虫など異常気象の影響で減少・小型化/コブヤハズ類が鹿による葉の食害で減少/中国アモイは虫も鳥もおらず/ミャンマーで採集/奄美産ナガサキアゲハの白紋型羽化/オオスカシバ飼育しベージュ色の鱗粉に感激/各地で標本展示イベントを開催。(A.O)


2018年9月例会


◆卓話:杉坂美典氏「台湾の採集地・撮影地」;演者は長年,台湾の蝶類の研究をされてきたため,台湾の地理や現地の状況に詳しい。今回は,台湾の好採集地・好撮影地の詳しい状況について演者自身の経験などを踏まえつつ注意点などを盛り込みながら紹介された。台湾での採集・観察が実際にどの様な状況でなされているかを知ることのできる貴重な機会であった。
◆一人一話:海上の森でアオバセセリを発見/関市のキャンプ場でムモンアカシジミを目撃/竜ヶ岳のアカガシでキリシマミドリシジミを目撃/天白公園でバッキンガムカギアシゾウムシを観察/ライトトラップでハンノアオカミキリを採集/オオアメンボを各地で確認/三重県でルーミスシジミを採集/設楽でサツマシジミを採集/クジャクチョウを撮影/ルーミスシジミやミカドアゲハなどを予想外の時期に撮影/県庁でクロマダラソテツシジミを採集/33年ぶりに台湾で採集/職場の灯火で蛾類の採集・観察/日本で3例目となる外来種のアオバハゴロモの近似種を東山で採集/自宅で3頭目のアラメエンマムシを採集/奄美で珍しい微小甲虫を多数採集/アリの一斉調査の帰りにノコギリクワガタを採集/田淵行雄記念館に来場/アリの一斉調査で10種のアリを確認 (T.O)


2018年8月例会


◆卓話:間野隆裕氏「カマキリについて」;演者は本業であるガの研究をするかたわら,なごや生きもの一斉調査の一環で愛知県内のカマキリ類を調査している。愛知県内に生息するカマキリについて成虫の識別方法に加え種による卵塊の形状の違いや各種の分布状況,ハリガネムシの報文などが紹介された。当日は多くの子供達が例会に来ていたため,子供達にもわかるよう終始優しい言葉で発表が行われ,参加者全員が愛知県のカマキリについて考えることのできる発表だった。
◆一人一話:クスベニヒラタカスミカメを西尾市で確認/答志島でシロヘリハンミョウを採集/段戸裏谷で灯火採集/日本産クモ類生態図鑑出版/千葉でオオコブスジコガネを採集/守山でベーツヒラタカミキリを採集/元気村でムモンアカシジミを採集/北海道でアナバネツブゲンゴロウを採集/兵庫県でミツコブエンマコガネを多数採集/蒜山,大山へヒメシジミの調査/答志島で珍しいナナフシを採集。 (大野友豪)


2018年7月例会


◆毎年恒例のスライド大会につき卓話はなく,3名の会員により画像が紹介された。
・十数種のチョウの生態写真(横地鋭典氏)
・台湾のチョウの生態写真(杉坂美典氏)
・微小甲虫類の深度合成標本写真(安藤真人氏)
◆一人一話:米原のミヤマカラスアゲハは青色が強い/津市の公園は非常にマダニが多かった/犬伏川の崩壊花崗岩地でトンボの調査/クスベニヒラタカスミカメを名古屋の複数地点で確認/岡崎でチビアシナガサシガメを採集/自宅近くの池でミズムシ類を調査/麦草峠でアダチアナアキゾウ,シロウマアナアキゾウを採集/静岡のウラジャノメは愛知県のものと似ている/台湾遠征でチョウに大当たり/犬山でトラフホソバネカミキリ/山県市でウスバシロチョウとミヤマカワトンボ/春日井市でアラメエンマムシを採集/クロサワヒメコバネを採集,今年500種達成なるか/京都でフジジガバチを確認/会社のウナギ水槽にコガタノゲンゴロウ/アメンボの香りがよくわからなかった。 (K.I)


2018年6月例会


◆卓話:安居義高氏「木曽川流域のミカワオサムシ考」;演者はフンチュウ,オサムシなどの甲虫類に造詣が深い。今回はミカワオサムシにスポットを当て,7亜種について解説。さらに各務ヶ原や一宮など木曽川流域の個体群について古地理の紹介を含めユニークな持論を展開。卓話後は活発な質疑応答がなされた。
◆一人一話:自然科学部に入るも昆虫嫌い多し/宮城,岩手のネクイハムシと秋田北限のギフチョウを狙う/相生山のひこばえでテツイロヒメカミキリを採集/モンクチビルテントウを定光寺で採集/大府でゴミムシダマシ類を採集/小学校でキンカンにつくアゲハチョウを観察/ベトナムで腰痛にめげずワモンチョウを追う/ミャンマーで高地採集/瑞穂区の庭にホシミスジ/5月上旬の石垣島は日照りで虫採れず/木曽川の昆虫調査で26キロ歩く/大東島と沖縄へゾウムシ採集/平和公園で5月26日にアカシジミが汚損状態。 (A.O)


2018年5月例会


◆卓話:杉坂美典氏「台湾の蝶」:演者は台湾のチョウを精力的に調査されており,年に何か月も台湾で過ごされている。その実績は運営されているインターネットサイトを現地のチョウ屋が参考にするほどである。今回の卓話は台湾に生息するチョウの中でもイナズマチョウのように珍しいものやホッポアゲハのように人気のあるものについての紹介が中心であった。杉坂会員が次回発表される9月例会では採集地・撮影地についてであるので,そちらも是非拝聴したいものである。
◆一人一話:飼育中のゼフがそろそろ羽化/飼育中のオオムラサキが脱走/ギフチョウ採集会で採集した母蝶から採卵/庄内川でクワナガタマムシを採集/大東島・沖縄本島へ遠征,アベサビカミキリを採集/初めての水鳥谷はあまり上手くいかず/台湾の高山チョウを狙いに行く/西尾市でキモンマルテントウダマシを採集/東区でエゾカタビロオサムシを採集/タイワンタケクマバチが竹の取り合い/サベメクラチビゴミムシを狙うも採れず。 (K.I)


2018年4月例会


◆卓話:澤田宗一郎氏「カメムシについて」:卓話者の澤田会員は大学でコバネナガカメムシの分類を学ばれたカメムシのプロフェッショナルである。分類学者からの目線でそもそもカメムシとは何ぞや,という段階から徐々に下位の分類群へ階層別に各分類群を特徴づける形態を挙げながら説明がなされた。またモチツツジカスミカメムシのように興味深い生態をしている種やクスベニヒラタカスミカメムシなど,今後県内で問題になるであろう外来種の説明もなされ,今後カメムシへの興味を増させるような興味深い卓話だった。
◆一人一話:中津川でギンヤンマとクロスジギンヤンマのヤゴを採集/枯山のギフチョウを見に行く/週3回のペースで山へ行き,チョウの飛翔写真を撮影できるようになる/トノサマバッタが孵化/矢作川でヒメタイコウチを採集/土岐市の良い環境だったゴルフ場がメガソーラーに/三ヶ根山で調査/武並駅の街灯がLED化して蛾が採れず/関西方面のカミキリムシに興味/大府市でクロヒメヒラタホソカタムシを採集/表浜でニセハマヒョウタンゴミムシダマシを採集/東山公園でクジャクチョウを採集/ギフチョウの異常型を採集/マメナシの訪花昆虫を調査。 (K.I)


2018年3月例会


◆卓話:松沢孝晋氏「名古屋市の地形,環境,トンボの生息について」;今回卓話を担当された松沢会員は地理情報システムのエキスパートであり,また熱心なトンボ屋でもある。今まで様々な場所でトンボの生息環境について発表や出前授業をされてきたようで,今回の卓話でも軽快なテンポでトンボの生息環境について説明をしてくださった。また普段は関東圏にお住まいのようであるが,調査のため年に何回も名古屋へ通われているというのだから驚きである。卓話者のトンボにかける熱意が感じられる卓話だった。
◆一人一話:三重県の櫛田川にフチグロトゲエダシャクの採集に行く予定/5月にベトナムへ遠征に行く予定/名城大学で開かれた東海昆虫研究会に参加/平和公園でコカブトを20頭観察/飼育中のムカデが脱走/ナゴヤマイマイを狙うも採れず/平和公園でクワトゲエダシャク採集の案内をするも氷点下まで気温が下がり採れず,西尾市では多く採集できた/ウミミズカメムシを採集/オオムラサキの幼虫を採集 (卓話:K.I,一人一話:高橋久邇匡司会員))


2018年2月例会


◆卓話:小林俊光氏「東三河地区のヘボ(クロスズメバチ類)追い文化の現状と課題」;演者は縁あって東栄町でのヘボ追いに触れる機会があり,それ以来当地でのヘボ追いに参加し楽しんでいる。近年のヘボ追いは初夏に巣を見つけて秋に掘り出す場合と初夏に巣を採取して秋まで養育する場合の二通りがあり,後者の場合は養育した巣のいくつかを野外に返すという持続的な利用が行われている。他にも蜂供養を行うなど自然に感謝して恵みをいただいて活動していることが紹介された。またヘボ類の生態や今後の問題も説明され,楽しくも考えさせられる発表だった。
◆一人一話:池のかいぼり調査の宣伝/昨年カミキリ480 種採集達成,今年500 種を目指す/キンモンノメイガについて調べた/11 月に水鳥谷でイカリモンガ等を採集/東山公園でコカブトを20 頭掘り出した/中国のチョウの絶版図鑑をネットで購入/中津川の池の下見に行くも分厚い氷が張っていた/入鹿池でクロシデムシとクロカタビロオサムシを掘り出した/1月に三重県で水生昆虫採集/サツマシジミの飼育/一昨年採集のコブがまだ生きていた/六所山は材が凍り付いていた/愛知県のヤマビルの情報を募集中/大阪自然史博でキジラミ等の標本調査 (K.I)


2017年12月例会


◆卓話:東野朗子氏「親子で昆虫採集12 か月」;演者は2 歳ごろから色々な生物に親しんできた。多忙な仕事のかたわら,2008年から母娘で自然観察・撮影を開始。身近なフィールドの植物や昆虫を鮮明な画像で紹介。年間を通した観察記録を紹介された。様々な昆虫の捕食や交尾。鳥やクモに捕食される様子。ヤホシホソマダラやキンモンノメイガなど珍種の画像もあり,一見平凡なエリアにも興味深い昆虫世界があることを示唆。後半には東野来映氏によりイモムシ・トップ
10 と,その解説がなされた。
◆一人一話:関西でクスベニヒラタカメムシが分布拡大?/身近な林床でネブトクワガタなどの死骸確認/ヒメタイコウチにマーキングし冬期生態調査/ヒサマツミドリの卵を3桁採集/東山で鳥に捕食されたカマキリを多数確認/虫採りと並行して婚活/10 月に各所でセミの声を聞く/定光寺の崖掘りでチャイロスズメバチを採集/ミャンマーの採集品整理が一段落/タガメが冬眠中/屋久島で11 月にナイターしイセキリガやエチゴハガタヨトウを採集/沖縄本島で12 月にもツマベニチョウやアゲハ類が多い/台湾で撮影した3 万の画像を整理/市内の庭園でユキムシを確認/猿投山でオサ掘り初体験 (A.O)


2017年11月例会


◆卓話:成田茂生氏「赤トンボの話」;演者はトンボ採集に余念がない。無事,還暦を迎えられ今までの人生を振り返るとともに,もっとも愛着を持つアカトンボ類について画像を交え紹介。自作の魚網ネットとメッシュネットの違いなどのエピソードも交え,名昆随一のユーモアに長けた話術は終始にこやかな雰囲気で進められた。
◆一人一話:岐阜でクロマダラソテツを採集/九重山でヒメシロチョウを多数確認/面ノ木峠でメンノキダルマガムシなどを採集/ハムスターがカマキリを丸かじり/ミャンマーでヒゲブトオサムシの稀種など採集/ハバチ,キバチ類を調査/台湾でチョウ撮影中に未記録種を発見/平和公園のハンノキ湿地で甲虫調査/防鳥ネットにビロードハマキがかかる/木曽三川公園でナゴヤサナエの羽化調査/大町にてコブ叩き中に警察に尋問される/昆虫採集の体力作りに 100 キロマラソン挑戦/猪高緑地でニッポンヨツボシゴミムシを目撃/100 円均一のルーペ類は利用価値が高い/ミャンマーでシボリアゲハを見る/猪高緑地でオサ掘り。(A.O)


2017年10月例会


◆虫供養:桃厳寺において虫供養が厳かに執り行われた。例会,幹事会が開かれ次年度事業計画案の審議がなされた。
◆一人一話:カマキリの産卵がピーク/中津川のマダラナニワトンボ不作/難所であるラオスに遠征予定/コオイムシを累代飼育中/オオカマキリとトノサマバッタで捕食実験/愛知県 2 例目のマクガタテントウを採集/名古屋市内でシンジュサン確認/ボルネオで採集旅行中に荷物ロス/ホソカタムシを描き T シャツ作製/カイガラタケからコクガが羽化/鶴舞でクロマダラソテツシジミ確認/山梨でアカホシゴマダラ確認/鈴鹿でオオセンチコガネを採集/恵那山でコブヤハズ類採集/鈴鹿山系のコブヤハズ類を調査するも林床環境悪化/クロマダラソテツは猛スピードで成長/和歌山でナンキコブヤハズに挑むもポイントにたどり着けず/美浜でアサギマダラ,ナガサキアゲハ観察/メクラチビゴミムシを採集。(A.O)


2017年9月例会


◆卓話:大塚篤氏「水生昆虫の採集と飼育」;タガメ他産地にて,学生会員家族との採集の様子から採集テクニックを始めとして,自宅での飼育風景,繁殖行動,幼虫飼育から羽化,餌やりの注意点など30以上の画像を使用し,紹介された。長年の飼育経験からしか得られない,一般的なタガメ本にも掲載されていないようなタガメの行動についても説明された。供覧標本は外国産含む多数のタガメやムラサキトビケラなど水生昆虫の 2 箱。まだ昆虫については初心者である新規会員参加者が多い中,採集・飼育の敷居が高いと思われるタガメを専門的でありながら,親しみ易く,かつ,わかり易く,興味を抱かせるような卓話であった。
◆一人一話:脱走したフクラスズメを室内で発見/オオトラカミキリに 6 回挑み完敗/イトトンボが灯火に飛来/中津川へマダラナニワトンボ採集/コブヤハズ類を狙うも先客ありで数稼げず/雨飾山でマヤサンコブヤハズをお盆に3頭採集/名古屋市内のオオアメンボ調査/台湾で 51 日間,チョウ撮影/台風直撃で水生昆虫の採集できず/バイク事故以来,何もできず/ミンミンゼミを名古屋市内各所で確認/北海道でチョウ 70 種を採集しヒグマと遭遇/平和公園で名古屋市初のゾウムシ/青森でゴマシジミ多数/天然タガメを8頭採集/クロマダラソテツを長良川で採集/伊吹山でルリボシカミキリを採集(A.O)


2017年8月例会


◆卓話:蟹江 昇氏「コブヤハズカミキリ採集の楽しみ方」;カミキリの中でも独特な生態をもつコブヤハズカミキリ類の採集方法やその魅力について講演された。国内に生息する6種それぞれの生息環境やルッキング,トラップといった採集方法,採集のコツ等が写真とともに解説された。種の分布境界線には中間的な特徴をもった個体が存在し,それらを狙っての採集や,あえて個体数が少ない地域での採集など,スポーツとしての楽しみ方や採集の奥深さなどが紹介され,虫屋のチャレンジ精神をくすぐる卓話であった。
◆一人一話:月山でネクイハムシ採集/マーキング付きアサギマダラ再捕獲/夏季採集会で多数の昆虫採集/守山区小幡でハネナガウンカ等採集/15 年ぶりに虫捕り再開/生物部合宿で木曽駒へ行きガ類採集/平和公園の灯火採集でガ類採集/面ノ木でゴマシオキシタバ採集/タガメを4人で 12 頭採集/飼育中のゴキブリを持参/東山の森でクチキコオロギを採集し飼育中/イギリスで糞虫を探すも季節が遅れ採れず/東北を車で周り採集/今年もヤクネキ狙いで屋久島へ行くも採れず/鈴鹿で稀なハチを採集/名古屋市内未記録種を2種採集/三重県産蝶分布表を出版/木曽川
のナゴヤサナエ羽化状況を調査中(H.I)


2017年7月例会


◆卓話: 中野文尊氏「細かい甲虫の話」;近年,甲虫を趣味とする人達の間で微小な種類を愛好する人が増えてきている。卓話を担当した中野会員は,その採集センスから若手アマチュア甲虫の中でも全国的に有名である。今回は中野会員が微小甲虫に目覚めたきっかけ,そして微小甲虫の魅力が美麗な写真とともに紹介された。スライドに登場した標本はいずれも美しく展脚されており,質疑応答ではその整形方法が訪ねられた。
◆一人一話:春日井市でゲンジボタルを 100 頭以上確認/三好市で昆虫展を開催中/久屋大通と新川のジャコウアゲハは健在/長良川でケスジドロムシを採集/仕事で登山した際に雪渓上でオオキンカメムシを確認/奄美大島で最終したアゲハ類を飼育/コオイムシを飼育/アカマダラハナムグリを採集/みくに会で貰ったマエアカヒトリの幼虫が全滅/与那国島でヨナグニミゾドロムシとタイワンコガシラミズムシを採集/春日山でオニホソコバネカミキリを採集/天白公園にベニイトトンボ/キイロホソネスイを採集/オオキイロアツバを多数採集(K.I)


2017年6月例会


◆毎年恒例のスライド大会につき卓話はなく,4名の会員により画像が紹介された。
・電子顕微鏡により拡大されたゾウムシ類の足裏構造(井上晶次氏)
・昨年夏の木曽駒ヶ岳で開催された次世代育成採集旅行の風景(浅野邦史・大野康司氏)
・十数種のチョウの生態画像(横地鋭典氏)
◆一人一話:各地でネクイハムシを採集/台湾が前線停滞による雨続きで採集断念/ミカドアゲハを撮影/奄美は雨で不作/新城にニシキキンカメムシ調査/名古屋近郊でデジカメ撮影/奈良でオオハナカミキリを採集/飼育下のコオイムシ幼虫が脱走/スプレーイングでゾウムシ採集/ヒメボタルをカウンターで計測/東山の森でホシミスジ確認/鹿児島や奄美,ベトナムで 40 日間採集/ウスバキトンボの発生時期を調査/今年はアカシジミ,ウラナミアカシジミが多産?/ホシミスジは増加傾向/シオカラトンボの灰色色素から新薬/平和公園でフタオビミドリトラカミキリを採集/武並へクモガタヒョウモン撮影に行くもほぼ見られず(A.O)


2017年5月例会


◆卓話:大野康司氏「カミキリ」;カミキリ屋の演者が最も好きなホソコバネカミキリ類(通称ネキ)の魅力について,全 11 種の魅力や採集方法等が解説されると共に,ご自身のネキ採集歴が語られた。ポイントに多数の採集者が集まる場面もあるネキ採集のための,技術的・心理的テクニックも紹介された。当時の流行や時事ネタ,面白エピソードなど,満遍なく散りばめられたネタで会場は絶えず笑いに包まれており,演者の話術が光る卓話であった。
◆一人一話:和歌山で水生甲虫を採集/水鳥谷でチョウの集団吸水見られず/沖縄でガを 400頭採集/ゴマダラチョウがもう出ていた/庭のナガサキアゲハが寄生蜂被害に/九州の単身赴任から帰省/今年はイモムシが少ない/仕事で「今週」を「昆虫」と誤入力/採集会でタカハシトゲゾウ採集/石垣島へ遠征/三重でホソカタムシを採集/採集会でスギタニルリシジミ採集/長野でカミキリ採集/沖永良部島でカミキリ採集/沖縄でタイワンツヤハキリバチを採集/買換えたカメラの使い方が分からず/タイワンタケクマバチ減少中。(H.I)


2017年4月例会


◆卓話:戸田尚希氏「甲虫の細かい話」;甲虫は国内でも1万種を超える,昆虫類でも現状最も種数の多い分類群である。今回の卓話では演者の虫屋としての歴史を辿りながら,甲虫の中でも様々な分類群についての話題が提供された。発見した新種が記載される際に献名された例や,その種がシノニムとして消去されてしまったという残念な例も紹介された。各種甲虫の同定方法等も紹介され,甲虫類の奥深さと演者の知識の深さが現れた卓話であった。
◆一人一話:ギフチョウの発生が一週間程遅い/フレンチギアナでモルフォ等を採集/飼育中のサツマニシキが終齢に/タテジマカミキリを採集/尾張富士でツマグロキチョウ確認/開田高原でメスアカミドリ等の採卵するも少ない/リュウキュウウラボシシジミの蛹を採集/トラップでスミナガシを採集/メガネサナエは早朝に羽化する/ミヤマカラスを求めて水鳥谷へ/タイでチョウを採集/コオイムシが羽化/石垣島でヒメアサギマダラが発生中/足助のオオムラサキ幼虫が少ない/高橋昭氏の標本が見事に管理されている/ハネナシナガクチキを採集/久米島や沖永良部島へ遠征/イボタガを多数採集/飼育中のギフチョウの翅が伸び切らず/海上の森でギフチョウが激減(K.I)


2017年3月例会


◆卓話:長谷川政美氏「奄美大島採集行―奄美のチョウ」;演者を含む 3 名で,2016 年 6 月18 日〜22 日の 5 日間,奄美大島東部にてチョウ採集をされた際の報告がなされた。前半は採集風景や生息環境。夜店や飲み会など風物も含めて紹介。後半では採集品の画像が示され ,貴重なアカボシゴマダラの黒化型及びノーマル型と黒化型の合成で特徴を分かりやすく解説。パワーポイントを駆使した画像は「映画を観ているよう!」との声も上がっていた。
◆ 一人一話:3 月 5 日に天竜でギフチョウ目撃?/ギフチョウの蛹が羽化し始めたが標本箱が不足/台湾産蝶類のネット図鑑を作成中/サツマニシキの食草を採りに行き幼虫多数確認/オオキンカメムシを大王崎で撮影/オサ掘りに行くも不作/矢作川でチビクワガタ採集/利尻島産のゴミムシとホソビロウドコガネが日本初/ナナホシキンカメムシを飼育中/インドネシアで採集するもほぼ成果なし/カミキリのコレクションが 465 種に/海上の森でギフチョウ保全の試み/ムネアカハラビロカマキリが孵化するも低温で全滅/松の立ち枯れからネクイハムシやアリヅカムシを採集/2 月孵化のコオイムシを観察中。(A.O)


2017年2月例会


◆卓話:中橋 徹氏「チョウの擬態について」;チョウ類は種ごとにそれぞれ異なる擬態をしている。今回の発表では主に日本産のチョウ類の擬態がステージや戦略ごとに写真とともに,演者の野外での行動観察を踏まえて解説された。また演者が作成した鱗翅目の種間のベイツ型・ミューラー型の対応関係を示した標本や,粉飾擬態・マスカレード型擬態を説明するドイツ箱内に作成されたジオラマ標本が展示された。卓話後は特に種間の擬態関係について質問があり,分布範囲や行動生態なども含めて種間の擬態の対応関係が議論された。
◆一人一話:ムクゲキノコムシの同定が進む/キンカメ類を越冬飼育/ボルネオ遠征でシジミタテハ類を採集,次回はフレンチギアナ/飼育中のナガサキアゲハが羽化/シュロ皮の中で越冬中の小蛾類を採集/セダカコブヤハズの飼育/滋賀でオサ掘り/ヒメドロ採集に行くも川に入れず/ヘラクレス幼虫の飼育/元日にテングチョウがツバキで吸蜜/海上の森の蝶,種数は激減,頭数は増加/岡崎市のレッドリストの見直し,ウラクロは絶滅/定光寺でテングチョウ/コオイムシが産卵/ツマグロキチョウが吸蜜/キリシマミドリの採卵に行くも雪で山に入れず/野外のウラゴマダラシジミが孵化/剣峠でゴミムシダマシ採集/ウラキン,ウラゴ,ウラジロ等ゼフの採卵/ナイターをするも寒くて何も来ず/佳香蝶用にコガネの原稿を執筆/偶然出会った採集者の方から採集道具をゆずっていただく。(K.I)


2016年12月例会


◆卓話:川崎洋揮氏「湿原のギフチョウ」;ギフチョウは地理的な斑紋の変異があり,中でも飛騨地方を中心に分布する黄色味の強いグループは飛騨ギフと呼ばれている。今回はまず飛騨ギフの定義の説明があり,その後過去の採集における体験談やポイントへのアクセスルート等,蝶屋の方には目の離せない話題が風景や生体写真とともに提供された。悪路を走り獣道や笹薮をかき分けての採集という過酷さと,成功した際の喜びが多くの参加者に伝わった。また水ノ平等全国的にも珍しい産地での報告もあり,演者の飛騨ギフにかける情熱が表れた,非常に刺激的な卓話であった。
◆一人一話:静岡県でミヤマシジミの新産地発見ならず/飼育していたサツマシジミが旅行中に羽化/オオムラサキの飼育用にエノキの苗を集める/海外遠征のホテル予約でトラブル/瑞浪のウラキンシジミが少ない/15 年ぶりに虫を再開/部屋が寒くヤクシマルリシジミの成長が遅い/伊丹空港でシルビアシジミを採集/ツルグレン装置,ハエ,ハチに手を出す/木曽川でオサ掘り/伊吹山が鹿害で荒廃/瀬戸でトゲナナフシを確認/和歌山のシルビアシジミが採れず/港区でオオツノカメムシを再確認/外国産カマキリの飼育/ゴミムシダマシ図鑑の宣伝/春日井でオオムラ
サキ見つからず/沖縄へ遠征に行くも強風で寒い/12 月にモンシロチョウを目撃/スキバドクガ♂を採集。(K.I)


2016年11月例会


◆卓話:大野康司氏「虫屋のイメージを変えてみよう」;虫屋に対して”気持ち悪い”など,暗いイメージが持たれることが多い中,どうすればイメージを向上させることができるのかについて演者の考えが述べられた。虫屋が偏見を持たれる原因,演者が日常生活や採集時に取り組んでいる虫捕りの PR,積極的な挨拶,手土産持参等について解説。豊富な写真やネタと共に面白おかしく進行し,会場は笑いで満たされていた。虫屋の振る舞いひとつで昆虫採集全体のイメージが悪化する現実がある中,コミカル調でありながらも深いメッセージがこめられた卓話であった。
◆一人一話:守山区でツマグロキチョウ採集/ディズニーランドには虫がいない/ヤゴの同定会へ。同定は女性の方が得意/尾鷲のサツマシジミが大変少ない/木曽川でオサ堀りをするもミカワオサのみ/長野でゲンゴロウ探索するも捕れず/岡崎市の小呂湿地で定点観測中/ムラサキツバメを飼育中/中津川でアカスジキンカメムシを採集/東山でムネアカハラビロカマキリの卵鞘を確認。拡大を懸念/甲虫の深度合成撮影で試行錯誤/岐阜でタテスジマルドロムシを採集/あこがれのキイロホソネスイを西表で採集/トンボよりトンボ屋に会うことの方が多い/400 頭ほど標本作成/鈴鹿でコブ叩き/電子顕微鏡で甲虫を撮影/南紀でサツマゴキブリ採集/ムネアカハラビロカマキリの情報収集中/虫捕りでなくポケモンゲットに誘われた/テストで良い点を取り外国産カマキリを買ってもらった。 (H.I)


2016年10月例会


◆虫供養:桃厳寺にて虫供養が厳かに執り行われた。例会,幹事会が開かれ次年度事業計画案の審議がなされた。
◆一人一話:6 月に奄美大島へ/10 月に港区でクマゼミを聞く/浜松にコブ叩きに。セダカとマヤサンを採集/平和公園でチッチゼミの抜け殻と鳴き声を確認/カメムシ撮影中にマダニに集まられる/サモアネッタイモンキアゲハ採れず/佐久島でツマアカベッコウ、リュウキュウムラサキ、答志島でイヌビワコバチを採集/海上の森でツマグロキチョウを確認/シラホシトリバを大量に採集/大山に遠征、ヨスジアカヨトウを採集しキノコを持ち帰る/メガネサナエを採集/テントウムシかと思ったらマルウンカ//山梨でマユミオニグモを採集/沼でカメラを落としそうになってから採集には持って行かず/カミキリに力を入れたせいで別の趣味のランが弱る/外灯回り中にシカを轢きそうになる/秋葉神社で糞虫トラップと九十九里に遠征/長野県でナミゲンを採集/西表島でホソカタムシを 11 種採集、うち 2 種が初記録/鈴鹿でコブ叩き、鹿害が酷い/岐阜でマダラナニワトンボを多数確認/堀川でチョウセンカマキリを確認/オオトラカミキリのリベンジを達成/霊仙にマヤサンコブを狙いに行くも遭難しかける。(K.I)


2016年9月例会


◆卓話:大池崇資氏「モンゴル西部地域の蝶」;モンゴル西部ホブド方面のチョウ類調査の様子についての解説。ロシアンジープで 1500 キロを走破。砂漠気候の荒涼とした風景の中での調査は困難で採集種は 10 種程度で蝶相は貧弱。50 年ぶりの大雨にたたられたり不法侵入と判断されパスポートを一時取り上げられたエピソードもあり。日本産とは
異なる青いミヤマシジミ♀や美しいウスルリシジミは印象的であった。後半に訪れたウランバートル周辺では蝶影も濃くヒョウモンモドキ類やパルナシウスを含む 49 種を確認。画像では現地の風物も併せて紹介された。
◆一人一話:駒ヶ根でミヤマシジミを採集/知多で雨天にヒョウタンゴミムシを採集/庭で栽培中の豆にウラナミシジミが大発生/浜松でカワラハンミョウを狙うも数少なし/名昆協力による宿題標本が学校代表として展示/白馬で水生昆虫を採集/西尾市でマルヒラタガムシを採集/ナイターでライトを変えたら甲虫が多数飛来/オオトラ採集で他者に出し抜かれる/キマダラカメムシを中川区で採集/ツマベニチョウを名古屋市内で目撃/巣ごと飼育中のスズメバチが脱走/定光寺でオスグロトモエなどを撮影/ゴマシジミ採集,撮影時にタイヤ荒らし被害に遭遇/東山でナミルリモンハナバチなどを採集/名古屋市内でミンミンゼミの鳴き声を確認/佐久島にてハチ類を採集。(A.O)


2016年8月例会


◆採集談:8 月の例会は中小企業会館が改装工事のため,国際センターの会議室で行われた。例年通り採集談が行われ,参加者の今シーズンの成果が報告された。
◆一人一話:クロスズメバチの巣を踏んで刺される/ヤンコウスキーキリガなどを採集/ビギナーズラックで珍ハナカミキリを採集/ゲンゴロウ類を求めて池を探しシカと遭遇/沖縄本島へ行くも曇りがちで採集にならず/ヒメ,ミヤマ,アサマシジミを探して長野へ行くも,特別保護地域が多い/極東ロシアへ行くも雨続き/鹿児島でメスアカムラサキを採集/採集会でチョウ,カミキリを採集/ボーベリア菌にやられたカミキリを採集/タガメの飼育中だが一部の幼虫が死んでしまう/念願のキリガミネハムシを採集/避暑を兼ねて大白川へ行くも虫が少なく夕涼みしただけ/岡崎で昆虫展を開催/東北へ遠征,海岸や湿原でガ類採集/採集会でキシタギンウワバ,珍品のコウモリガを採集/木曽駒、藪原に行くも雨/カラスアゲハの完品オスを採集/ノリウツギでハチ類を採集/新穂高で 5 泊して蛾を採集し 1000 頭以上を展翅/採集会から直接山形へ行きネクイハムシ採集/カワウの塒でチビコブスジコガネを採集/ツマキシャチホコで擬態標本を作製/ホソコバネカミキリ狙いで離島へ行くもヤクシマだけは採集できず/自己採集のカミキリが 455 種を達成/ゾウムシネットワークの採集会で戸隠へ/クワガタを飼育。長生きしている。(K.I)


2016年7月例会


◆スライド大会:7 月例会は年一回の定例のスライド大会が行われ,チョウ・トンボ・カミキリなど多岐にわたる写真が 3 名の会員から披露された。台湾のフトオアゲハの飛翔を連射撮影した動画や,ハラビロカマキリにオンブバッタが乗り交尾行動を見せている場面など,通常では見ることができない貴重な写真が披露された。
◆一人一話:チョウセンアカシジミ,ウラキンシジミを採集/キマダラルリツバメの発生木が伐採されていた/木曽三川公園でナゴヤサナエの羽化を観察/飼育中のチョウセンアカシジミが 150 頭ほど羽化/新潟でトンボの撮影/長崎でネクイハムシを多数採集/千種区でオナガアゲハが産卵していた/緑色のミカワオサムシを採集/土場でゴマフカミキリ,ヒゲナガカミキリなどを採集/のぞきどにゼフ採集に行くが悪天候/クルマスズメに寄生するムラサキウスアメバチを採集/山梨でカミキリ採集をするが普通種のみ/酢酸エチルが車内で割れて毒ビンならぬ毒車に/奄美大島でカミキリ採集/台湾で4ヶ月間チョウの観察/海上の森調査でオオヒカゲ採集/今年は定光寺にミヤマクワガタが多い/家で大量発生したコバエを殺虫したら飼育中の虫まで死亡してしまった/知床峠でチョウを採集。(H.I)


2016年6月例会


◆卓話:杉山裕美子氏「蟲愛づる姫君からのメッセージ〜千年の時を越えて〜」;現存資料も少なく謎多き女性「蟲愛ずる姫君」について,平安時代の文化や風潮にも触れつつ自ら描いたイラストを交え解説がなされた。演者曰く,姫君の非社会性をコミカルに描いた作品で昆虫研究者(生態学など)の素顔を持つとのこと。更なる研究の進展が待たれる内容であった。
◆一人一話:尾鷲でキナンウラナミアカシジミを探し 100 キロ歩く/ネット不携帯でハネビロトンボを逃す/近場でハチの調査/ネキダリス全種を採集予定/ハチ成虫を多数飼育/足助町のハラグロオオテントウが環境変遷で激減/渥美でトラップを仕掛け緑色型のミカワオサを採集/定光寺でクリ花上のカミキリを採集/転居のためチョウの標本整理/オオクワガタ飼育に久々に挑戦/大台ケ原に行くも鹿の害で昆虫激減/韓国でチョウ調査するも採集禁止でネットを振れず/蛾の採集品で冷蔵庫が満杯/海上の森で甲虫と蝶を撮影。(A.O)


2016年5月例会


◆卓話:間野隆裕氏「ボルネオの面白い昆虫」;ボルネオの昆虫類について多数の標本と鮮明な画像を用いて解説された。演者は一晩の夜間採集でカマキリが 20 種類以上採れることを例に掲げ,昆虫生態系の頂点に君臨するカマキリがこれだけ多種類であることはその裾野にあたる昆虫相はとてつもなく深いと解説。美しく多様な熱帯の昆虫類の魅力をあらためて示唆された。背中の太いトゲで攻撃するアリ,日本産と全く異なるナガサキアゲハ,カルナルリモンアゲハの近縁種(?),奇妙な形態の直翅類,ヤモリの死骸を引きずる巨大なギガスオオアリ,脚の形状を変化させるサシガメなどは特に注目を集めていた。
◆一人一話:沖縄本島でオキナワホソコバネカミキリを採集/オオスズメバチなどを飼育中/北区でホンサナエを採集/岐阜県で 5 月 3 日にカブトムシ♀を採集/豊明市でタイワンタケクマバチを観察/シデムシ飼育にタガメの食べ残し金魚を使用/豊明市でハラグロオオテントウを採集/チョウ撮影でギフチョウを 6 ヶ所で確認/心臓バイパス手術のリハビリ兼ねてギフチョウなど採集/ネアカヨシヤンマの幼虫を多数採集/ラオスでワモンチョウやシジミチョウを採集/高標高地でギフチョウをかろうじて採集/秋田にギフチョウ採集に行くもヒメギフばかり/豊田市でカンアオイからギフチョウ幼虫を採集。(A.O)


2016年4月例会


◆卓話:河野勝行氏「南西諸島のホシカメムシ上科の分類と生態」;演者が石垣島にて研究してきた南西諸島に生息するホシカメムシ上科について詳しい解説がなされた。それぞれの種について,生態写真だけでなく記載論文等の資料を交えながら詳しく紹介され,分類学的混乱が生じていたシロジュウジホシカメムシの正体についても分類の経緯から明らかにした。また,種による生態の比較を行い,時期による餌の違いがあることについても解説。身近な普通種でも意外に謎が多い,新種がまだまだ見つかるといったカメムシ学の魅力・奥深さを実感する発表であった。
◆一人一話:福井で20〜30頭ギフチョウを採集/御嵩町にてギフチョウを見かけたが逃がしてしまった/仕事上一般人が入れない所の虫を採集可能/東海市の調査でウチワヤンマを見た/ムシャクロツバメシジミに挑戦も捕れず/庄内緑地公園でヒメハナバチ類採集,好成果/西表島でイナズマヒゲナガ採集/面ノ木で寒さに耐えながら材採集/青いリュックにギフチョウが飛来しつい採集/外国産昆虫を飼育中/社会人となり採集時間が確保できない/滝ノ水池でトンボ採集/トンボ観察中にコオイムシが飛翔する場面を目撃/ウラジロミドリシジミの卵採集。(H.I)


2016年3月例会


◆卓話:間野隆裕氏「トリバガについて」;枝分かれした不思議な翅を持つトリバガ類について,日本一を自負されるコレクション(6000 個体)に基づき解説。灯火にはあまり飛来せず局地的で特異な植物につくものもあり,希少種
や分類上検討を要するもの,世界で数頭しか標本が得られていない種などについて画像と標本を交えて紹介された。
◆一人一話:ボルネオ,ラオスなどでチョウ採集/ムシャクロツバメシジミが飼育下で羽化/モリコロパークでムネアカハネビロカマキリの卵鞘を多数確認/例年通り,ゴマフヒゲナガの調査/岐阜公園でシロヘリキリガを多数採集/対馬や西表島で日本初記録の甲虫を採集/キノコゴミムシを崖掘りで採集/シロテンハナムグリを知多で 2 月に目撃/材からトゲヒゲトラカミキリが羽化/7 月に卵採集のメスアカミドリが孵化するも気付かず春に死亡/名昆幹事クラスの標本が見たい。(A.O)


2016年2月例会


◆卓話:石川進一郎氏「昆虫切り紙実演」;昆虫を切り紙で再現するという演者の特技が実演された。作成されたのは,参加者からリクエストのあったオオクワガタ♂とギフチョウであった。どちらも触角や?節など細かい部分まで作られており,完成するたびに参加者から拍手があがった。また,過去に演者が作成したアシダカグモやオオカマキリなどの作品も回覧され,参加者はその精巧な出来を間近で観察することができた。最後には,演者がメナード美術館にて行うワークショップの案内がなされた。
◆一人一話:佳香蝶の短報が捌き終わり,現在募集中/入院時に飼育中のジャコウアゲハが羽化,ボロボロに/瀬戸市でムネアカハラビロカマキリの卵鞘を多数採集/ヘボ(クロスズメバチの仲間の幼虫)採りをして甘露煮に/部活のオサ堀りでミカワヤマトオサムシなどを採集/フェモラータオオモモブトハムシのゴールを採集するも,ノイバラの棘で服をダメに/帰省ついでに兵庫でホンマイマイカブリを採集/知多半島のウラゴマダラシジミがそろそろ孵化しそう。タテハモドキの秋型を羽化させようと低温処理して失敗/西表島に遠征。目的のゴミムシは貧果/河川敷の開発で採集ポイントが消失。シュロの樹幹で越冬するミクロレピを探索/真冬にウバタマムシが活動していた。(K.I)


2015年12月例会


◆卓話:服部和之氏「採集地案内・離島の蝶U(加計呂麻島・パラオ・フィジー)」;演者が最近採集遠征を行った加計呂麻島,請島,与論島,パラオペリリュー島での様子が披露された。現地でのチョウの生息環境や採集ポイントのほか,昆虫に限らない様々な生き物達の姿が多彩な写真を用いて紹介された。請島での自然好きな少年との出会いやペリリュー島の見どころなども語られ,採集遠征の楽しさや醍醐味が伝わってくるお話であった。
◆一人一話:滋賀でキリシマミドリシジミの卵採集/海陽堂のフィギュア展で虫のフィギュアを発見/三河でオオクワガタの採集情報あり/オオムラサキ飼育のためエノキを栽培中/守山区でツマグロキチョウを観察するも,越冬地の環境悪化/マダラヤンマ狙いで富山へ行くも採れず/オオカマキリが室内で孵化して脱走/標本整理に明け暮れている/水生半翅狙いで愛知の湿地めぐり。/熊野市楯ヶ崎でアカネ採集。(H.I)


2015年11月例会


◆卓話:大野康司氏「素人のミーハーカミキリ採集記」;演者がカミキリの魅力を知り採集するようになるまでの経緯を,初めて昆虫採集を行った少年時代から,サークルでカミキリ採集に奮闘した北海道での大学時代を経て,多忙な社会人生活のなか忘れていたカミキリ熱が再燃し現在にいたるまで,様々なエピソードを交えて紹介された。それぞれのエピソードは面白く,採集姿を好奇の目で見られるなど虫屋なら誰でも共感できる内容もあり,満席の会場は絶えず笑いに包まれていた。
◆一人一話:庭でオオスズメバチのオスを採集/今年はサツマシジミが多い/御在所でフタツメゴミムシを採集/高い採集圧にも関わらずムシャクロツバメシジミは健在/カマキリ一斉調査に参加/種子島で水生昆虫採集/サルに包囲され採集断念/ゴキブリアレルギーだがゴキブリを飼育中/家の中でカマキリが孵化/木曽福島で蛾を調査/オチバゾウムシの DNA を調査中/コブヤハズ叩きに行くも厳しい結果/所有標本が 4,500 種を突破/岐阜でマダラナニワトンボを1頭採集/自宅の庭でビーティング。(H.I)


2015年10月例会


◆虫供養:桃厳寺にて記念すべき 50 回目の虫供養が厳かに執りおこなわれた。快晴のなか近年にない多数の出席者を得て,引き続き例会・幹事会が開かれ,次年度事業計画(案)などの提案・審議がなされた。
◆一人一話:岡崎市の湿地でチョウ類定点調査中/畑のササゲでウラナミシジミが大発生/庄内川でコムラサキを多数確認/明徳公園でチョウ・トンボ類の再調査/平和公園でのチョウ観察会に参加し,アサギマダラにマーキング/台湾遠征でムモンウラナミジャノメを探すも見つからず/マユタテアカネ以外の赤トンボが相変わらず少ない/琵琶湖でメガネサナエは得たが,オオサカサナエは採れず/コブヤハズカミキリ狙いで岐阜へ/夜行性のキリガミネハムシを狙うも×/虫ガールとともに面ノ木峠で灯火採集。ウスタビガ・クロウスタビガなど好結果/西表島で採集した蛾類のラベル付けに四苦八苦/大阪に遠征し,ハリエンジュに寄生する外来ハバチを得る/名古屋市内で外来アオバハゴロモの情報が寄せられた。(M.Y)


2015年9月例会


◆卓話:蟹江 昇氏「ナラ枯れによる甲虫相の変遷」;1980 年代から顕著となったナラ枯れにおいて,被害木の状況や採集される甲虫類の変遷について多くの画像と並行し報告。ルイスホソカタムシなど稀種の増加が確認される反面,クリストフコトラカミキリ,オオムツボシタマムシなどナラ枯れ材には飛来しない種も存在するため,単純な枯れ死とは状況が異なる。行政により実施されている駆除法は,甲虫の生態を充分に把握しておらず効果も上がらず,周囲で薬剤散布による影響が深刻化しているなど,いろいろな角度からの検証がなされた。
◆一人一話:キアゲハ幼虫がウイルス感染/平和公園でホソオチョウの幼虫を採集/佐渡島で大奮闘/天白区でキマダラカメムシを採集/採集に行く先すべてで雨にたたられる/マダ二に刺され頭部が残り手術/アケビコノハの幼虫飼育で食草に苦心/職場上司とナイターをやりミヤマクワガタを採集/糞虫を室内飼育/五島列島を調査するも甲虫は不作/北海道などで蜂を調査/カミキリ・コレクションが 436 種/岡山でゴマシジミ調査/面ノ木のナイターでスミナガシが飛来/長雨で木曽川の蛾類調査ポイントが水没。(A.O)


2015年8月例会


◆卓話:採集談話中心の例会で,卓話はなし。
◆一人一話:採集会のライトトラップでヘビトンボが飛来/家の中で大量発生中のショウジョウバエを駆除/ラオスに遠征し 70 種のチョウを確認/蒲郡でギンイチモンジセセリを採集/合宿で木曽駒へ行くもチョウが少ない/ギフチョウ撮影に挑戦するもついつい採集/ネアカヨシヤンマ狙いで佐久島へ行ったが採れず/木曽駒で多様なシャチホコガが得られた/稲武の外灯下でオオクワゴモドキの♀を採集/対馬でヒメドロムシを採集/御岳でカミキリを探すも時期が合わず/遠征で北海道へ行きカミキリ採集/日和田高原へ行くも例年にない虫の少なさ/志賀高原で希少ゾウムシを採集/山形へネクイハムシを採集に行くも先客がおり少数しか採れず/台風接近のなか淡路島でハチ採集/猪高緑地でネジレバネ付きのコガタスズメバチを採集/調査や採集会で採集した 800 頭近いガの展翅に追われる日々/遠征でラオスへ。水銀灯が次々割れるトラブルがありながらもアトラスオオカブトなどが飛来。(H.I)


2015年7月例会


◆スライド大会:スライド持参者がなく,発表者なし。情報交換会となった。
◆一人一話:平和公園でミズイロオナガシジミなど複数のゼフィルス確認/石垣島にてタイワンヒメシジミ・カワカミシロチョウを多数採集できた/オオヒ
カゲの幼虫採集。成虫の撮影もできた/モンゴルへチョウ採集に。ウランバートルでは上々の成果/飼育観察用にヤママユやオオミズアオの幼虫を採集するも,すぐに蛹化してしまい残念/新潟へハッチョウトンボの視察に/ヒメボタル繁殖用にキセルガイを飼育中/最近の低温で甲虫の発生は遅れ気味/定光寺に行くも山火事?の影響か虫影が少ない/瀬戸市でオサムシ類採集/みよし市での昆虫展紹介/可児市で撮影に理想的なライトポイントを開拓(一部の内容は石原幹事・吉岡幹事にご協力いただいた)。(M.Y)


2015年6月例会


◆卓話:笹俣光甫氏「私のトンボ標本」;映画看板の絵師という職業柄培われた腕で,変色しやすいトンボ類の標本に彩色を施し,生時そのままに鮮やかな色調に仕上げる方法とその標本が披露された。発泡スチロールを組み合わせた展翅板を使用し,彩色や針の刺し方,ストローやガラス板などで整形する細部にまでこだわった技法が解説され,今にも羽ばたいて飛んでいきそうな美しい標本に,皆,称賛の声を上げていた。
◆一人一話:オオムラサキのペアリングに挑戦/青色型オオムラサキが無事に羽化/秋吉台でオオウラギンヒョウモンを撮影/大井川源流でクモマツマキチョウ幼虫・成虫採集/三重県立博物館にチョウ類標本を寄贈/ヒイラギでイボタガ幼虫を多数確認/中津川でオサムシなどを採集/対馬でカギアシチョッキリを採集/卵を背負ったコオイムシを観察。(A.O)


2015年5月例会


◆卓話:浅野守彦氏「豊明での甲虫採集7年を振り返って」;愛知県豊明市で7年間にわたって継続している甲虫調査の報告がなされた。自身のお気に入りの種や同定が困難な微小種の採集エピソードなども紹介。ビーティング,材採集,FITといった様々な調査法を試み,宅地中心の小さな町でありながら 900 種を越える甲虫類を確認された。調査のほかに里山の保全活動も熱心に行っており,氏の地道な活動にただただ脱帽であった。
◆一人一話:オオムラサキとナナフシを飼育中/ギフチョウ採集中クマに遭遇/ギフチョウ採集会にて気合で1頭採集/FIT トラップの回収が大変/オオヒカゲの幼虫を多数採集/観光で訪れた萩でナガサキアゲハが乱舞していた/連休に対馬へ。ガの飛来少ないが好成果/定光寺でクロカタビロオサムシ多数目撃/兵庫でシルビアシジミ採集/足助でウマノオバチを複数採集。(H.I)


2015年4月例会


◆卓話:岩下幸平氏「未記載種キノコヒモミノガ(仮称)の生態」;本種は一年の大半を幼虫で過ごし,主にブナ科の枯木につく多孔菌ハカワラダケに依存しているため,ほかの植物からはなかなか見つからない。キノコ子実体の状態ごと・植物の枯死年ごとの比較(古くなるほど菌類も劣化し蛾も減少)など非常に緻密で細かいグラフとデータが示され,活発な質疑応答が交わされた。
◆一人一話:岐阜県岩村と明智でギフチョウ採集/八重山でチョウ採集。しかし,低温で発生が遅れ気味/白内障手術で採集に行けず/チョウが好きでも幼虫が恐い/岐阜県で珍品ハネビロアカコメツキを採集/オサ掘りでキノコゴミムシを採集/冬の北海道で菌類につく蛾を採集/与那国でカミキリを採集/石垣・与那国でゾウムシ調査。しかし,低温で苦戦/ギフチョウの採集難易度の高い産地を狙い成果なし/各地の同好会など例会を巡る/東海市にてトンボ類の観察予定/八重山へ行くも大雨続きで成果が上がらず。(A.O)


2015年3月例会


◆卓話:石川進一朗氏・大塚 篤氏・石川みどり氏「タガメの飼育繁殖に七転八倒」;野外採集した成虫を数回ペアリングさせ,飼育を試みた激動の記録。うまく産卵させ数百卵を得るものの,幼虫飼育は困難でほとんどが若齢で死亡することが多く,成虫まで羽化させたのはわずか数頭。水質管理・餌交換などお母さんを始め,家族の理解に支えられての奮闘が伝わる内容であった。
◆一人一話:ゼフィルス卵採集で美杉村へ/石垣で得たイワカワシジミを飼育中/2月下旬に卒業旅行で沖縄に。灯火採集で固有種を得る/琵琶湖でメガネサナエの羽化シーン狙うも失敗/昨年採集したキクイムシ類を同定中/奈良公園へ糞虫採集に。セマダラマグソコガネなどマグソコガネ類を確認/糖蜜でキリガ類・フユシャク類を観察・撮影/ゴマフヒゲナガの調査開始/伊丹市昆虫館で開催された昆虫食シンポに参加。ヘボ・イナゴ・川虫などを堪能。(M.Y)


2015年2月例会


◆卓話:佐藤裕美子氏「ジャングルの日々〜ボルネオで過ごした3K ?の 10 日間〜」;演者ら6名が採集旅行で訪れたボルネオで過ごした濃密な日々が,ジャングルならではの3K(きつい・汚い・危険)な体験を交えながら紹介された。虫の気配は濃いものの採集は容易でないといった実体験や,日本では見られない様々な色・形をした昆虫の写真など興味深い内容に加え,会場には演者らが採集した多数の標本が披露され出席者の目を奪っていた。
◆一人一話:カワウ繁殖地での甲虫探索に挑戦/センター試験にオオマルハナバチの問題が出題された/里山でカブトムシ幼虫を7頭採集/タマムシの国内移入種を定光寺で発見/庄内川でコムラサキ幼虫を採集/豊橋でハネナシナガクチキを採集/ゼフ採卵に挑戦するも食樹が分からず苦戦/木曽川河畔でヒメマイマイカブリを採集/名駅近くでゴマダラチョウを採集/土篩いでヒロバカゲロウ幼虫を採集/ゾウムシの DNA 公開に向けて準備中/ 3,000 頭分の標本データ整理をした/大阪で見つかった外来カメムシに注意/カマキリの卵鞘を観察した結果ムネアカハラビロカマキリが多い。(H.I)


2014年12月例会


◆卓話:大草伸治氏「ハチの世界」;世界で 13 万種,国内でも 4,500種が知られるハチ類について,多数の標本や生態画像を交え紹介。分類群ごとに寄生性,営巣など詳細な解説がなされた。ヒメバチ類は現在 1,450 種が知られるが,記載が進めばこの仲間だけで1万種を越えるかもしれないといった興味深い話もあり,分類・生態共に未知の部分が多く,奥深いハチの魅力を存分に披露されていた。
◆一人一話:キマダラカメムシが車の隙間で集団越冬/豊田市で珍品サヌキキリガを採集/知多などでオチバゾウムシ類を調査/ゾウムシ類の DNA 解析で高額出費/名古屋市内中心部でツチイナゴを確認/ムシャクロツバメシジミを 60 〜 70 頭採集/キトンボなどトンボ類を観察・撮影/ルーミスシジミ・サツマシジミなど晩秋のチョウを撮影/マヤサンコブヤハズカミキリの成虫を飼育するも突然死が多い/カミキリ以外の甲虫を標本整理/庄内川のマイマイカブリ採集ポイントが工事で荒れ全く採れず。(A.O)


2014年11月例会


◆卓話:間野隆裕氏「愛知県の外来種蝶類」;愛知県に定着している外来種蝶類の概要と,それぞれの種の現状が紹介された。刻々と変化する動静の中で,演者が把握している最新データを交えた詳細な説明がなされた。アカボシゴマダラがゴマダラチョウへ与える脅威を示したデータの紹介や,ムシャクロツバメシジミの根絶できていない現状のグラフを用いた解説などがあり,外来種蝶類が今後どのように分布拡大するか,非常に考えさせられる内容であった。
◆一人一話:これまでの東山調査でチョウ 40 種確認/サツマシジミを多数採集/ルーミスシジミの撮影が難しい/ムシャクロツが分布拡大?/ムネアカハラビロカマキリを発見/コブヤハズカミキリを飼育中/昨年よりキリガの発生が遅い/キマダラカメムシ分布拡大中/ミヤマシジミ・クロツバメシジミを採集し満足/自腹でチョッキリ類の DNA 解析中/ボルネオ採集品の整理中/飼育中のクスサンがなかなか羽化せず/カンボジアとベトナム観光の合間にチョウ採集/イナゴを調理し食べた。(H.I)


2014年10月例会


◆虫供養:桃厳寺にて 49 回目の虫供養が厳かに執り行われた。引き続き例会および幹事会が開かれ,次年度事業計画(案)などの提案・審議がなされた。
◆一人一話:名古屋市内でアサギマダラ目撃/アサギマダラの飛来コースが例年とは異なるもよう/大型ヒョウモンチョウ類を目にする機会が増え,回復傾向にあるかも/ヤクシマルリシジミ・サツマシジミなどを探索中/守山区でツマグロキチョウ観察/ムシャクロツバメシジミを継続調査中。淀川では新たな外来種発見の知らせも/西表島で灯火採集。琉球産の各種蛾類を得る/これから発生するフユシャク類のため,調査地を下見/三重県にゲンゴロウ類採集へ/オオトラカミキリを求めて山梨へ/マダラナニワトンボの確認に岐阜県へ/ムネアカハラビロカマキリが勢力拡大中。(M.Y)


2014年9月例会


◆卓話:高橋匡司氏「台湾馬祖島のチョウと風物」;台湾本島から船で6時間ほどの位置にある馬祖島にて,25 年間発見されていない幻のチョウ,ムモンウラナミジャノメを求めて調査された折の体験談を当地域の風物やチョウの話題を交えて紹介された。本命の発見はかなわなかったものの,タイワンキコモンセセリ,カルミモンシロチョウなど貴重種の画像もあり,撮影優先で惜しくも現物は未採集の場面もしばしばとのことで,演者の野外に舞うチョウの姿を捉えたいという情熱がはっきりと感じられた。
◆一人一話:平和公園でサビクチブトゾウムシを採集/タガメ1ペアが初羽化/糖蜜トラップが雨で台無し/コウチスズメがドウダンツツジの植栽に伴い分布拡大/石垣島で台風に遭遇。レンタカーや船も休業/タガメ調査の折,久しく記録の途絶えていたシマゲンゴロウを採集/愛知のムモンアカシジミを採集/春期にクモマツマキチョウを各地で調査/6名でボルネオ調査。端境期で個体数は少なかったが多様な熱帯の生態系に驚きの連続/各地で蜂を調査し外来種と思われるものを確認。(A.O)


2014年8月例会


◆卓話:採集談話中心の例会で,卓話はなし。
◆一人一話:敦賀でゼフィルス探索/海外遠征に便利な折り畳み三角管を開発/モンゴルでベニヒカゲの珍種を採集/生物部合宿で木駒へ。マダニに耳を噛まれる/合宿で多くのゴミムシダマシを採集し大満足/合宿でエルタテハを採集し満足/合宿の予習で,のぞき戸高原へ行きゼフィルスを採集/合宿の灯火採集でカトカラを採集/沖縄でオオゴマダラなどを多数採集/減少中のホソバセセリを小牧で発見/北陸に遠征するが天候に恵まれず/西表島や大隅半島へ遠征し多数の成果あり/県内2例目のフタコブルリハナカミキリを採集/大隅半島へ行き徹夜採集/出張ついでに関東で虫捕り/珍品ゴミムシダマシを名古屋市内で採集/灯火採集でマイマイガの大群が襲来。(H.I)


2014年7月例会


◆スライド大会:井上晶次氏:東北遠征で採れたカツオゾウムシの一種を紹介。体長 3 ? 4mm ほどの小型種で,白色の長毛を有する特徴があり,日本では 3 頭目の記録とのこと。横地鋭典氏:新川で発見されたムシャクロツバメシジミを中心に紹介。現地の環境や駆除大会の様子,幼虫・蛹・交尾や吸蜜シーンなどが一通り披露された。
◆一人一話:佐久島採集会でアオヤンマやミドリシジミを観察/新川ではムシャクロツバメシジミがまだ少数採れている/カブトムシの♀を飼育中/枯れ木に FIT トラップを設置して雑甲虫類を狙う/東北遠征でミチノクケマダラカミキリ・シララカハナカミキリなど/佐渡・蔵王・早池峰・尾瀬など東北遠征でゾウムシ採集を堪能/外来種カミキリを採りに行くも樹木が伐採されており×/みよし市での昆虫展お知らせ。(M.Y)


2014年6月例会


◆卓話:大塚 篤氏「採集時の危険体験」;昆虫採集時に遭遇した危な体験について,自らを振り返ると共に,虫屋仲間の逸話も披露。危険生物(熊・毒蛇・毒魚)や採集ドライブ時の事故,採集旅行中の危険な食材などを紹介。
◆一人一話:蛾の夜間採集中にイタチと遭遇/今年はテングチョウとヒオドシチョウの個体数が多い/台湾におけるジャノメチョウ類の調査で大雨に遭遇。しかし,ツマベニチョウやルリモンアゲハなど希少種を撮影三昧/大井川源流で昆虫調査/東北地方へギフチョウ調査に行き 2,800km を走破/岐阜でタガメを採集/春日井市で平地性ゼフィルス(アカ・ウラナミアカ・ミドリシジミ)を初採集/各地でハッチョウトンボを調査/タガメに産卵させ繁殖飼育に挑戦/近年,例会には学生会員が多数参加し,確実に若返りが進んでいる。(A.O)


2014年5月例会


◆卓話:小西宏明氏「奄美大島・石垣島・西表島でのカミキリ採集」;計2週間以上の採集旅行で得た約 80 種のカミキリムシの中から,様々な種の写真が披露された。各種の食草や生息環境,自身のお気に入りの種なども紹介。本州亜種の移入があり,交雑が起こっている現状についても報告された。
◆一人一話:ウシカメムシを採集/ルリタテハを飼育中/刈谷,豊田でタイワンタケクマバチ探し/未採集タマムシ狙いで 8.5m の長竿を購入/今年はヒメウラナミジャノメが多い/念願のコムラサキ幼虫を採集/今年は虫の発生が早い/なごや生物多様性センターのイベントに参加/石垣島へ行き未記録らしき蛾を採集/本宮山で糞虫採集/調査のためアリジゴク飼育開始/石巻山,渥美半島の調査で県未記録ゾウムシ採集/歌舞伎のチョウの動きが本物に似ている/石垣島で甲虫採集。(H.I)


2014年4月例会


◆卓話:浅野邦史氏「名古屋大学構内の蛾」;2001 年から 10 年間に亘る地道な調査結果について,特にミクロ蛾を中心に美しい写真が披露された。継続的な調査による蛾相の変遷,自作の展翅板や山登りから蛾の道へ進んだきっかけなども紹介され,終始 “ 蛾愛 ” に満ちた内容であった。(調査結果は,名大博物館報告 No.28(2012) に掲載されています。)
◆一人一話:山形・新潟など日本海側は雪が少なく,ギフチョウの発生は早い/ツマキチョウとクモマツマキチョウのハンドペアリングに挑戦中/カラスアゲハなど飼育中の蝶類が続々羽化/定光寺方面に行くもギフチョウは観察できず/ムシャクロツバメシジミの採集駆除会が実施され,無事終了/北陸地方にトンボ観察/3月中旬に石垣・西表に,カミキリ・ゾウムシ採集に熱中/トカラ列島へ,狙いのチョッキリは多数採集できた。(M.Y)


2014年3月例会


◆卓話:吉岡政幸氏「日本のネクイハムシ」;日本各地のネクイハムシ類について生息地風景や生態画像を多数示して解説。各種の生息状況や,葉上に集う美麗な成虫。ミズバショウなど水辺の植物に群がり花粉を後食する様子なども紹介。環境の変遷で急速に姿を消しつつある現実を詳細に報告された。
◆一人一話:クワトゲエダシャクをペアで入手/キクイゾウムシを 300 頭採集/熊野灘方面を調査しルーミスシジミを採集/土篩いでゾウムシ調査/愛知版レッドデータを見直し中/ムシャクロツバメシジミ調査のまとめに奔走/ホソバセセリの個体数が激減/ゴマフヒゲナガの調査開始/マレーゼトラップを改良して設置/イボタガを探索中/愛岐トンネルでオオムラサキの越冬幼虫を確認。(A.O)


2014年2月例会


◆卓話:間野隆裕氏「外来昆虫の脅威−なぜ外来昆虫が問題か−」;日本に定着している外来昆虫の現状とその脅威について発表された。近年定着が確認されたムネアカハラビロカマキリなどの状況について,自身が取りまとめた最新のデータを交えて詳細に紹介された。生態系への影響を解明することが困難な中で,侵入が進んでいく現状が分かりやすく解説された。名古屋市で確認されたムシャクロツバメシジミは根絶可能と考えられる稀なケースであり,可能なうちに駆除をすることが重要であるとの持論が示された。卓話後には議論の時間が設けられ,継続的な調査やさらなる啓蒙の必要性について指摘があるなど,大変深い内容の卓話となった。
◆一人一話:矢田川のコムラサキ幼虫が今年は多い/オオムラサキ幼虫が好む方角を調査中/正月休みを利用しカミキリの材採集/フェモラータオオモモブトハムシのゴールを採集/飼育中のイボタガが羽化/年末にオオムラサキの越冬幼虫を採集/庄内川のマイマイカブリ生息地が河川整備で伐採/大阪のインクトフェアに参加。(H.I)


2013年12月例会


◆卓話:魚住泰弘氏「愛知県産シジミチョウの一生態」;旭高原におけるムモンアカシジミの生態について,数年にわたる詳細な観察内容が披露された。クサアリ属と結びつきが強い特異な生態をもつこの種について,卵から成虫までのライフサイクルの概要,幼虫・成虫の生態,生息地の環境などが詳しく解説された。長野県の発生地との比較なども披露され,内容の濃いお話であったが,パソコントラブルで大型スクリーンに映写できなかったのはやや残念であった。
◆一人一話:冒頭,名古屋市内で発生が確認されたムシャクロツバメシジミについて間野会長と中橋氏から経過報告と情報収集依頼がなされた/古座川でルーミスシジミの観察/夏に北海道へ,カラフトセセリを多数観察/オオムラサキ・ゴマダラチョウなどの越冬幼虫を調査/三重県熊野市楯ヶ崎や福井県高浜町方面へトンボ観察に/猪高緑地などでフユシャク類探索/奈良公園で糞虫採集/「岐阜県昆虫目録」発行される/マダニにやられた人が数名(皆さんも採集時にはお気をつけください)。(M.Y)


2013年11月例会


◆卓話:服部和之氏「採集地案内・離島の蝶(北海道・台湾・マレーシア)」;北海道:焼尻島・天売島,台湾:緑島,マレーシア:ティオマン島・パンコール島での近年実際に現地を訪問しての各種情報が披露された。ゼフが数百も乱舞する様子やジャングル内に「服部式スズメトラップ」を設置する様子など採集のポイントのほか,ビールを飲むお勧めの場所など様々な注意点も語られた。今回の場所に限らず,これから離島などで採集される方にとって非常に参考になるお話であった。
◆一人一話:8月末に石垣・西表に,南西諸島産の主な蝶類が採集できて満足/東濃地方でマダラナニワトンボなどを狙う/スプレー法や薪を山に設置するなどで甲虫を狙い,ルイスホソカタムシなどが採れ成果あり/三河高原牧場で糞虫採集/タイワントビナナフシ・コカブトムシなどを初採集できうれしい/この時期セイタカアワダチソウに飛来するスズメバチ類を狙い豊田へ/岐阜県の昆虫目録出版についての案内。(M.Y)


2013年10月例会


◆虫供養:秋の冷たい雨の降る中,名古屋市の桃厳寺にて48回目の虫供養が厳かに執り行われた。引き続き例会および幹事会が開かれ,次年度事業計画(案)などの提案・審議が行われた。
◆一人一話:天竜川河口でシルビアシジミの調査/石垣・西表に遠征。石垣はツマベニチョウやベニモンアゲハが,西表はコウトウシロシタセセリが大量だった/佐久間・水窪地区でクロツバメシジミを採集/観察会を行うもアキアカネが1ペアしか採れず/豊明でエビタケからゴミムシダマシを採集/知多半島で水生昆虫を採集/天竜スーパー林道でミヤマダイコクコガネを採集/トラツリアブを探しに行った/台湾・馬祖島で癒やされて帰ってきた/マレーシアのパンコール島でダニにやられた/猿投でキュウシュウチビトラカミキリを採集/みよし市でチョウとクワガタ展に協力。(Y.Y)


2013年9月例会


◆卓話:小西宏明氏による「奄美・沖縄でのカミキリ採集」が予定されていたが,パソコン・トラブルにより次年度に延期。急遽,採集談話と情報交換の例会となった。
◆一人一話:木曽川で蛾類調査するが少ない/新城市でウラナミジャノメ調査/ヒメウラナミジャノメの斑紋変異個体を採集/山形県で川底のドロムシ類を採集/水鳥谷でカラスアゲハ♀を採集し採卵/飼育中のオオミズアオが蛹化し,シンジュサンも羽化/ナス畑で得た幼虫からクロメンガタスズメに混じりメンガタスズメが羽化/長野県でダイコクコガネを多数確認/オビクロスズメを豊田市で採集/クモマツマキ・ベニモンカラス・ゼフィルス類などの生態撮影/ツーリングを兼ねた採集でクマと遭遇/新潟でチョウセンアカシジミを観察/極東ロシアでマダニに刺され一ヶ月後に重症化し入院/庄内川でナゴヤサナエを観察/京都,大津のパーキング・エリアで灯火採集/美濃加茂市の水田環境が復活し多数のタガメを確認。(A.O)


2013年8月例会


◆卓話:池竹弘旭氏「水生昆虫採集談〜マイナー種の紹介〜」;水生昆虫の中でも同好者が少ないグループ,特に流水性ガムシ類やセスジゲンゴロウ類などについて生息環境や各種の解説がなされた。細流や源流域などで微小種を探すという採集の難しさや新発見が多いという楽しさを交えながら,マレーゼトラップのメリット・デメリットなども披露された。
◆一人一話:小牧市のギフチョウに始まり,新潟・富山・シラビソ高原などでタカネヒカゲ・クマモツマキチョウなど蝶観察/北海道天売などでゴマシジミ・ゼフィルスなど多数採集/名城公園でクロアゲハを採集/合宿で長野へ,ヘビトンボやキカマキリモドキなど採集/和歌山県串本まで水生ガムシを採りに/豊田市や小幡緑地などで希少ハチ類を採集/面ノ木峠でエゾゼミ類・シラキトビナナフシなどを採集/北海道小清水町へ,狙いのトリバガを多数採集/乗鞍岳などでミクロ蛾採集,2,000頭近くの展翅に追われる日々。(M.Y)


2013年7月例会


◆卓話:採集談のため,卓話はなかったものの参加者からの熱い採集報告で時間が足りないほどであった。また中京テレビから撮影への協力依頼もあり,いつもとちょっと変わった雰囲気の例会であった。
◆一人一話:6月に奄美に行ったものの1週間ほぼ雨だった/四国でのゾウムシ採集会に参加し特産の普通種を採集/鳥取にハチを採りに/名古屋城のヒメボタル観察会に愛知県知事が参加/川中島のおやきは本当にうまかった/秋田のギフチョウを採りに行って秋田新聞の記者に質問された/キアゲハの幼虫を飼育中/ウスタビガのマユ作りを観察したが,ハチの幼虫に寄生されていた/隣家のキクでキクスイカミキリを採集/シベリアでの調査,6輪駆動車はすごかった/渥美半島のため池でケシゲンゴロウを採集。(Y.Y


2013年6月例会


◆毎年恒例のスライド大会:本年度も会員から多くの貴重な生態画像が披露された。
中橋 徹氏:白粉を纏うコウトウシロシタセセリの幼虫と蛹。オオシロモンセセリの飼育過程の紹介。ホリイコシジミの卵の拡大。翅裏面が鮮やかなブルーのイワサキタテハモドキ;横地鋭典氏:ウラナミジャノメの生息環境と斑紋変異。ハネビロエゾトンボの飛翔。上高地などの風景;瓜生正仁氏:ウラギンヒョウモンの異常型。ニホンカワトンボ・ミヤマサナエ・キイロサナエ・コオニヤンマ・モンキアゲハなどの生態。
◆一人一話:岩手へヒメギフチョウ採集に行ったがまだ早い/退職後,初のギフチョウ調査/ナラ枯れの材に多数の珍品甲虫/環境大学の蝶観察に協力/名古屋市内でハラグロオオテントウを発見/矢作川水系でトンボや蝶の撮影/タイワンタケクマバチを営巣地で観察/小学校でルリタテハの飼育観察/多治見・土岐市でチビクワガタを採集/蒲郡でトンボ類を調査/36月にギフチョウ採集だけで26日間を費やした。(A.O


2013年5月例会


◆卓話:岩下幸平氏「石垣・西表の蛾類」;20121136日と201331115日に石垣・西表両島で実施した蛾類調査について報告された。ハグルマヨトウやオキナワルリチラシ・タッタカモクメシャチホコなどの美麗種を含む画像は解説つきで非常にわかりやすい編集がされていた。また,夜間の長時間走行やナイター終了後のミクロ蛾類の展翅など, 苦労談も紹介された。
◆一人一話:面ノ木峠で灯火採集。が,寒い!/蝶採集と就活を両立/郡上でギフチョウを観察したが数少ない/面ノ木峠でメンノキダルマガムシを採集/マグソクワガタが今年は不作/白川村でギフチョウを撮影/奈良公園でマグソコガネ類など糞虫を採集/水鳥谷は虫影少ない/豊田〜長久手間でクマバチを調査し,多数のタイワンタケクマバチを確認/近場でのトンボ調査,数は少ない/カエデ花上のカミキリ採集に一苦労。(A.O


2013年4月例会


◆卓話:高橋匡司氏「守山区志段味のツマグロキチョウの食性転換」;2001年以降に守山区周辺で急激に数が増えたツマグロキチョウの食草について,観察を続けてきた高橋氏の話が披露された。カワラケツメイとアレチケツメイの見分け方や,現在の守山区志段味地区の様子についても詳細な説明があった。身近な場所のチョウということもあり,質問や意見などが活発に飛び交い,このチョウに対する会員の関心の高さも興味深いものがあった。
◆一人一話:ゴマフヒゲナガを追いかけています/3月にボルネオに,非常に条件がよくいろいろなチョウが採れた/3年かけてコガシラハネカクシを同定/西表に蛾を採りに行った/飯田に早春の蛾を採りに/例会出席ベスト10を発表/庭に出るグミチョッキリが少ない/犬山でギフチョウ,藤岡でツヤネクイハムシ採集/奄美でガムシが大量/ヘリウスハナカミキリが羽脱。(Y.Y


2013年3月例会


◆卓話:大塚 篤氏「タガメの幼虫飼育」;タガメの第一人者である大塚氏から経験に基づく貴重な話が披露された。産卵数など基本的な生態のほか,幼虫の共食いは実際には少ないこと,餌としてワカサギはビタミン破壊酵素があり,メダカは脂肪分が多く要注意であること,飼育用の水草は人工物の方が適するなどなど。NHK番組の裏話や最盛期には成虫140・幼虫2,000ほども飼育し,毎日の水替え・餌やりという苦労話もあり,長年培ってきたノウハウに質疑応答も盛況であった。
◆一人一話:山口県のギフチョウ採集自粛のお知らせ/庄内川でキタテハ・ツバメシジミなど確認/年末に豊田各地でオオムラサキ幼虫採集/糖蜜採集で春蛾を得る/岐阜でセミヤドリガ幼虫を採集,飼育し展翅/トンボ屋のスライド大会に参加/材採でオオムツボシタマムシを狙う,ほとんど幼虫で発生が遅れている/甲虫学会に参加しPidoniaの同定を受ける/木曽川でオサ堀,コカブトムシも確認。(M.Y


2013年2月例会


◆卓話:浅野邦史氏「木曽川南派川流域の蛾」;演者が継続調査している木曽川水系の南派川流域の蛾類,43科74亜科844種について詳細な報告がなされた。珍種ハマオモトヨトウや群飛するゴマフヒゲナガなど1種ごとに複数の鮮明な画像が整理編集されて示され,大変分かり易い内容であった。また,コウモリガが産み落とした2,000個の卵を9時間かけて整理したといったエピソードも紹介された。
◆一人一話:標本・採集グッズを自ら作製/八百津方面でダイセンシジミの採卵/飼育下のサツマシジミが寒さで死亡目立つ/三重県でゼフィルスの採卵を試みるも数少なし/ホシミスジは日進市で広域に確認/土ふるいでイワワキオチバゾウムシを調査/瀬戸市でヒメタイコウチの調査に悪戦苦闘/松阪市で1月にイシガケチョウを確認/ヒメヒカゲのDNA分析/ピドニア類の同定に苦慮/飼育下のタガメが寒さでほぼ全滅。(A.O)


2012年12月例会


◆スライド大会:清水清市氏の軽快な音楽と思わず笑ってしまうコメントで紹介された「東濃地方でのゲンゴロウ採集の思い出」から始まったスライド大会。吉鶴靖則氏のスライドでは普段あまり話題にならないハネナガウンカやラクダムシなどの画像が。中橋徹氏の9月の石垣島での採集風景,関戸裕靖氏の美しい写真でギフチョウや高山チョウの姿を堪能し,最後は横地鋭典氏のトンボやチョウのスライドが紹介された。とてもバリエーションに富んだ充実のスライド大会でした。
◆一人一話:石槫峠にフジミドリシジミの採卵に行った/冬ガの採集でリハビリ/またも冬場に胴長に穴があいて採集撤退/名城公園でクヌギカメムシを採集/最近はカマキリやナナフシを追いかけています/写真展に入選も額装で4万円かかった/サツマシジミの撮影に/今年はオオムラサキが多いみたいだ。(Y.Y)


2012年11月例会


◆卓話:小西宏明氏「カミキリの採集を始めて」;5年間で収集された351種のカミキリムシについて, 1.東郷町・日進市 2.知多半島 3.豊田市 4.御嶽山周辺と4地域に大別し, それぞれの地域で注目するべき種について採集時の思い出や画像と共に詳細な報告がなされた。日進市に多産するスギカミキリや東海地方初記録となったテツイロヒメカミキリなど興味深い内容を披露。飼育羽化したトガリバホソコバネカミキリの画像は圧巻で会員から賞賛の声が幾つも上がっていた。
◆一人一話:台湾緑島で採集。が, 全体に乾燥気味でチョウも少ない/アカボシゴマダラが鶴舞公園で目撃された/アカタテハの2〜3令幼虫が今年は遅くまで見られる/今年は各地でツマグロキチョウが多い/恵那・中津川でマダラナニワトンボを調査/昭和区川名で親子参加の採集会を開催。保育園児が珍品甲虫を採集/キノコ狩りでオオキバハネカクシとキノコバエに悩まされる/長野県で炎天下にダイコクコガネを採集/採集に行かずにひたすら標本作製/八重山調査で美麗なヒメクチブトゾウムシ採集/沖縄でアシブトメミズムシを採集/八重山で蛾を調査し, 初記録を含む大成果。(A.O)


2012年10月例会


◆虫供養:秋晴れの気持ちよい空気の中,名古屋市の桃厳寺にて47回目の虫供養が厳かに執り行われた。引き続き例会および幹事会が開かれ,次年度事業計画(案)などの提案・審議が行われた。
◆一人一話:東谷山へツマグロキチョウを見に/徳島県までシルビアシジミを採りに,久しぶりの四国は近かった/最近は採集回数が減ってしまったのでトンボが喜んでいるだろう/三瓶山で会合に参加/東北にゲンゴロウ採集,狙いのものはほぼ採れた/うっかり自衛隊の敷地に入り込み小銃で脅される/ダイセンセダカコブヤハズカミキリを採集/六所山でゾウムシを採集/今年はナラ枯れが一段落した様子/長久手でトラツリアブを発見。(Y.Y)


2012年9月例会


◆卓話:大塚 篤氏「甲虫の話題」;継続調査中のハラグロオオテントウやチビクワガタの最近の観察結果および愛岐トンネルでの調査結果などが紹介された。ハラグロオオテントウは豊田市以外での産地も確認し夏眠の可能性が示唆され,チビクワガタは乾燥材に集まる例が紹介された。愛岐トンネル調査ではすでに300種程度を確認し,非常に興味深い場所であることが報告され,参加者からの質問も相次いだ(→愛岐トンネル調査に興味がある方は,大塚氏に直接連絡してください)。
◆一人一話:仙台・妙高方面でゼフやヒョウモンチョウなど各種チョウ類の観察/猪高緑地でホシミスジ確認/猿投山でコシボソヤンマなどトンボ類採集/白山へBBQ&LTに行くも雨のため成果なし/東北・御嶽・神戸など各地へ遠征しカミキリ採集,ハスオビヒゲナガカミキリなど成果は上々/御嶽での採集中クマに出会う/キョウトインセクトフェアに参加/豊橋市や鈴鹿山脈での環境調査に従事,オオキイロアツバやイブキスズメなど大きな成果あり。(M.Y)


2012年8月例会


◆卓話:採集談話中心の例会で,卓話はなし。
◆一人一話:北海道の島々でチョウ(ゴマシジミ・ゼフィルスなど)の採集/愛媛県で水生昆虫を調査しシコククロサワドロムシ・シコクトゲオトンボなどを採集/開田高原でチョウの採集/名東区でアオバセセリ,瀬戸市でオオムラサキを確認/豊田市中金町で夕刻にマルタンヤンマを複数確認/矢作川でキイロヤマトンボを採集/各地でチョウ撮影に奔走/面ノ木峠で愛知未記録や未記載のゾウムシを採集/岐阜県でミヤマモンキチョウ・タカネヒカゲの観察/北海道層雲峡でオオイチモンジを狙うも普通種すら採れず/猿投山でオオムラサキを複数確認/キリガミネハムシを調査するが全く採れず/日進市で夜間採集し,クワガタなどを得る/3年続きで昆虫は不作で,特にハチ類は目立って少ない/新穂高でオオイチモンジ採集中にクマと遭遇/数年ぶりにタガメの飼育繁殖に挑戦。脆弱な幼虫の管理に悪戦苦闘。(A.O)


2012年7月例会


◆卓話:間野隆裕氏「矢作川のウスバシロチョウは本当に分布拡大しているか?」;1980年以前は矢作川流域で生息地が2ケ所のみであったが,1990年〜95年にかけて一気に分布を拡大した。ゴルフ場造成,造林・ダム事業などで草原環境が増加したことに伴うと推測され,現在ではこれらの環境が樹林化し,むしろ減少傾向にあることが示された。多数の現地調査に基づきプロットされた地点図は説得力のあるものであった。
◆一人一話:乗鞍林道,新穂高,平湯などでクモマツマキチョウ観察/6月に10日間モンゴルへ,ベニヒカゲ・タカネヒカゲ・ミヤマシジミの仲間などを採集/知立市史のチョウ類データ整理中/尾張旭市でサラサヤンマ・オグマサナエ・フタスジサナエなどトンボ類採集/図鑑「日本のトンボ」発刊される/東アジアベントス学会に参加/広島・岡山へ遠征,チュウゴクオオネクイハムシを多数採集/白樺湖,権兵衛峠などでゾウムシ採集/東北遠征でカミキリムシ採集三昧。(M.Y)


2012年6月例会


◆卓話:高橋匡司氏「極東ロシア ツンドラ帯のチョウと風物」;北極圏に位置する,北緯68度のシベリアのツンドラでの過酷な採集調査について興味深い話を聞くことができた。白夜のツンドラではさすがに昆虫の数は多くないようであったが,雄大な風景の中での採集行は圧巻であった。ものすごい量のカに悩まされる,食事が貧弱などという苦労話もさらっと話されるあたりは,この地域への慣れでありましょうか。
◆一人一話:飛騨の湿原で大量のギフチョウトラップに驚く/タガメがやっと出始め/豊田でアオサナエを撮影/ウスバシロチョウ調査で走行距離が1000q越え/珍しくフィールドで名昆会員と出会った/相変わらず近場で半翅調査/奄美大島に遠征してゾウムシ採集/守山区でルリカミキリ幼虫を採集。(Y.Y)


2012年5月例会


◆卓話:成田茂生「私の考えるトンボ」; トンボ類について演者独特の考察が披露された。
「胸の9割が翅を動かす筋肉で占められ, 姿勢制御の能力も抜群。」「連結飛翔など独特な繁殖行動は飛びながら交尾するため発達したのではないか。」など, 多くの持論が示された。
◆一人一話:ドクガ幼虫に四苦八苦/豊田市でオドリバエを採集/全国的にギフチョウは発生遅れ卵も少ない/日進市で珍品の半翅類を採集/土ふるいで微小甲虫を調査/愛岐トンネルで昆虫調査/ウスバシロチョウの分布とツマグロキチョウの食草を調査/北海道へ行くも嵐で採集できず/やっと就活から開放(A.O)


2012年4月例会


◆卓話:安居義高氏「初心者向けのダイコクコガネ採集法」;フン虫の中でも人気の高いダイコクコガネの採集法について標本と画像を交えて解説。パソコン・トラブルにより投影ができず, 演者がアイポッドを手に抱え映像を見せながら話すという大変な状況となった。
しかし, 採集ポイントや経験談,近年の問題点など本種にかける氏の情熱は存分に伝わる内容であった。「牛糞に適応している点から, 外来種とも考えられる。」という最新の知見も提示された。
◆一人一話:和歌山道SAでオオシモフリスズメ2頭採集/10日にギフチョウを見に行くも,ツツジが未開花で採れず/香嵐渓で採集もオサムシしか採れず/長久手市でギフチョウを採ってしまった/8日に長良川でホソオチョウを確認/3月に井山でナイターも寒さに敗退/子ども向けビーティングでダイコンサルゾウムシ/与那国島に遠征,お目当てのもの以外はほぼ採れた/武芸川で一般人に注意されてギフチョウを取り逃がす(A.O&Y.Y)


2012年3月例会


◆卓話:清水典之氏「トンボの生態写真」; トンボ類について多数の生態写真を紹介, 解説がなされた。いずれも鮮明な迫力ある画像で, 特にマダラナニワトンボやベッコウチョウトンボの行動。空中で卵が産み落とされるシーンやイトトンボ類の潜水産卵は圧巻。また, 生息環境などについても披露された。
◆ 一人一話:宮古島でジャコウアゲハを採集するもボロ個体ばかり/タガメの化石を購入/エノキの葉が風で飛散しオオムラサキ幼虫は殆ど採れず/ついに佳香蝶がカラー化/ケヤキの樹皮下でカメムシ類を採集/草下からゴミムシ, ツチハンミョウなどを採集/越冬トンボとチョウを調査/ネクイハムシの標本が1,000頭に到達/クビジロカミキリが飼育下で越冬(A.O)


2012年2月例会


◆卓話:吉岡政幸氏「北限のギフチョウ」;北限地域(秋田県)のギフチョウについて, 採集地の景観や風物の画像を交え解説がなされた。演者曰く「ここにギフチョウは基本的にいません!」と言わしめるほど採集困難な個体群について体験に基づいた苦労談が披露されたが,その舞台である鳥海山の雪化粧に彩られた景勝は息をのむ素晴らしさであった。また,「低温に適応しているためか強い日差しを嫌い,朝7時頃から飛び始めるが10時を過ぎると見られなくなる。」「環境は抜群で食草オクエゾサイシンも多いが,ともかく成虫の数が少なく本種が採れなければほかには(早春性の蝶すらも)何もいない。」などの興味深い話題が示された。
◆一人一話:春日井市全域で採集に関する条例が制定された/12月〜1月にコムラサキの越冬幼虫を各地で多数採集/矢作川沿いでオオムラサキ越冬幼虫を多数採集,昨年から全国的にオオムラサキは増加している/厳冬の最中に蛾の採集/猪高緑地のアカボシゴマダラ, 今冬は発見されず/中国にて蝶の撮影/ゴミムシ類の同定に四苦八苦/数百頭のネクイハムシの標本を作製中/武豊町でタテジマカミキリを採集/就職活動で採集に出られず。(A.O


2011年12月例会


◆卓話:服部和之氏「北ボルネオ サバ州 熱帯雨林の蝶」;ボルネオ・サバ州の最新の採集事情について詳細な話を聞くことができた。ケニンガウのロッジでのライトトラップは楽しそうだが,ジャングルに分け入ってハンモックで眠る採集スタイルは過酷で,誰でも真似できるものとは思えないが,大変面白いものであった。チョウの採集はトラップメインで,ネットを振る機会がほぼないというのも興味深い話であった。
◆一人一話:オオムラサキが別荘の壁を吸っていた/南伊勢町でサツマシジミを撮影/ハマキガのソートが大変/永源寺のヒサマツ採卵でまさかのボウズ/庄内川の柳が台風で流れてコムラサキがいない/甲虫トラップと知らずに穴を探ってトラブルになりかけた/佐久でケヤキの枝を採取/就職活動が忙しく採集できない/愛知県下水道科学館の訪問者を増やすために協力お願いします。(Y.Y


2011年11月例会


◆卓話:大塚 篤氏「カメムシについて」;タガメの話は一切しないとの宣言どおり,陸生カメムシについて最近のトピックスが紹介された。特に近年分布を拡大しつつあるウシカメムシやキマダラカメムシ,名古屋市内ではほとんど記録されていなかったツノカメムシ類など地元でのフィールド活動の成果が披露された。
◆一人一話:三重志摩方面でサツマシジミ観察,今年は少ない印象/開田高原でゼフィルス卵を狙う/愛知・静岡でクロツバメシジミ調査/庄内川で晩秋のチョウ観察/ボルネオに遠征しチョウ観察/クロウスタビガ狙いで灯火採集,時期が遅くウスタビガが多数飛来/ライフワークでコシボソヤンマのマーキング調査中/ゾウムシ狙いで琵琶湖など各地でスプレー採集を実践/佐渡でコブヤハズカミキリ調査,10人体制で全域を回り色彩など変異を把握/沖縄本島・渡嘉敷島で水生昆虫採集,ヒメドロムシ類を始めまずまずの成果/今年は木曽川流域でフユユスリカ類が大量発生。(M.Y


2011年10月例会


◆虫供養:名古屋市の桃厳寺にて46回目の虫供養が厳かに執り行われた。引き続き例会および幹事会が開かれ,次年度事業計画(案)などの提案・審議が行われた。
◆一人一話:守山区の自宅にキベリタテハが飛来したらしい/石垣島・西表島に迷蝶狙いで遠征するも不作/阿蘇でダイコクコガネを採集/佐渡島に遠征/対馬でチョウセンケナガニイニイを採集/面ノ木でヒメオオクワガタ狙うも採れず/志賀高原でアカガネカミキリを採集/北海道でゲンゴロウモドキが普通に採れて感激も,ヒグマに怯える/カメムシ採集を始めました/山崎川でキマダラカメムシの調査/コブヤハズカミキリのメッカでカメムシ採集/名古屋市生物多様性センターは土日休なので当分使えない/昨年のCOP10は虫屋にとっては意味がなかった。(Y.Y)


2011年9月例会


◆卓話:大森悠紀氏「蝶・西表島紀行」;2010年4月上旬の西表島大富・大原・白浜・仲間川・浦内川や由布島の好採集地で確認したチョウ70種の成果をスライドで発表。大森氏の記念すべき採集行。若手の初々しさで会場は盛り上がった。
◆一人一話:下北半島でゴマシジミ採集/豊田市北部ではゴマシジミを確認できず/矢作川流域のウスバシロチョウの最近の分布状況をシンポで発表/熱田神宮でナガサキアゲハ幼虫やイチモンジセセリ・ヤマトシジミを確認するも種数は少ない/ミヤマカラスアゲハの吸水大群に逢う/キリシマミドリシジミ採卵の折,友人が谷底に滑落,自力ではいあがってきたので安堵/ジョウザンミドリシジミ・ムモンアカシジミなどの撮影に挑戦/名古屋市内でオナガミズアオ採集,産卵させる/愛知県のトンボ90種の採集記録投稿完了/カミキリムシ300種確認,当面の目標を達成/伊勢地区でヒメハルゼミ確認・ヒメジュウジナガカメムシの大群に出逢う/名古屋市内の公園で北上中のカメムシ確認/北大構内・斜里・美幌峠で希少ゾウムシ採集(M.T)